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縫合装置 実績あり

国内特許コード P150011202
掲載日 2015年1月28日
出願番号 特願2012-554665
登録番号 特許第5294181号
出願日 平成24年1月23日(2012.1.23)
登録日 平成25年6月21日(2013.6.21)
国際出願番号 JP2012000371
国際公開番号 WO2012101999
国際出願日 平成24年1月23日(2012.1.23)
国際公開日 平成24年8月2日(2012.8.2)
優先権データ
  • 特願2011-013025 (2011.1.25) JP
発明者
  • 森 宏仁
  • 杉谷 竜朗
  • 百瀬 良仁
出願人
  • 国立大学法人 香川大学
発明の名称 縫合装置 実績あり
発明の概要 前側アーム(11)と後側アーム(12)とを接近離間させるアーム移動手段(13)、後側アーム(12)に設けられた針状部材(14)、前側アーム(11)に設けられた収容空間(16)から構成され、前側アーム(11)と後側アーム(12)が接近することで、収容空間(16)内に収容された縫合糸(22)付きの係合部材に針状部材(14)が係合し、傷口を縫合する内視鏡用縫合装置。
従来技術、競合技術の概要

経管腔的内視鏡手術(以下、NOTESという)とは、口・肛門・膣などの消化管腔内に挿入された軟性内視鏡によって、消化管腔や腹腔内の病巣を取り除く等の処置を行う手術である。



例えば、胃壁を貫通するような孔が形成される胃壁を切除する手術、具体的には、胃壁に形成された粘膜下層よりも深い腫瘍、つまり、固有筋層に到達しているような腫瘍を軟性内視鏡によって切除する手術はNOTESに該当する。
また、図32に示すように、口から軟性内視鏡Sを挿入し、この軟性内視鏡Sの先端によって胃壁に孔hを形成し、この孔hから軟性内視鏡Sの先端を腹腔内に侵入させ、膵臓や肝臓等に形成された腫瘍等を軟性内視鏡Sによって取り除く手術もNOTESに該当する。



かかるNOTESによって胃壁や膵臓などの腫瘍を切除した場合には、切除後、その部位または胃壁の孔hを縫合する必要があるが、従来は、軟性内視鏡Sによって腫瘍などを切除することまではできても、切除した部位を消化管腔内から縫合することができなかった。
このため、現状では、腫瘍などの切除までは軟性内視鏡Sによって行い、縫合をラパロスコープなどで行う手術が行われているのであるが、この場合、体表面から腹腔内にラパロスコープを挿入するための孔を腹壁に形成しなければならないので、体表面に傷跡が形成されるという問題がある。



軟性内視鏡Sによって消化管腔内から切除だけでなく縫合まで行うことができれば、体表面に傷を形成することなく手術を行うことができるので、現在、消化管腔内から切除した部位を縫合する技術の開発がすすめられている(例えば、特許文献1)。



しかるに、外科手術による切開部の縫合では、生体組織同士が癒着しやすいように、両口縁部の端面同士を突き合わせた状態で縫合するのであるが、特許文献1の技術では、口縁部の外面同士が対面する状態で縫合を行っている。つまり、胃壁切開部の両口縁部の外面同士を面接触させた状態で縫合している。このため、特許文献1の技術による縫合では、接触している部分における生体組織同士の癒着が進行しにくく、傷口がきれいに塞がらないという問題が生じる。



しかも、切開部の口縁部において、縫合部分より先端側の部分が胃内部に山盛り状に突出するので、縫合部分が胃内に入れた食物に対して各種の障害となる可能性もある。



さらに、各口縁部において、縫合部分より先端側の部分には血液が供給されない状態となるため、生体組織が壊死する可能性もある。



以上のごとく、現在開発されている腹腔内から切除した部位を縫合する技術では、外科手術と同程度に傷口を縫合することは困難であり、外科手術と同程度に傷口を縫合することができる技術の開発が求められている。

