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熱電変換材料の製造方法及びこれに用いる製造装置

国内特許コード P150011175
掲載日 2015年1月26日
出願番号 特願2012-522703
登録番号 特許第5828522号
出願日 平成23年6月30日(2011.6.30)
登録日 平成27年10月30日(2015.10.30)
国際出願番号 JP2011065096
国際公開番号 WO2012002509
国際出願日 平成23年6月30日(2011.6.30)
国際公開日 平成24年1月5日(2012.1.5)
優先権データ
  • 特願2010-152228 (2010.7.2) JP
発明者
  • 下▲崎▼ 敏唯
  • 西脇 秋史
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 熱電変換材料の製造方法及びこれに用いる製造装置
発明の概要 アルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる金属A、遷移金属M、及び酸素Oで構成され、各元素の原子価により決定される整数x、y、zを用いた一般式がAxMyOzで表される熱電変換材料の製造方法において、熱電変換材料の固体原料である塊状金属酸化物10と、固体、液体、又は気体のいずれか1の状態の塩11とを用い、塊状金属酸化物10と塩11とを拡散反応させて、結晶方位の揃った熱電変換材料を生成させる。また、この製造方法に用いる製造装置13は、塊状金属酸化物10と塩11を装入する反応容器14と、この反応容器14内の塊状金属酸化物10と塩11を加熱して拡散反応を進行させる加熱手段とを有する。これによって、単結晶に比較して低コストで容易に製造でき、しかも単結晶の性能に近づけることが可能な多結晶の熱電変換材料の製造方法及び熱電変換材料並びにこの製造方法に用いる製造装置を提供する。
従来技術、競合技術の概要



熱電変換材料は、ゼーベック効果やペルチェ効果を利用し、これにより、廃熱エネルギーを電気エネルギーに変換して、廃熱の有効利用を図るものである。

例えば、特許文献1に示すように、層状ペロブスカイト構造を有するNaCoなどの微小単結晶のa軸方向における熱電特性が、これまでの金属系熱電変換材料の代表的存在であるBiTe系の熱電特性に比較して、著しく良いことが発見された。そこで、例えば、特許文献2や非特許文献1のように、NaCoの大きな単結晶の作製が試みられているが、熱電発電に使用可能な単結晶の作製は、困難でコストもかかり実現できてない。

このため、多くの研究者が、多結晶体で高性能を示すNaCoの作製を目指しているが、単結晶の性能に比較して著しく低い性能しか得られていないのが現状である。これは、単結晶のc軸方向(a軸方向と直交するNaCoの積層方向)の性能がa軸方向の1/200程度であり、多結晶化すると、最大でも平均的な性能しか引き出せないことに由来している。このことは、多結晶で高性能化を実現するためには、全ての結晶を高性能な方向に配列させる必要があることを意味している。





通常、多結晶のNaCoは、CoなどのCo酸化物とNaCOの粉末を混合し、880~950℃の温度範囲で加熱(焼結)することにより作製される。なお、粉末は、反応が均一に、しかも速く進行するように、微細化される傾向にある。

しかし、このような作製法では、反応によって発生するガスに起因した空洞、未反応物や異種相の存在、粒界の弱結合など、結晶方位の異方性とは異なる他の要因も加わり、NaCoの性能を劣化させることも問題となる。ここで、空洞などの他の要因に関しては、ホットプレス法やプラズマ焼結法などを用いて抑制する方法も検討されており、ある程度の成果は得られているが、配向化には何ら効果がない。

このため、多結晶の熱電変換材料の性能は単結晶の性能に比べて著しく劣っている。





また、多結晶で配向化させる試みとして、水酸化コバルト又は酸化コバルトの板状粒子と、ナトリウム金属塩とを混合し、この混合物を、板状粒子が一方向に配向するように成形し、この成形体を焼成して緻密化させることにより、c軸方向が一方向に配向した焼結体を作製する方法がある。

この方法を利用した特許文献3や非特許文献2では、90%の割合で<001>方向に配向させることに成功し、配向化させない試料に対して性能が数倍向上することを示唆している。

また、薄膜で配向化を試みた研究として、例えば、非特許文献3や非特許文献4には、類似の物質であるCaCoやSrCoで配向化に成功している。

産業上の利用分野


本発明は、廃熱を利用して発電するための熱電変換材料の製造方法及びこれに用いる製造装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる金属A、遷移金属M、及び酸素Oで構成され、各元素の原子価により決定される整数x、y、zを用いた一般式がAxMyOzで表される熱電変換材料の製造方法において、
前記熱電変換材料の固体原料である塊状金属酸化物と、固体、液体、又は気体のいずれか1の状態の塩とを用い、前記塊状金属酸化物と前記塩とを拡散反応させ、基板上に前記AxMyOzを形成するに際し、
前記基板は金属板であって、該金属板を構成する金属の酸化物の一部を絶縁膜とし、残部を前記塊状金属酸化物とし、前記絶縁膜を介して前記AxMyOzを形成することを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

【請求項2】
アルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる金属A、遷移金属M、及び酸素Oで構成され、各元素の原子価により決定される整数x、y、zを用いた一般式がAxMyOzで表される熱電変換材料の製造方法において、
前記熱電変換材料の固体原料である塊状金属酸化物と、固体、液体、又は気体のいずれか1の状態の塩とを用い、前記塊状金属酸化物と前記塩とを拡散反応させ、基板上に前記AxMyOzを形成するに際し、
前記基板はセラミックス板であって、蒸着又はメッキにより該セラミックス板上に金属膜を形成した後、該金属膜を酸化させて前記塊状金属酸化物とすることを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

【請求項3】
請求項1又は2記載の熱電変換材料の製造方法において、前記塊状金属酸化物はコバルト酸化物、前記塩はナトリウム塩、前記金属Aはナトリウム、前記遷移金属Mはコバルト、前記AxMyOzはNaCoであることを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

【請求項4】
請求項1又は2記載の熱電変換材料の製造方法において、前記塊状金属酸化物はマンガン酸化物、前記塩はカルシウム塩、前記金属Aはカルシウム、前記遷移金属Mはマンガン、前記AxMyOzはCaMnOであることを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

【請求項5】
請求項1又は2記載の熱電変換材料の製造方法において、前記塊状金属酸化物はコバルト酸化物、前記塩はカルシウム塩、前記金属Aはカルシウム、前記遷移金属Mはコバルト、前記AxMyOzはCaCo又はCaCoあることを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の熱電変換材料の製造方法に用いる製造装置であって、前記塊状金属酸化物と前記塩を装入する反応容器と、該反応容器内の前記塊状金属酸化物と前記塩を加熱して拡散反応を進行させる加熱手段とを有することを特徴とする熱電変換材料の製造装置。
産業区分
  • 半導体
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2012522703thum.jpg
出願権利状態 登録
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