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リポソームの製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150011199
掲載日 2015年1月28日
出願番号 特願2012-553652
登録番号 特許第5904555号
出願日 平成24年1月6日(2012.1.6)
登録日 平成28年3月25日(2016.3.25)
国際出願番号 JP2012050137
国際公開番号 WO2012098937
国際出願日 平成24年1月6日(2012.1.6)
国際公開日 平成24年7月26日(2012.7.26)
優先権データ
  • 特願2011-010408 (2011.1.21) JP
発明者
  • 鈴木 洋
  • 菰田 悦之
  • 勝田 知尚
出願人
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 リポソームの製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 本発明は、有機溶媒を使用することなく、さらに炭酸ガス等による加圧濾過を行うことなく、粒子径が均一化されたリポソームを容易に製造しうるリポソームの製造方法を提供する。また、そのような該製造方法により得られたリポソームを提供し、さらには、このようなリポソーム製造用のデバイス並びに製造用キットを提供する。リポソームの生成工程において、マイクロ流路に、リン脂質分散液及び気体を導入し、当該マイクロ流路内でリン脂質分散液と気体を混合させる工程を含むことを特徴とする製造方法による。本製造方法によれば、有機溶媒を使用することなく、さらに炭酸ガス等による加圧濾過や、有機溶媒を除去するための加熱処理、吸引処理や乾燥処理を行うことなく、粒子径が均一化されたリポソームを製造しうる。
従来技術、競合技術の概要



リポソームは、主にリン脂質によって形成される二分子膜(リポソーム膜)の閉鎖小胞体であり、生体膜と類似の構造や機能を有するため、従来から様々な研究材料として用いられてきている。このリポソームは、内部に有する水相には、水溶性の内包剤(例えば、薬効成分)を、二分子膜の内部には油溶性の内包剤を保持するという、いわゆるカプセル構造を構築できることから、診断、治療、化粧などの様々な分野で用いられてきている。さらに、近年では、薬物送達システム(DDS)への応用が盛んに研究されている。





このような薬効成分などの内包剤を内包したリポソームは、ロータリエバポレータ等を使い、恒温槽にて丸底フラスコの回転条件下でフラスコの底部に脂質膜を形成させ、そこに内包物を含む水溶液を導入して、減圧条件下で形成されるバンガム(Bangham)法がある(非特許文献1)。かかるバンガム法により得られるリポソームは粒子径分布が広く、ゲルろ過等の処理を経て所望の粒径のリポソームの回収を行っていた。しかし、その方法では回収されるリポソームは投入原料のせいぜい1%程度にしかならず、製造コストの高額化が大きな問題であった。





マイクロ流路を使ったリポソームの製法としてはアンドレアス・ジャーン等の方法がある(非特許文献2)。この方法では、流路が十字構造となり、中央流路に内包物と脂質と有機溶媒の混合物を流し、両側流路から緩衝液を流し、この両者の混合速度(希釈過程)の調整によりリポソームを製造する。また、他の製造方法として、有機溶媒に溶解させたリン脂質溶液をマイクロ流路に導入し、有機溶媒を乾燥させてマイクロ流路の壁にリン脂質の薄膜を形成させ、リポソームを生成させる方法について開示がある(特許文献1)。上記の方法では、有機溶媒を除去する工程が煩雑であり、また有機溶媒がリポソーム製剤に残留する可能性は完全には否定することができず、有機溶媒による生体への好ましくない影響が問題となる。係るマイクロ流路を用いる方法によれば、粒子径が均一化されたリポソームを容易に製造することができるが、有機溶媒を除去したり、乾燥させる工程に、時間を要することが問題であった。





有機溶媒を用いないで、リポソームを生成させる方法として、リポソーム膜成分物質と水溶液とをリポソーム膜成分物質の相転移温度以上で混合し、炭酸ガスによる加圧濾過を行う方法(特許文献2)、ヒドロキシル基を有する化合物の存在下で、脂質膜成分と超臨界若しくは亜臨界状態の二酸化炭素(炭酸ガス)とを混合することにより作製する方法(特許文献3)などが開示されている。しかしながら、これらの方法は、炭酸ガスによる加圧濾過や、又は超臨界若しくは亜臨界状態の二酸化炭素(炭酸ガス)を要し、煩雑な工程を要する。また、有機溶媒を含まないリポソーム含有製剤について開示があるが、係るリポソーム含有製剤の製造工程においても、リポソーム膜成分物質の40~65℃の相転移温度でリポソーム膜成分物質を処理し、二酸化炭素(炭酸ガス)を用いることも要件とされている(特許文献4)。

産業上の利用分野



本発明は、有機溶媒を使用することなく、さらに炭酸ガス等による加圧濾過や、加熱を行うことなく、粒子径が均一化されたリポソームを容易に製造しうるリポソームの製造方法に関し、及び該製造方法により得られたリポソームに関する。さらには、このようなリポソーム製造用のデバイス並びに製造用キットに関する。





本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2011-10408号優先権を請求する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リポソームの生成工程において、マイクロ流路に、有機溶媒を含まない溶液とリン脂質成分からなるリン脂質分散液、及び気体を導入し、当該マイクロ流路内でリン脂質分散液と気体を混合させる工程を含むことを特徴とするリポソームの製造方法。

【請求項2】
前記リポソームの生成工程において、炭酸ガスによる加圧濾過工程を含まないことを特徴とする、請求項1に記載のリポソームの製造方法。

【請求項3】
マイクロ流路が、導入部に少なくとも2つのマイクロ流路を有し、導出部に1つのマイクロ流路を有する分岐型マイクロ流路であって、以下の工程を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のリポソームの製造方法:
1)導入部における1のマイクロ流路よりリン脂質分散液を導入する工程;
2)導入部における他の1のマイクロ流路より気体を導入する工程;
3)マイクロ流路内で、リン脂質分散液と気体を混合させる工程;
4)導出部のマイクロ流路よりリポソームを導出する工程。

【請求項4】
マイクロ流路の内径が、100~1000μmである、請求項1~3のいずれか1に記載のリポソームの製造方法。

【請求項5】
リン脂質分散液流量:気体流量が、0.001~10:1である、請求項1~4のいずれか1に記載のリポソームの製造方法。

【請求項6】
気体流量が、1~15ml/時である、請求項1~5のいずれか1に記載のリポソームの製造方法。

【請求項7】
リポソーム形成時の温度が、15~80℃である、請求項1~6のいずれか1に記載のリポソームの製造方法。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか1に記載のリポソームの製造方法において、マイクロ流路に、さらに内包剤を導入し、当該マイクロ流路内でリン脂質分散液、内包剤及び気体を混合することを特徴とする、内包剤を含有するリポソームの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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