TOP > 国内特許検索 > セレン酸還元活性を示すタンパク質

セレン酸還元活性を示すタンパク質 コモンズ

国内特許コード P150011239
掲載日 2015年1月30日
出願番号 特願2013-505767
登録番号 特許第6011980号
出願日 平成23年9月21日(2011.9.21)
登録日 平成28年9月30日(2016.9.30)
国際出願番号 JP2011071442
国際公開番号 WO2012127716
国際出願日 平成23年9月21日(2011.9.21)
国際公開日 平成24年9月27日(2012.9.27)
優先権データ
  • 特願2011-065289 (2011.3.24) JP
発明者
  • 山下 光雄
  • 池 道彦
出願人
  • 学校法人 芝浦工業大学
発明の名称 セレン酸還元活性を示すタンパク質 コモンズ
発明の概要 本発明の課題は、セレン酸還元活性を示すタンパク質、それをコードする遺伝子、それらを使用するセレン酸の還元方法を提供することである。本発明によれば、以下からなる群より選択されるタンパク質が提供される。
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質;および
(c)配列番号2のアミノ酸配列と98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質。
従来技術、競合技術の概要



微量金属(レアメタル)の一種であるセレンは、生物にとって必須元素であるが、水溶性のセレン化合物(セレン酸、亜セレン酸など)は生物に対する毒性を有する。セレンは、コピー機、ガラスの着色など幅広い用途に使用されているので、その供給源の確保は重要である。また、廃水、廃棄物中のセレン化合物の人の健康および生態系への影響が問題となっている。セレン酸の無毒化および除去の方法としては、樹脂吸着、電気化学的方法などが従来より検討されているが、効率、コストなどの問題から実用には至っていなかった。また、このような方法によってセレンを回収して再利用することはできなかった。





本発明者らは、セレン化合物の生物学的処理方法の開発を目指して、Pseudomonas stutzeri NT-I株を単離した(特許文献1)。Pseudomonas stutzeri NT-I株は、セレン酸を亜セレン酸に効率的に還元し、さらに亜セレン酸を元素態セレンへ還元する能力を有する。元素態セレンは水に不溶性であり、無毒であるので、Pseudomonas stutzeri NT-I株を使用すれば、比較的安価に、セレン化合物を含有する廃水などを無毒化し、そこからセレンを回収して再利用できる可能性がある。微生物を利用したセレン化合物の処理およびセレンの回収をより効率的に行うためには、処理条件の検討や設備の開発に加えて、セレン化合物の還元に関与する分子機構を明らかにする必要がある。しかし、Pseudomonas stutzeri NT-I株については、セレン化合物の還元に関与する分子機構は明らかになっていない。





一方、特許文献2には、グラム陽性細菌Bacillus selenatarsenatis SF-1株に由来するセレン酸還元活性を増強する能力を有するタンパク質、それをコードする遺伝子、それらを使用するセレン酸の還元方法が記載されている。Pseudomonas stutzeri NT-I株では好気・嫌気両条件下でセレン酸を還元し、菌体外にセレンを生成し、亜セレン酸の還元能力が大きいのに対し、Bacillus selenatarsenatis SF-1株は嫌気条件下でセレン酸を還元し、菌体内にセレンが蓄積し、亜セレン酸の還元能力が小さいという、相違点がある。

産業上の利用分野



本発明は、セレン酸還元活性を示すタンパク質、それをコードする遺伝子、それらを使用するセレン酸の還元方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下からなる群より選択されるタンパク質:
(a)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号2のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質;および
(c)配列番号2のアミノ酸配列と98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質。

【請求項2】
以下からなる群より選択されるタンパク質:
(a)配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号4のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質;および
(c)配列番号4のアミノ酸配列と98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質。

【請求項3】
以下からなる群より選択されるタンパク質:
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号6のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質;および
(c)配列番号6のアミノ酸配列と98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質。

【請求項4】
以下からなる群より選択されるタンパク質:
(a)配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質;
(b)配列番号8のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質;および
(c)配列番号8のアミノ酸配列と98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質。

【請求項5】
請求項1記載のタンパク質をコードする核酸。

【請求項6】
以下からなる群より選択される、請求項5記載の核酸。
(a)配列番号1の塩基配列からなる核酸;
(b)配列番号1のヌクレオチド配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質をコードする核酸。

【請求項7】
請求項2記載のタンパク質をコードする核酸。

【請求項8】
以下からなる群より選択される、請求項7記載の核酸。
(a)配列番号3の塩基配列からなる核酸;
(b)配列番号3のヌクレオチド配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質をコードする核酸。

【請求項9】
請求項3記載のタンパク質をコードする核酸。

【請求項10】
以下からなる群より選択される、請求項9記載の核酸。
(a)配列番号5の塩基配列からなる核酸;
(b)配列番号5のヌクレオチド配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質をコードする核酸。

【請求項11】
請求項4記載のタンパク質をコードする核酸。

【請求項12】
以下からなる群より選択される、請求項11記載の核酸。
(a)配列番号7の塩基配列からなる核酸;
(b)配列番号7のヌクレオチド配列からなる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質及び配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質と組み合わせた場合にセレン酸還元活性を示すタンパク質をコードする核酸。

【請求項13】
請求項5又は6に記載の核酸を含む組み換えベクター。

【請求項14】
請求項7又は8に記載の核酸を含む組み換えベクター。

【請求項15】
請求項9又は10に記載の核酸を含む組み換えベクター。

【請求項16】
請求項11又は12に記載の核酸を含む組み換えベクター。

【請求項17】
請求項5又は6に記載の核酸を宿主細胞に導入して得られる形質転換体。

【請求項18】
請求項7又は8に記載の核酸を宿主細胞に導入して得られる形質転換体。

【請求項19】
請求項9又は10に記載の核酸を宿主細胞に導入して得られる形質転換体。

【請求項20】
請求項11又は12に記載の核酸を宿主細胞に導入して得られる形質転換体。

【請求項21】
請求項1記載のタンパク質、請求項2記載のタンパク質、請求項3記載のタンパク質、及び請求項4記載のタンパク質を宿主細胞において発現させることを含む、セレン酸の還元方法。

【請求項22】
請求項5又は6記載の核酸、請求項7又は8記載の核酸、請求項9又は10記載の核酸、及び請求項11又は12記載の核酸を宿主細胞に導入することによって、請求項1記載のタンパク質、請求項2記載のタンパク質、請求項3記載のタンパク質、及び請求項4記載のタンパク質を宿主細胞において発現させる、請求項21に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close