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ポリペプチド、遺伝子、発現ベクター、及びタンパク質を小胞体に輸送する方法、並びに、シグナルペプチドの設計方法

国内特許コード P140011058
整理番号 2012-P07
掲載日 2014年10月30日
出願番号 特願2012-192318
公開番号 特開2014-045730
出願日 平成24年8月31日(2012.8.31)
公開日 平成26年3月17日(2014.3.17)
発明者
  • 小西 達也
  • 高田 浩武
  • 池田 有理
  • 高知尾 尚志
  • 佐々木 貴規
出願人
  • 学校法人明治大学
発明の名称 ポリペプチド、遺伝子、発現ベクター、及びタンパク質を小胞体に輸送する方法、並びに、シグナルペプチドの設計方法
発明の概要 【課題】輸送対象とするタンパク質の物性に依存せずに、該タンパク質を効率よく小胞体に輸送できる方法、並びに、該方法に用いられるポリペプチド、遺伝子、及び発現ベクターを提供する。
【解決手段】ポリペプチドは、以下の(a)又は(b)のアミノ酸配列からなり、かつ小胞体への輸送シグナルペプチド活性を有することを特徴とするポリペプチド。特定のアミノ酸配列(a)で表される配列、特定のアミノ酸配列(b)で表される配列、において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されているアミノ酸配列。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要



生体内の多くのタンパク質は、分泌シグナルペプチド(以下、シグナルペプチドという。)、核局在シグナル、ミトコンドリア移行シグナル等のシグナルを有しており、翻訳後、これらのタンパク質は、該シグナルによって各オルガネラに輸送される。

分泌タンパク質及び膜タンパク質の多くは、N末端に24~25アミノ酸残基からなるシグナルペプチドを有する前駆体として翻訳された後、該シグナルペプチドにより、小胞体に移行する。小胞体に移行したこれらタンパク質は、小胞体内でシグナルペプチドの切断等の成熟化を受け、細胞外へ分泌されるか、細胞膜に挿入され、その機能を発揮する。





シグナルペプチドを有するタンパク質としては、CD14、CD16b等の受容体、5’-ヌクレオチダーゼ、アルカリフォスファターゼ等の酵素等の生体反応に極めて重要なタンパク質が多く発見されている。また、狂牛病関連のプリオンタンパク質や、癌関連のヒト癌胎児性抗原(CEA)等、重篤な疾患に関わるタンパク質も見出されている。





これらのタンパク質の小胞体移行の異常は、成熟化を阻害し、該タンパク質の異常をもたらすものと考えられる。そして、該タンパク質の異常は、適切な生体反応を阻害し、重篤な疾患をもたらすおそれがある。

従って、該タンパク質の異常を抑制すべく、該タンパク質を小胞体に適切に輸送できる技術の開発が求められている。





このような要求に対して、隠れマルコフモデルを用いて、タンパク質を小胞体に輸送できるシグナルペプチド(以下、シグナルペプチドという。)の設計方法が提案されている(非特許文献1参照)。

産業上の利用分野



本発明は、ポリペプチド、遺伝子、発現ベクター、及びタンパク質を小胞体に輸送する方法、並びに、シグナルペプチドの設計方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)又は(b)のアミノ酸配列からなり、かつ小胞体への輸送活性を有することを特徴とするポリペプチド。
(a)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されているアミノ酸配列

【請求項2】
請求項1に記載のポリペプチドをコードすることを特徴とする遺伝子。

【請求項3】
以下の(c)~(f)のいずれか一つのDNAからなり、かつ小胞体への輸送活性を有するポリペプチドをコードすることを特徴とする遺伝子。
(c)配列番号3で表される塩基配列からなるDNA、
(d)配列番号3で表される塩基配列において、1~30個の塩基が欠失、置換又は付加されている塩基配列からなるDNA、
(e)配列番号3で表される塩基配列と同一性が80%以上である塩基配列からなるDNA、又は、
(f)配列番号3で表される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる塩基配列からなるDNA

【請求項4】
タンパク質を小胞体に輸送するための発現ベクターであって、
請求項2又は3に記載の遺伝子と、前記タンパク質をコードする外来遺伝子と、を含むことを特徴とする発現ベクター。

【請求項5】
タンパク質を小胞体に輸送する方法であって、前記タンパク質と請求項1に記載のポリペプチドとからなる融合タンパク質を細胞に導入する工程を有することを特徴とする方法。

【請求項6】
タンパク質を小胞体に輸送する方法であって、請求項4に記載の発現ベクターを細胞に導入する工程を有することを特徴とする方法。

【請求項7】
小胞体への輸送活性を有するシグナルペプチドの設計方法であって、
データベースから、既知のシグナルペプチドを有するタンパク質のアミノ酸配列データを複数抽出する工程Aと、
前記工程Aで抽出されたデータからシグナルペプチド相当領域のデータを抽出する工程Bと、
前記工程Bで抽出されたデータを構成するアミノ酸配列において、アミノ酸残基位置におけるアミノ酸残基の種類の出現度合いを示す位置特異的スコアを算出し、該位置特異的スコアに基づいてモデル配列を設計する工程Cと、
を有することを特徴とするシグナルペプチドの設計方法。

【請求項8】
前記工程Bと前記工程Cの間に、
前記工程Bで抽出されたデータを構成するアミノ酸配列を、所定の相同性を有する配列ごとにクラスタリングし、各クラスターから無作為に代表配列を決定し、該代表配列からなるデータを抽出する工程Dを有する請求項7に記載のシグナルペプチドの設計方法。

【請求項9】
前記位置特異的スコアは、各タンパク質のシグナルペプチド相当領域内の位置に存在するアミノ酸残基の出現頻度である位置特異的アミノ酸出現率と、アミノ酸残基位置における各アミノ酸残基の出現率の平均値である領域全体のアミノ酸出現率と、を用いて
【数1】


から算出されたものである請求項7又は8に記載のシグナルペプチドの設計方法。

【請求項10】
前記位置特異的アミノ酸出現率は、各タンパク質のシグナルペプチド相当領域内の位置pに存在するアミノ酸残基iの出現頻度であり、種類iのアミノ酸残基が位置pに存在するタンパク質の個数を示すnipと、前記出現頻度の調整値を示すεと、アミノ酸残基の種類数sとを用いて、
【数2】


から算出されたものである請求項9に記載のシグナルペプチドの設計方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012192318thum.jpg
出願権利状態 公開
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