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有機ハイブリッド型触媒

国内特許コード P150011212
掲載日 2015年1月28日
出願番号 特願2012-541861
登録番号 特許第5858386号
出願日 平成23年11月1日(2011.11.1)
登録日 平成27年12月25日(2015.12.25)
国際出願番号 JP2011075133
国際公開番号 WO2012060347
国際出願日 平成23年11月1日(2011.11.1)
国際公開日 平成24年5月10日(2012.5.10)
優先権データ
  • 特願2010-247803 (2010.11.4) JP
発明者
  • 矢倉 隆之
  • 大園 綾香
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 有機ハイブリッド型触媒
発明の概要 【課題】環境調和性に優れたアルコール類の酸化反応を達成するための有機ハイブリッド型触媒を提供する。
【解決手段】有機ハイブリッド型触媒である、一般式[1]で表される、2,2,6,6-テトラメチルピリジン-1-オキシル誘導体、及び、共存酸化剤である過酢酸の存在下に、アルコール類を酸化させることにより、触媒作用の効率化、触媒の回収、再利用の簡便化を図ることができる。


従来技術、競合技術の概要


アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類およびその誘導体は、多くの有機天然物や医薬品の化学構造の主要構成置換基であり、第1級アルコールあるいは第2級アルコールの酸化反応により構築されている。
そのため、これらの酸化反応は有機化合物製造において最も重要な反応である。
また、有機合成化学的にもこれらの酸化反応は基本的な反応の1つであり、古典的にはクロム(VI)化合物などの重金属酸化剤が用いられてきた。
さらに、ルテニウム、マンガン、バナジウムなどの遷移金属を使用した化合物が開発されてきた。
しかし、金属化合物の使用は、環境への悪影響や製品への微量金属の混入などの問題点がある。
特に、医薬品、化粧品、農薬、食品などの製造において、環境調和性の向上とともに、安全性の向上が工業的観点から最重要の課題となっている。



近年、従来の重金属を用いた酸化剤に代えて、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル(2,2,6,6-tetramethylpiperidine-1-oxyl、以下、TEMPOと称する)を、アルコール類の酸化触媒として広く利用するようになっている。
TEMPOは、重金属に比べ、低環境負荷型の有機酸化剤であるが、高価であるため、酸化反応終了後に発生する還元体を共存する他の酸化剤で酸化型へと再酸化して用いられており、さまざまな共存酸化剤との組み合わせが試行されている。



一方、TEMPOと共に用いられる共存酸化剤についても、安価で低環境負荷であることが望まれる。
これまでに用いられてきた共存酸化剤は、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、トリクロロイソシアヌル酸、ヨードベンゼンジアセタート、N-クロロコハク酸イミドなどの有機系酸化剤、次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムなどの無機塩素系酸化剤などである。
究極の環境調和型酸化剤である分子状酸素の利用も検討されたが、触媒量のマンガンやコバルトなどの遷移金属化合物が必要とされた。



共存酸化剤として、超原子価ヨウ素化合物を用いる方法が知られているが、この方法は、反応の官能基選択性が高く、実験室レベルでは、複雑な構造の天然物合成に汎用されているものの、経済性や廃棄物の点から工業的には好ましくない。
そこで、この方法の特性を残し、触媒量のヨウ素化合物を使用した方法が提案されている(非特許文献1)。



【非特許文献1】
Tetrahedron Lett., 47, 13 (2006)

産業上の利用分野



本発明は、有機ハイブリッド型触媒、特に環境調和性に優れたアルコール類の酸化反応を達成するための有機ハイブリッド触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化1】


「式[1]中、Xは、式[11]
【化2】


(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化3】


(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化4】


(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。

【請求項2】
前記、XおよびYが酸素原子、mが1、nが0である請求項1記載の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。

【請求項3】
前記、Zがフェニレンである請求項1または2記載の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。

【請求項4】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化5】


「式[1]中、Xは、式[11]
【化6】


(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化7】


(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化8】


(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体を含有することを特徴とする有機化合物の酸化触媒。

【請求項5】
前記、有機化合物がアルコールである請求項4記載の酸化触媒。

【請求項6】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化9】


「式[1]中、Xは、式[11]
【化10】


(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化11】


(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化12】


(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;
nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体および共存酸化剤の存在下に、アルコール類を酸化せしめて、対応するオキソ体を合成することを特徴とするアルコール類の酸化方法。

【請求項7】
前記、共存酸化剤が過酢酸である請求項6記載のアルコール類の酸化方法。
産業区分
  • 処理操作
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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