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強度および摩擦摩耗特性に優れた金属基自己潤滑複合材料およびその製造方法 コモンズ

国内特許コード P150011159
掲載日 2015年1月5日
出願番号 特願2014-240928
公開番号 特開2016-102235
出願日 平成26年11月28日(2014.11.28)
公開日 平成28年6月2日(2016.6.2)
発明者
  • 佐藤 尚
  • 茅野 智昭
  • 山田 素子
  • 渡辺 義見
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 強度および摩擦摩耗特性に優れた金属基自己潤滑複合材料およびその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】強度が高く、かつ摺動特性など摩擦摩耗特性に優れた金属基複合材料を提供する。
【解決手段】金属母材が時効硬化型合金であり、金属母材に対する固体潤滑粒子が母材体積比で1%~10%である金属基複合材料。金属基複合材料は、溶媒金属母材粉末、溶質金属母材粉末および固体潤滑粒子からなる混合粉末に母材溶湯を流し込み、遠心力を利用した混合粉末法にて製造される。さらに、作製された金属基複合材料に時効処理あるいは溶体化処理後の時効処理を施すことで、金属基複合材料の強度が向上する。
【選択図】 図9
従来技術、競合技術の概要


摩擦摩耗特性に優れた金属材料として、金属母相中にグラファイトや二硫化モリブデンなど固体潤滑物質を複合化した金属基自己潤滑複合材料が提案されている。この固体潤滑粒子であるグラファイトや二硫化モリブデンは六方晶型の層状結晶構造を有しているため、高い潤滑性を持つ。それゆえ、これら固体潤滑粒子を金属母相に複合化した金属基自己潤滑複合材料は、相手材料との摩擦係数が低く、かつ摩擦摩耗時における耐摩耗性が高い。



このような金属基自己潤滑複合材料の製造方法として、特許文献1および特許文献2で示されている焼結法があげられる。特許文献1で提案している金属基自己潤滑複合材料は、質量分率でNiが20~40%、Pが0.1~0.9%、Cが1~8%を含有し、かつ5~25%の気孔率を有する黒鉛分散型Cu基焼結合金である。一方、特許文献2では、金属母相中に質量分率で0.01%~40%の固体潤滑粒子を含む自己潤滑焼結合金を提案している。しかし、この焼結法は、大きな部材の製造が困難であることや材料内部における空孔の存在により強度が低いという欠点を有する。



金属母相中に微細な固相粒子を複合化させる方法の一つとして、特許文献3に示す遠心力混合粉末法がある。この技術は、まず母材金属粉末と複合化させたい固相粒子を混合して混合粉末1を作製する(図1参照)。そして、該混合粉末1を円筒形状金型2に投入した後、前記円筒形状金型2を回転させることによって該混合粉末1に遠心力を印加し、湯道3を通じて溶解炉で溶解された母材金属溶湯4を流し込む(図2参照)。凝固後、微細な固相粒子が金属母相に強固に固定され、金属母相中に微細な固相粒子5が均一あるいは傾斜分散した鋳造材を得ることできる(図3参照)。本技術による製品の大きさは鋳型のサイズに依存するため、大きな部材を容易に製造することができる。また、材料内部の空孔の低減が可能であることから、該技術を応用することで前記問題点の解決を期待することができる。



特許文献4では、前記遠心力混合粉末法によって作製した、金属母相中に固体潤滑粒子および硬質粒子を複合化した金属基自己潤滑複合材料が提案されている。この金属基自己潤滑複合材料は遠心力混合粉末法にて作製されるため、製品の寸法制限が小さい。さらに、この金属基自己潤滑複合材料は、金属母材中にSiCやダイヤモンドなど比較的大きな硬質粒子が分散しているため、純金属を母材とする金属基自己潤滑複合材料に比べて高い強度を有する(図4参照)。しかしながら、この技術を用いた場合、金属母相中の硬質粒子分布を制御ためには、厳密な鋳造条件の設定が必要である。また、固体潤滑粒子と金属母相との濡れ性が悪い場合は、固体潤滑粒子と母相との結合力が弱く、使用中に固体潤滑粒子が母相から脱落する問題を有している。特に、Cuと固体潤滑粒子であるグラファイトは濡れ性が悪いため、Cuを母相とする場合、Cu母相とグラファイトの濡れ性を改善する必要がある。



しかしながら、金属基自己潤滑複合材料において、強度、摩擦摩耗特性および固体潤滑粒子と母材の結合力のすべてを改善する方法は、まだ見出されていない。高い耐久性および良好な摩擦摩耗特性を有する金属基自己潤滑複合材料を得るためにも、強度、摩擦摩耗特性および母相と固体潤滑粒子の結合力を、すべて改善するような材料設計および手段が必要とされている。

産業上の利用分野


本発明は、強度および摩擦摩耗特性に優れた金属基自己潤滑複合材料およびその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
純金属中に添加元素を添加した金属合金を母相とし、該金属母相中に固体潤滑粒子が体積比で1vol%~10vol%であることを特徴とする金属基複合材料。

【請求項2】
前記金属基複合材料において溶質元素と固体潤滑粒子との間に化合物層を形成するような金属合金を該金属基複合材料の金属母相とし、該金属母相中に固体潤滑粒子が体積比で1vol%~10vol%であることを特徴とする金属基複合材料。

【請求項3】
時効硬化型合金を母相としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属基複合材料。

【請求項4】
遠心力混合粉末法にて作製したことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の金属基複合材料。

【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の金属基複合材料に時効処理あるいは溶体化処理と時効処理を施したことを特徴とする金属基複合材料。

【請求項6】
母相がCu―Ti合金であり、固体潤滑粒子がグラファイトであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の金属基複合材料。


国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014240928thum.jpg
出願権利状態 公開
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