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酸化還元反応を利用した熱電変換方法および熱電変換素子

国内特許コード P150011270
掲載日 2015年2月4日
出願番号 特願2013-509779
登録番号 特許第5988172号
出願日 平成24年4月5日(2012.4.5)
登録日 平成28年8月19日(2016.8.19)
国際出願番号 JP2012002391
国際公開番号 WO2012140856
国際出願日 平成24年4月5日(2012.4.5)
国際公開日 平成24年10月18日(2012.10.18)
優先権データ
  • 特願2011-088683 (2011.4.12) JP
  • 特願2011-220060 (2011.10.4) JP
発明者
  • 守友 浩
  • 小林 航
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 酸化還元反応を利用した熱電変換方法および熱電変換素子
発明の概要 アルカリ金属イオンを含む電解質(2)に対して、活物質を含む第1の電極(6)と、前記第1の電極(6)と同一の活物質を含む第2の電極(7)と、を接触させて、前記第1の電極(6)および第2の電極(7)のいずれか一方を加熱または冷却することで、前記第1の電極(6)と前記第2の電極(7)との間に温度差を発生させて、各電極(6,7)における酸化還元反応による熱起電力を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法により、小型で低コストで高効率の熱電変換技術を提供する。
従来技術、競合技術の概要



一般に、熱電変換技術は、熱エネルギーと電気的なエネルギーとを変換する技術であり、様々な日常生活や生産活動で発生する廃熱を電力に変換したり、電圧を印加して温度差を発生させたりすることが可能である。

このような熱電変換技術に関し、以下の特許文献1~3記載の技術が従来公知である。

特許文献1(特開平5-144483号公報)には、フェロシアン化カリウム(K4FeII(CN)6)およびフェリシアン化カリウム(K3FeIII(CN)6)の水溶液中に黒鉛シートを入れて煮沸することにより、フェロシアン化カリウムおよびフェリシアン化カリウムが層間に挿入された黒鉛層間化合物を作成し、一対の黒鉛層間化合物を電極(E1,E2)として、フェロシアン化カリウムおよびフェリシアン化カリウムの水溶液に浸して、一方の電極(E1)を高温熱源(2)に接触させ、他方の電極(E2)を低温浴(3)に接触させることで、電極間に熱起電力を発生させる電気化学的温度差電池が記載されている。





特許文献2(特開平5-166554号公報)には、一対の白金(Pt)電極をフェロシアン化カリウムおよびフェリシアン化カリウムの水溶液に浸して、白金電極の温度が10℃および70℃となるように温度制御をすることで熱起電力を発生させる技術が記載されている。また、特許文献2には、一対の白金電極の間をガラスフィルターまたはイオン交換樹脂の隔膜で仕切り、温度差が消失した後に、濃度差に基づいて起電力を発生させる濃度差電池として機能させる技術と組み合わせることも記載されている。





特許文献3(特開平6-140082号公報)には、同一材料からなる一対の電極(1,3)をフェロシアンイオンとフェリシアンイオンの容積中に浸した状態で温度差を発生させることで熱起電力を発生させる温度差電池が記載されている。また、特許文献3には、一対の電極(1,3)をイオン交換膜(6)で仕切ると共に、イオン交換膜(6)を挟んで一対の白金電極(7,8)を配置して濃度差による起電力を発生可能な技術と組み合わせることも記載されている。

