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土壌水分計測用テンシオメータ コモンズ 実績あり

国内特許コード P140011112
掲載日 2014年11月12日
出願番号 特願2001-092707
公開番号 特開2002-286711
登録番号 特許第3845674号
出願日 平成13年3月28日(2001.3.28)
公開日 平成14年10月3日(2002.10.3)
登録日 平成18年9月1日(2006.9.1)
発明者
  • 榊原 正典
出願人
  • 愛知県
発明の名称 土壌水分計測用テンシオメータ コモンズ 実績あり
発明の概要 【課題】 空気用圧力変換器の使用による測定精度の悪化と溶脱空気の累積助長、本体を塩化ビニール管で構成することにより応答性の悪化と溶脱空気量の増大、溶脱空気の排除操作時のポーラスカップ周辺の乱れと圧力変換器の破壊等の従来の圧力変換器付きテンシオメータにおける問題点の解決。
【解決手段】 上端から下方へピーコック1を備えた透明塩化ビニール管2と、その管に接続する上下一対の塩化ビニール製バルブソケット3、その間に設けたフルボア型ボールバルブ4・ニップル5・チーズ管6、チーズ管の横方向に設けたブッシング7・圧力変換器8、バルブソケットの下方に接続したステンレス管9、その管に接続した透水性のあるポーラスカップ10とで構成し、フルボア型ボールバルブの閉鎖により上下部に区画して、上部を空気溜め系に、下部を計測系に形成し、計測系内の負圧の水分張力を圧力変換器で測定して土壌水分を検知する。
従来技術、競合技術の概要



テンシオメータで土壌水分計測を行う場合、一番問題となるのは負圧によってテンシオメータ内を充填している水から必ず発生する溶脱空気であり、溶脱空気が多いと、温度変化による溶脱空気の膨張と収縮がテンシオメータの測定誤差を非常に大きくする。そのために、充填する水に脱気水(水中に溶け込んだ空気を負圧をかけて溶脱させた水)を使用するのであるが、運搬時の揺らしや経過時間とによって空気が溶け込み、余り効果は無く、根本的に溶脱空気の発生量自体を少なくすると共に、溶脱空気の排除手間を簡便にすることが大切である。





従来技術としては、土壌水分を測定する感圧センサをポーラスカップ内に収納することによって外気温度の影響を受けにくい構造とした特開平6-160378号があるが、感圧センサを収納するためにポーラスカップ自体が大きくなると共に、ポーラスカップ内と連結する給水パイプと給水バルブ、給排気パイプと給排気バルブの複雑な配管により充填水量が多くなって溶脱空気量の減少に至らず、排気手間も簡単では無い。





また水の充填方法を工夫した特開平8-170959号は、充填水量を減少させることはできるが、必ず発生する溶脱空気の排除に対してはその度にセンサ部を土壌より掘り起こして排気処理しなければならず、簡便な排気操作とは言えない。





尚、市販されている電磁弁とタイマーとによって自動的に充填水を補給するテンシオメータは、センサ装置が大きくなって取り扱い難く、高価なものである。





周知の如く、市販の圧力変換器付きテンシオメータは、半導体圧力変換器の精度が近年非常に良くなったことから、テンシオメータに取り付けられるようになったが、ほとんどは安価な空気用の圧力変換器を取り付けており、圧力変換器内に設置されるシリコンの単結晶で作られる受圧チップまでのスペースに当初から空気が存在しており、温度変化によるテンシオメータ内の溶脱空気の膨張と収縮を助長し、長期的な測定に対する正確さを欠く原因となっている。





更に従来見過ごされてきた重要な欠陥として、ヘンダーソン(1964)がテンシオメータを構成する本体に安価で入手しやすい塩化ビニール管の使用を推奨したアメリカ土壌学会誌の発表論文以来、世界中で永く塩化ビニール管テンシオメータが使用されてきたが、負圧の増減に対する塩化ビニール管の収縮と膨張は意外と大きく、応答性を悪化させると共に、軟弱材質の収縮・膨脹が空気の溶脱量を多くしていることも実験より明らかとなった。





つまり、塩化ビニール管本体は、土壌水分張力と作物の根の吸引力による負圧に対して収縮し、ポーラスカップより収縮分の水をより多く排出する。しかし、負圧が緩むと、塩化ビニール管本体は膨張して、膨張分の水を土壌中より取り込まねばならないが、テンシオメータは作物の根の吸引力も計測しており、十分な土壌水の取り込みができず、膨張分を計測系内の溶脱空気を更に膨張させて力学的平衡を保持する構造となっている。





その上、従来は溶脱空気を排出する度に、最上部に取り付けたゴム栓を取り外して計測系内を大気解放にして水又は脱気水を充填していた。しかし、その注水作業に大変な手間が掛かり、下端のポーラスカップ内の水が正圧となるため、外部へ水が浸透してポーラスカップ周辺の土壌水分状態を乱し、従前の測定値に回復するまでの再平衡時間が長く掛かった。更に致命的な欠陥として、ゴム栓の取り外しと押し込みは、高感度な圧力変換器の受圧面を破壊した。

産業上の利用分野



本発明は、例えば農業の施設園芸における土壌水分を検知する土壌水分センサに関する。特に、本センサは自動潅水制御器に利用する応答性の迅速な土壌水分センサを提供するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
上端から下方へピーコック(1)を備えた透明塩化ビニール管(2)と、この透明塩化ビニール管に接続する上下一対の塩化ビニール製バルブソケット(3)と、この塩化ビニール製バルブソケット(3)間に設けたフルボア型ボールバルブ(4)及びニップル(5)並びにチーズ管(6)と、このチーズ管(6)の横方向に設けたブッシング(7)及び圧力変換器(8)と、下方側の前記塩化ビニール製バルブソケット(3)の下方に接続したステンレス管(9)と、このステンレス管(9)に接続した空気を通さないが透水性のあるポーラスカップ(10)とで構成し、このポーラスカップ(10)を土壌(12)中に埋設するとき、中央部に位置する前記フルボア型ボールバルブ(4)を閉鎖することにより上下部に区画して、この上部を空気溜め系に、また下部を計測系に形成し、この計測系内の負圧の水分張力を前記圧力変換器(8)で測定して土壌水分を検知する構成の土壌水分計測用テンシオメータ。

【請求項2】
テンシオメータの計測系内に充填される水(11)の量を削減するために、チーズ管(6)、ステンレス管(9)、空気を通さないが透水性のあるポーラスカップ(10)で構成される計測系内に、その内径より若干小さい外径を持つ挿入棒(13)を挿入するか、又は計測系の構成部材であるステンレス管(9)やポーラスカップ(10)を小口径化した請求項1に記載した土壌水分計測用テンシオメータ。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2001092707thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) 土壌水分計測用テンシオメータ
http://www.pref.aichi.jp/0000006383.html
※ 手続き等について、詳しくお知りになりたい方は「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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