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グラフトポリマー、高分子電解質膜、これらの製造方法、及びそれを用いた燃料電池 外国出願あり

国内特許コード P140011035
整理番号 H17-038D
掲載日 2014年10月30日
出願番号 特願2005-254861
公開番号 特開2006-291161
登録番号 特許第5463506号
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
公開日 平成18年10月26日(2006.10.26)
登録日 平成26年1月31日(2014.1.31)
優先権データ
  • 特願2005-075790 (2005.3.16) JP
発明者
  • 高木 繁治
  • 比嘉 充
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 グラフトポリマー、高分子電解質膜、これらの製造方法、及びそれを用いた燃料電池 外国出願あり
発明の概要 【課題】 プロトン伝導性に優れ、水素透過度やメタノール透過度等を抑制するとともに、水分バランスの制御が容易で、高効率の燃料電池作動が可能な高分子電解質膜の原料となる、新規なグラフトポリマーを提供する。同時に、該グラフトポリマーからなる高分子電解質膜を提供する。
【解決手段】 水酸基を含有するポリマーを主鎖とし、スルホン酸基を有するモノマーを含有するポリマーをグラフト鎖とするグラフトポリマー。
【選択図】 図4
従来技術、競合技術の概要


従来より、疎水性セグメントとイオン伝導性セグメントからなる共重合体であるNafion(デュポン社の登録商標)等が、固体高分子型燃料電池の高分子電解質として知られており、キャスト法などの製膜方法により膜の形で使用されている。



このような高分子電解質膜を用いた場合は、固体高分子型燃料電池を高効率で作動させるために、電解質膜や電極を加湿するなどの水分供給が必要とされている。このため、従来の固体高分子電解質型の燃料電池はポンプ、ブロワ等を用いた水補給システムや、ガスの温度や流速を制御し生成水を気散させるシステム等複雑な配管系、駆動系、制御系を備える必要があり、固体高分子電解質型の燃料電池の本来の長所である小型軽量化の妨げとなるばかりでなく、低温作動型の場合には生成水の気散にも外部からのエネルギー供与が必要となるなど種々の困難が伴うという問題があった。



そこで、下記特許文献1には、Nafion(デュポン社の登録商標)等と親水性セグメントを有するポリビニルアルコール等の混合物からなる高分子電解質膜も提案されている。この電解質を用いた燃料電池は、ポリビニルアルコール等の吸水性又は保水性物質によって空気極側と燃料極側を連結し、空気極側で発生した水分及び電池セル内部で燃料極側から空気極側へ移動した水分を集め、これらの水分を上記吸水性又は保水性物質を通して燃料極側へ表面張力により移動させ、燃料極側に必要な水分の補給に当てることがでるとし、これにより複雑な水分制御なしに作動することができ、加湿・給水のためのシステムが不要であり、燃料電池の小型化を実現できるとしている。



一方、下記非特許文献1には、ポリビニルアルコール(PVA)、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、及びポリエチレングリコール(PEG)各成分の水溶液を所定の組成比で混合、攪拌し、テフロンシート等に広げてキャストして作製する電解質膜が開示されている。このPVA/AMPS/PEGブレンド物を、グルタルアルデヒトのアセトン溶液などで所定時間反応させ、架橋膜とすることも開示されている。



【特許文献1】
特開平5-283094号公報
【非特許文献1】
電池討論会要旨集、676-677(2004)

産業上の利用分野



本発明は、新規なグラフトポリマー、高分子電解質膜、これらの製造方法、及びそれを用いた燃料電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリビニルアルコールを主鎖とし、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-メタアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、及びこれらの塩からなる群から選択されるスルホン酸基を有するモノマーを含有するポリマーをグラフト鎖として、合成後に120℃~180℃の熱処理によって物理的に、かつグルタルアルデヒドにより化学的に、架橋されていることを特徴とするグラフトポリマー。

【請求項2】
前記スルホン酸基を有するモノマーが、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸であることを特徴とする請求項1に記載のグラフトポリマー。

【請求項3】
前記スルホン酸基を有するモノマーの含有量がグラフトポリマー全体に対し2~60mol%であることを特徴とする請求項1または2記載のグラフトポリマー。

【請求項4】
前記スルホン酸基を有するモノマーの含有量がグラフトポリマー全体に対し6~20mol%であることを特徴とする請求項3に記載のグラフトポリマー。

【請求項5】
前記熱処理を140℃~180℃で行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のグラフトポリマー。

【請求項6】
ポリビニルアルコールに、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-メタアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群から選択されるスルホン酸基を有するモノマーを含有するポリマーをグラフト重合してグラフトポリマーを合成する工程、前記合成後に120℃~180℃の熱処理によって物理的に架橋する工程、及びグルタルアルデヒドにより化学的に架橋する工程を含むことを特徴とするグラフトポリマーの製造方法。

【請求項7】
前記スルホン酸基を有するモノマーが、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸であることを特徴とする請求項に記載のグラフトポリマーの製造方法。

【請求項8】
前記スルホン酸基を有するモノマーの含有量がグラフトポリマー全体に対し2~60mo1%であることを特徴とする請求項またはに記載のグラフトポリマーの製造方法。

【請求項9】
重合開始剤として、硝酸2アンモニウムセリウムを用いることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のグラフトポリマーの製造方法。

【請求項10】
前記熱処理を140℃~180℃で行うことを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のグラフトポリマーの製造方法。

【請求項11】
請求項1乃至のいずれかに記載のグラフトポリマーを有する高分子電解質膜。

【請求項12】
前記グラフトポリマーをキャストして成膜されたことを特徴とする請求項11に記載の高分子電解質膜。

【請求項13】
請求項乃至10のいずれかに記載のグラフトポリマーを合成する工程、物理的に架橋する工程及び化学的に架橋する工程、並びに該グラフトポリマーをキャストする工程を含むことを特徴とする高分子電解質膜の製造方法。

【請求項14】
前記物理的に架橋する工程及び化学的に架橋する工程を前記キャストする工程後に行うことを特徴とする請求項13に記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項15】
前記キャストを平板状物の上で行うことを特徴とする請求項13または14に記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項16】
前記キャストを多孔性ポリマーに前記グラフトポリマーを含浸させて行うことを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項17】
前記グラフトポリマーを含む溶液を有機溶媒を用いて不溶化する工程を含むことを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項18】
前記有機溶媒がアセトンであることを特徴とする請求項17に記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項19】
前記グラフトポリマーを含む溶液を塩を用いて不溶化する工程を含むことを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法。

【請求項20】
請求項11または12に記載の高分子電解質膜を用いてなる固体高分子型燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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