産業上の利用分野



本発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換方法および熱電変換素子に関し、特に、酸化還元反応を利用した熱電変換方法および熱電変換素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルカリ金属イオンを含む電解質に対して、電子の受け渡しを行う活物質としてのシアノ架橋金属錯体が導電性の基板の表面に成膜されて作成された第1の電極と、前記第1の電極と同一の活物質としてのシアノ架橋金属錯体が導電性の基板の表面に成膜されて作成された第2の電極と、を接触させて、前記第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を加熱または冷却することで、前記第1の電極と前記第2の電極との間に温度差を発生させて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動による熱起電力を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項2】
前記第1の電極および第2の電極は、インジウムスズ酸化物の基板表面にシアノ架橋金属錯体が成膜されて作成された
ことを特徴とする請求項1に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項3】
アルカリ金属イオンを含む電解質に対して、電子の受け渡しを行う活物質としてのコバルト酸リチウムを含む第1の電極と、前記第1の電極と同一の活物質としてのコバルト酸リチウムを含む第2の電極と、を接触させて、前記第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を加熱または冷却することで、前記第1の電極と前記第2の電極との間に温度差を発生させて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動による熱起電力を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項4】
リチウム欠損を引き起こした前記第1の電極及び第2の電極を使用する
ことを特徴とする請求項3に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項5】
アルカリ金属イオンを含む電解質に対して、電子の受け渡しを行う活物質としての炭素を含む第1の電極と、前記第1の電極と同一の活物質としての炭素を含む第2の電極と、を接触させて、前記第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を加熱または冷却することで、前記第1の電極と前記第2の電極との間に温度差を発生させて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動による熱起電力を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法であって、
リチウム導入した前記第1の電極及び第2の電極を使用する
ことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項6】
アルカリ金属イオンを含む電解質に対して、電子の受け渡しを行う活物質を含む第1の電極と、前記第1の電極と同一の活物質を含む第2の電極と、を接触させて、前記第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を加熱または冷却することで、前記第1の電極と前記第2の電極との間に温度差を発生させて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動による熱起電力を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法であって、
前記第1の電極、第2の電極および前記電解質とを有する層状の構成を、一方の層状の構成の第1の電極と、他方の層状の構成の第2の電極とが隣り合うように積層し、積層された最も外側の第1の電極と、最も外側の第2の電極との間に温度差を発生させることを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項7】
前記第1の電極および第2の電極のいずれか一方を、太陽熱により加熱する
ことを特徴とする請求項6に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項8】
前記第1の電極、第2の電極および前記電解質とを有する構成を、複数有し、一方の第1の電極を、他方の第2の電極に直列に接続したことを特徴とする請求項6に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換方法。

【請求項9】
アルカリ金属イオンを含む電解質と、
電子の受け渡しを行う活物質としてのシアノ架橋金属錯体が導電性の基板の表面に成膜されて作成された第1の電極であって、前記電解質に接触する前記第1の電極と、
前記第1の電極と同一の活物質としてのシアノ架橋金属錯体が導電性の基板の表面に成膜されて作成され且つ前記電解質に接触する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の少なくとも一方に設けられ、加熱または冷却される被温冷部と、
を備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に発生した温度差に応じて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動により熱起電力を発生させる
ことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項10】
インジウムスズ酸化物により構成された前記基板を有する前記第1の電極および第2の電極、
を備えたことを特徴とする請求項9に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項11】
アルカリ金属イオンを含む電解質と、
電子の受け渡しを行う活物質としてのコバルト酸リチウムを含む第1の電極であって、前記電解質に接触する前記第1の電極と、
前記第1の電極と同一の活物質としてのコバルト酸リチウムを含み且つ前記電解質に接触する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の少なくとも一方に設けられ、加熱または冷却される被温冷部と、
を備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に発生した温度差に応じて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動により熱起電力を発生させる
ことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項12】
リチウム欠損を引き起こした前記第1の電極及び第2の電極、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項13】
アルカリ金属イオンを含む電解質と、
電子の受け渡しを行う活物質としての炭素を含む第1の電極であって、前記電解質に接触する前記第1の電極と、
前記第1の電極と同一の活物質としての炭素を含み且つ前記電解質に接触する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の少なくとも一方に設けられ、加熱または冷却される被温冷部と、
を備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に発生した温度差に応じて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動により熱起電力を発生させる
ことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換素子であって、
リチウム導入した前記第1の電極及び第2の電極、
を備えたことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項14】
アルカリ金属イオンを含む電解質と、
電子の受け渡しを行う活物質を含む第1の電極であって、前記電解質に接触する前記第1の電極と、
前記第1の電極と同一の活物質を含み且つ前記電解質に接触する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の少なくとも一方に設けられ、加熱または冷却される被温冷部と、
を備え、
前記第1の電極、第2の電極および前記電解質とを有する層状の構成を、一方の層状の構成の第1の電極と、他方の層状の構成の第2の電極とが隣り合うように積層され、
前記被温冷部が、積層された最も外側の第1の電極および最も外側の第2の電極の少なくとも一方に設けられ、
前記各第1の電極と前記各第2の電極との間に発生した温度差に応じて、各電極における酸化還元反応および電解質中のアルカリ金属イオンの移動により熱起電力を発生させる
ことを特徴とする酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項15】
太陽熱により加熱される前記被温冷部、
を備えたことを特徴とする請求項14に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換素子。

【請求項16】
前記第1の電極、第2の電極および前記電解質とを有する構成を、複数有し、
一方の第1の電極が、他方の第2の電極に直列に接続された
ことを特徴とする請求項14に記載の酸化還元反応を利用した熱電変換素子。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
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