産業上の利用分野

本発明は、縫合装置に関する。さらに詳しくは、口・肛門・膣などの消化管腔内に挿入された軟性内視鏡によって、消化管に貫通孔を形成する手術や腹腔内の手術を行う経管腔的内視鏡手術に使用する縫合装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
内視鏡に取り付けられた状態で体内に挿入されて使用される縫合装置であって、
前側アームと、
該前側アームに対し接近離間可能に設けられた後側アームと、
前記前側アームと前記後側アームとを接近離間させるアーム移動手段と、
前記前側アームと前記後側アームを、両者が接近離間する方向と平行な揺動軸周りに相対的に揺動させる揺動手段と、を備えており、
前記後側アームは、
先端を前記前側アームに向けた状態かつその中心軸が該後側アームと前記前側アームとが接近離間する方向と平行になるように該後側アームに取り付けられた、一本の針状部材を備えており、
前記前側アームは、
基端部が連結された一対の分岐部を備えており、
該一対の分岐部には、該前側アームと前記後側アームとが接近したときに、前記針状部材の先端部を収容し得る収容空間がそれぞれ設けられており、
各収容空間内には、前記針状部材と係合可能な一対の係合部材がそれぞれ収容されており、
各収容空間内に収容されている一対の係合部材が縫合糸によって互いに連結されている
ことを特徴とする縫合装置。

【請求項3】
互いに係合離脱可能に設けられた前側連結部材と後側連結部材とからなる連結機構を備えており、
前記後側連結部材は前記後側アームに設けられており、
前記前側連結部材は前記前側アームに設けられており、
前記連結機構は、
前記前側連結部材および前記後側連結部材が、前記前側アームと前記後側アームの相対的な揺動を所定の姿勢で固定しかつ該姿勢に固定した状態で前記前側アームと前記後側アームが接近離間する方向に沿って相対的に移動可能となるように係合するように、形成されており、前記所定の姿勢は、各収容空間の中心軸と前記針状部材の中心軸とが一致する姿勢である
ことを特徴とする請求項1記載の縫合装置。

【請求項4】
前記前側連結部材には、
前記後側連結部材が係合され、該後側連結部材の前記揺動軸の軸方向に沿った移動を案内する案内溝が形成されている
ことを特徴とする請求項3記載の縫合装置。

【請求項5】
前記前側アームには一対の収容空間が設けられており、
前記前側連結部材に形成されている案内溝は、
前記揺動軸の軸方向と平行であって互いに交差する一対の交差面を備えており、
前記後側連結部材は、
前記揺動軸の軸方向と平行な基準側面と、
前記揺動軸の軸方向と平行かつ前記基準側面と互いに交差する一対の位置決め側面と、を備えており、
該後側連結部材は、
前記基準側面が一方の交差面に面接触するように前記案内溝に係合すると一方の位置決め側面が他方の交差面と接触し、前記基準側面が他方の交差面に面接触するように前記案内溝に係合すると他方の位置決め側面が一方の交差面と接触するように設けられており、
前記一対の収容空間は、
前記後側連結部材をその基準側面が一方の交差面に面接触するように前記案内溝に係合すると一方の収容空間の中心軸と前記針状部材の中心軸が一致し、前記後側連結部材をその基準側面が他方の交差面に面接触するように前記案内溝に係合すると他方の収容空間の中心軸と前記針状部材の中心軸が一致するように形成されている
ことを特徴とする請求項4記載の縫合装置。

【請求項6】
内視鏡に取り付けられた状態で体内に挿入されて使用される縫合装置であって、
前側アームと、
該前側アームに対し接近離間可能に設けられた後側アームと、
前記前側アームと前記後側アームとを接近離間させるアーム移動手段と、を備えており、
前記後側アームは、
基端部が連結された一対の分岐部を備えており、
該一対の分岐部には、先端を前記前側アームに向けた状態かつその中心軸が該後側アームと前記前側アームとが接近離間する方向と平行になるように設けられた一対の針状部材を備えており、
前記前側アームは、
基端部が連結された一対の分岐部を備えており、
該一対の分岐部には、該前側アームと前記後側アームとが接近したときに、前記一対の針状部材の先端部をそれぞれ収容し得る一対の収容空間がそれぞれ設けられており、
該一対の収容空間は、
一の収容空間の中心軸が一の針状部材の中心軸と同軸となるように配置されると、他の収容空間の中心軸がそれぞれ他の針状部材の中心軸と同軸となるように配設されており、
各収容空間内には、各針状部材と係合可能な一対の係合部材がそれぞれ収容されており、
各収容空間内に収容されている一対の係合部材が縫合糸によって互いに連結されている
ことを特徴とする縫合装置。

