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脳移行性機能性核酸及びその利用 コモンズ

国内特許コード P150011257
掲載日 2015年2月2日
出願番号 特願2012-555978
登録番号 特許第5481762号
出願日 平成24年4月25日(2012.4.25)
登録日 平成26年2月28日(2014.2.28)
国際出願番号 JP2012061115
国際公開番号 WO2012147805
国際出願日 平成24年4月25日(2012.4.25)
国際公開日 平成24年11月1日(2012.11.1)
優先権データ
  • 特願2011-100278 (2011.4.28) JP
発明者
  • 錫村 明生
  • 水野 哲也
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 脳移行性機能性核酸及びその利用 コモンズ
発明の概要 新規アルツハイマー病治療薬及びその用途を提供することを課題とする。脳移行性と安定性を高めたCpGオリゴデオキシヌクレオチド構造体又はその塩を有効成分としたアルツハイマー病治療薬が提供される。
従来技術、競合技術の概要



高齢化社会の進展に伴い、アルツハイマー病の患者数は増加しているが、現在、国内で認可されている治療薬はアセチルコリン分解酵素阻害薬のみである。アルツハイマー病の病因蛋白と考えられているAβを標的として、β及びγセクレターゼ阻害剤やAβワクチンなど、Aβ産生抑制又はAβ分解促進に着目した新規治療薬の開発が進められているが、未だ有効な治療法は確立していない。Aβの神経毒性は、不溶性のアミロイド線維として脳内に沈着した凝集Aβ(fAβ)にあると考えられていたが、近年、可溶性のAβオリゴマー(oAβ)に、より強い神経傷害作用があることが明らかとなった。その神経障害作用は、シナプス可塑性の障害、活性酸素による酸化ストレス、海馬におけるインスリン受容体機能の障害などによるものと考えられている。したがって、アルツハイマー病の治療戦略においてAβオリゴマーを制御することの重要性が示唆される。





脳内の免疫細胞であるミクログリアは、アルツハイマー病の病態に関与することが示されている。ミクログリアは老人斑に集族し、凝集AβのみならずAβオリゴマーも処理する一方、炎症性細胞としての側面をもち、その過剰な活性化は炎症性サイトカイン、活性酸素、グルタミン酸等の神経傷害因子を産生するなど相反する作用を有している。ミクログリアのAβ処理には、自然免疫の活性化に関与する受容体であるトル様受容体(Toll like receptor:TLR)のシグナルが関与している。





本発明者らの研究グループは、自然免疫の活性化に関与するトル様受容体9(TLR9)に注目して研究を進め、そのリガンドである機能性核酸CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG-ODN)が脳内の免疫細胞であるミクログリアのAβ処理能を増強し、抗酸化酵素ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)を誘導することにより神経細胞・ミクログリア共培養においてオリゴマーAβ神経毒性を抑制し、さらにCpG-ODNの脳室内投与により、アルツハイマー病モデルマウスの認知機能障害およびその病理所見を改善することを見出した(非特許文献1)。アルツハイマー病におけるTLRシグナルの重要性については他の研究グループによっても研究が進められており、その成果の一つとして、CpG-ODNを末梢から数ヶ月投与した際の有用性が報告されている(非特許文献2)。しかしながら、末梢投与では他の免疫細胞を活性化し副反応が生じやすくなることや、CpG-ODNは分解されやすく脳内への移行が困難であることなど、様々な問題がある。

産業上の利用分野



本発明は機能性核酸のアルツハイマー病治療への適用に関する。より詳しくは、CpGモチーフを有する機能性核酸を利用したアルツハイマー病治療薬及びその用途に関する。本出願は、2011年4月28日に出願された日本国特許出願第2011-100278号に基づく優先権を主張するものであり、当該特許出願の全内容は参照により援用される。

特許請求の範囲 【請求項1】
CpGモチーフを含み且つホスホロチオエート修飾されたオリゴデオキシヌクレオチドであって、配列番号1又は配列番号2の配列からなるオリゴデオキシヌクレオチドと、脳移行性を付与する狂犬病ウイルス糖蛋白由来RVGペプチドであって、配列番号3の配列からなるRVGペプチドと、が該RVGペプチド中のシステイン残基位置においてジスルフィド結合を介して、及び/又は、該RVGペプチドのN末端又はC末端に付加されたシステイン残基位置においてジスルフィド結合を介して連結した構造体又はその薬理学的に許容可能な塩を含む、アルツハイマー病治療薬。

【請求項2】
前記構造体は、ミクログリアの神経保護作用を増強する作用を示す、請求項1に記載のアルツハイマー病治療薬。

【請求項3】
前記作用はミクログリア特異的である、請求項2に記載のアルツハイマー病治療薬。

【請求項4】
2分子の前記オリゴデオキシヌクレオチドと1分子の前記RVGペプチドが連結している、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルツハイマー病治療薬。

【請求項5】
アルツハイマー病治療薬の製造のための、請求項1~のいずれか一項に定義される構造体の使用。

【請求項6】
配列番号1の配列からなりホスホロチオエート修飾されたオリゴデオキシヌクレオチドと、配列番号3の配列からなる狂犬病ウイルス糖蛋白由来RVGペプチドとが、該RVGペプチド中のシステイン残基位置でジスルフィド結合を介して連結してなる構造体。

【請求項7】
前記RVGペプチドのN末端又はC末端にはシステインが付加されており、該システイン位置にも前記オリゴデオキシヌクレオチドが連結している、請求項に記載の構造体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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