【請求項8】
互いに係合離脱可能に設けられた前側連結部材と後側連結部材とからなる連結機構を備えており、
前記後側連結部材は前記後側アームに設けられており、
前記前側連結部材は前記前側アームに設けられており、
前記連結機構は、
前記前側連結部材および前記後側連結部材が、前記前側アームと前記後側アームとが接近離間する方向に沿って相対的に移動可能となるように係合し、係合した状態では前記複数の針状部材の中心軸と前記複数の収容空間の中心軸とがそれぞれ同軸上に位置しかつ前記後側アームの揺動が固定されるように形成されている
ことを特徴とする請求項6記載の縫合装置。

【請求項9】
前記前側連結部材には、
前記後側連結部材が係合され、係合された該後側連結部材の前記揺動軸の軸方向に沿った移動を案内する案内溝が形成されている
ことを特徴とする請求項8記載の縫合装置。

【請求項10】
内視鏡に取り付けられた状態で体内に挿入されて使用される縫合装置であって、
前側アームと、
該前側アームに対し接近離間可能に設けられた後側アームと、
前記前側アームと前記後側アームとを接近離間させるアーム移動手段と、を備えており、
前記後側アームは、
先端を前記前側アームに向けた状態かつその中心軸が前記前側アームと前記後側アームとが接近離間する方向と平行となるように設けられ該後側アームに取り付けられた一本の針状部材を備えており、
前記前側アームには、
該前側アームと前記後側アームとが接近したときに、前記針状部材の先端部を収容し得る収容空間が設けられており、
前記前側アームには、
縫合糸によって連結された前記針状部材と係合可能な一対の係合部材を有する縫合器具が収容されており、
一の係合部材が前記針状部材と係合するときには前記収容空間外に他の係合部材を収容しておき、一の係合部材が前記針状部材と係合した後、前記収容空間に対して他の係合部材を供給し得る供給機構が設けられている
ことを特徴とする縫合装置。

【請求項11】
前記係合部材は、
前記針状部材の先端部を挿通し得る貫通孔を備えており、
前記供給機構は、
前記前側アーム内に形成された、前記収容空間と連通された前記縫合器具を収容する縫合器具保持空間を備えており、
前記収容空間は、
前記縫合器具保持空間から供給される前記縫合器具の係合部材を、該係合部材の貫通孔の軸方向が前記針状部材の移動方向に対して平行となるように収容するように形成されている
ことを特徴とする請求項10記載の縫合装置。

【請求項12】
前記係合部材は、
前記針状部材の先端部を挿通し得る貫通孔を備えており、
前記針状部材の先端部には、
該先端部が前記係合部材の貫通孔に挿通されると、該先端部から該係合部材が抜けることを防止する脱落防止部が形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の縫合装置。

【請求項13】
前記脱落防止部は、
前記針状部材の側面に形成された膨径部である
ことを特徴とする請求項12記載の縫合装置。

【請求項14】
前記係合部材は、
前記貫通孔が形成された係合部と、
前記縫合糸と連結する連結片と、を備えており、
該連結片は、
その軸方向が前記貫通孔の中心軸と平行となるように設けられている
ことを特徴とする請求項12または13記載の縫合装置。

【請求項15】
前記前側アームの側面には、前記収容空間の軸方向に沿って連結片収容溝が形成されている
ことを特徴とする請求項14記載の縫合装置。

【請求項16】
前記係合部材における貫通孔の内面には、前記膨径部と係合する係合片が設けられている
ことを特徴とする請求項12、13、14または15記載の縫合装置。

【請求項17】
前記後側アームは、
前記前側アーム側の面に、軸方向が前記前側アームと前記後側アームとが接近離間する方向と平行となるように設けられた、中空な中空針を備えており、
該中空針内に、前記針状部材が配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の縫合装置。

【請求項18】
前記前側アームおよび前記後側アームの両方が内視鏡の先端面より前方に位置し、かつ、前記後側アームが前記前側アームに対して前記内視鏡の先端面側に位置するように、前記内視鏡に取り付けて使用するものである
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の縫合装置。

【請求項19】
中空な管状部材と、該管状部材に挿通され該管状部材の一端から突出したループ状部を有する線状部材とを備えた結紮部材を備えており、
該結紮部材は、
前記管状部材が前記線状部材に沿って移動可能に設けられており、
前記ループ状部に前記前側アームおよび/または前記後側アームが挿通されている
ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の縫合装置。

【請求項20】
前記後側アームには、
前記前側アームと前記後側アームとが接近離間する方向に沿って、該後側アームを貫通する貫通孔が形成されており、
前記針状部材は、
前記貫通孔をその軸方向からみたときに、該貫通孔内に位置するように前記後側アームに取り付けられており、
前記針状部材の先端部に前記縫合器具における一対の係合部材が係合した状態において、前記針状部材の先端部よりも前方で前記縫合糸を結紮する結紮部材を備えており、
該結紮部材は、
前記縫合糸が通される糸収容溝を有し、該糸収容溝の幅が狭くなると、該糸収容溝内に配置された前記縫合糸を保持し得る挟持部材を備えており、
該挟持部材は、
前記後側アームの貫通孔を前記前側アームと前記後側アームとを接近離間させる方向に沿って通過でき、前記後側アームの貫通孔を通過する際に、前記糸収容溝の間に前記針状部材を通過させ得る形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の縫合装置。

【請求項21】
前記結紮部材は、
前記後側アームの貫通孔を、前記前側アームと前記後側アームとを接近離間させる方向に沿って通過させ得る形状に形成された管状部材を備えており、
該管状部材は、
その断面が、前記後側アームの貫通孔を通過する際に、前記針状部材を内部に収容し得る形状に形成されており、
該管状部材内には、
前記糸収容溝の軸方向が該管状部材の軸方向と一致するように配置された前記挟持部材と、
該挟持部材と該管状部材の内面との間に配置されたリング状の締付部材と、が収容されており、
前記挟持部材は、
その基端から先端に向かって外径が小さくなるように形成されており、
前記締付部材は、
その内径が、前記挟持部材の先端外径以上かつ前記挟持部材の基端外径以下となるように形成されている
ことを特徴とする請求項20記載の縫合装置。

【請求項22】
前記管状部材は、
その先端部に、前記締付部材を保持する保持機構を有しており、
該保持機構は、
前記挟持部材が前記管状部材の先端に向けて相対的に移動したときに、前記挟持部材と前記締付部材との間に発生する応力が所定の大きさとなるまでは、前記締付部材が前記管状部材の先端に向かって移動しないように保持し、
前記挟持部材と前記締付部材との間に発生する応力が所定の大きさ以上となると、前記締付部材が前記管状部材の先端から排出されるようになっている
ことを特徴とする請求項21記載の縫合装置。

【請求項23】
前記挟持部材は、
前記糸収容溝の内面に設けられた、前記縫合糸を挟んで保持する把持部と、
前記糸収容溝の内面に設けられた、前記把持部よりも基端側に位置する切断刃と、を備えており、
該切断刃は、
前記把持部によって前記縫合糸が把持された状態からさらに前記糸収容溝の幅が狭くなると、前記縫合糸を切断し得るように設けられている
ことを特徴とする請求項20、21または22記載の縫合装置。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012554665thum.jpg
出願権利状態 登録


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