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気泡噴出部材及びその製造方法、気液噴出部材及びその製造方法、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、インジェクション装置及びインジェクション方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150011287
掲載日 2015年2月9日
出願番号 特願2013-539039
登録番号 特許第5526345号
出願日 平成25年3月1日(2013.3.1)
登録日 平成26年4月25日(2014.4.25)
国際出願番号 JP2013055703
国際公開番号 WO2013129657
国際出願日 平成25年3月1日(2013.3.1)
国際公開日 平成25年9月6日(2013.9.6)
優先権データ
  • 特願2012-047053 (2012.3.2) JP
  • 特願2013-003748 (2013.1.11) JP
発明者
  • 山西 陽子
  • 佐久間 臣耶
  • 栗木 宏樹
  • 新井 史人
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 気泡噴出部材及びその製造方法、気液噴出部材及びその製造方法、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、インジェクション装置及びインジェクション方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 細胞等の加工対象物を加工する際に、加工部が、熱によるダメージを受けることなく、局所的に加工が可能で、加工後は再結合や再生が容易で、更に、効率的にインジェクション物質を導入することができる装置、並びにプラズマを含んだ気泡を発生する装置を提供する。
導電材料で形成された芯材と、絶縁材料で形成され、前記芯材を覆い、かつ前記芯材の先端から延伸した部分を含む外郭部、及び前記外郭部の延伸した部分及び前記芯材の先端との間に形成された空隙を含む気泡噴出部材を用いた局所アブレーション装置により、加工対象物を局所的に、且つ、ダメージを与えずに加工することができる。また、外郭部の外周に外側外郭部を更に設けることで、インジェクション物質を含む溶液が吸着した気泡を放出することができ、加工対象物を局所アブレーションをしながら、インジェクション物質を導入することができる。また、導電材料で形成され、不活性ガスにプラズマを発生させるための一対の電極、液体を流すための液体流路、不活性ガス、プラズマを含む不活性ガス、及びプラズマを含む不活性ガスの気泡を含む液体を流すための微細流路を含み、前記液体流路及び前記微細流路は、前記微細流路のプラズマが発生する部分より下流側で接続することで、プラズマを含んだ気泡を発生し、液体中でもプラズマ状態を維持できるのでプラズマで生体組織を治癒することができる。
従来技術、競合技術の概要



近年のバイオテクノロジーの発展に伴い、細胞の膜や壁に孔をあけ、細胞から核を除去又はDNA等の核酸物質の細胞への導入等、細胞等の局所加工の要求が高まっている。局所加工技術(以下、「局所アブレーション法」と記載することもある。)としては、電気メス等のプローブを用いた接触加工技術や、レーザー等を用いた非接触アブレーション技術などを用いた方法が広く知られている。特に、電気メスの接触加工技術は最近数マイクロメートルオーダーの焼結面に抑えることによって、熱侵襲領域を抑えて分解能を向上させた技術が考案されている(非特許文献1参照)。





また、レーザー加工においてはフェムト秒レーザーの躍進が目覚ましく、最近では細胞加工を行う技術(非特許文献2参照)や液相中で気泡発生を抑えたレーザー加工技術が考案されている。





しかしながら、従来の電気メス等のプローブを用いた接触加工技術においては、連続高周波によって発生させたジュール熱により対象物を焼き切る性質があるため、切断面の粗さと熱による周辺組織への熱侵襲の影響が大きく、特に液相中の生体材料加工においては熱による切断面のダメージが大きく(問題点1)、タンパク質の変性やアミド結合の寸断により、再結合や再生が困難であった(問題点2)。また持続的な加工においてはプローブへの切開されたタンパク質の吸着や熱により発生する気泡の吸着によって、切開面の観察環境は著しく悪化し、高分解性加工は困難であるという問題があった(問題点3)。





また、フェムト秒レーザー等のレーザーによる非接触加工技術においても、高密度エネルギーが局所的に当たることで切断面周囲組織の熱の影響が存在し、特に液相中の対象物の加工においては加工時に発生する熱による気泡等の発生により持続的加工が困難であった(問題点4)。またフェムト秒レーザー等のレーザーを用いて液相中の対象物を加工する際には加工対象物へのアクセスがしにくいという問題があった(問題点5)。





一方、細胞等への核酸物質等を導入するための局所的な物理的インジェクション技術(インジェクション方法)としては、電気穿孔法、超音波を用いたソノポレーション技術及びパーティクルガン法等が広く知られている。電気穿孔法は細胞等に電気パルスを与え細胞膜透過性を上げることでインジェクションを行う技術であり、脂質2重膜などの柔軟な薄い細胞膜へのインジェクション技術として考案されている(非特許文献3参照)。また、超音波を用いたソノポレーション技術は、気泡に超音波を当て広い範囲の気泡にキャビテーションを発生させインジェクションを行うものとして考案されている(非特許文献4参照)。その他パーティクルガン法は、粒子に導入したい物質を付着させて対象物に物理的に打ち込む技術である。





しかしながら、従来の電気穿孔法技術においては、電界強度により細胞膜の透過性を向上させるのに限界があり、柔軟な脂質2重膜ではなくて硬い細胞膜や細胞壁を有する対象物へインジェクションが困難であり(問題点6)、電極の配置などの制限により局所的な狙った場所へのインジェクションが困難であった。また、超音波を利用したソノポレーション技術においては超音波の集束が困難であり、局所的な気泡のキャビテーションを発生させ解像度を上げることが困難であった(問題点7)。





一方、パーティクルガン法によるインジェクション方法においても、粒子表面に付着させた物質が粒子を打ち込む際に表面から離脱してしまい導入効率が低いという問題があった(問題点8)。また、電気穿孔法、ソノポレーション法及びパーティクルガン法においては、インジェクションする物質の消費量が多く、貴重な物質をインジェクションすることが困難であるという問題もあった(問題点9)。





また、プラズマは、悪性細胞の死滅や生体組織の治療に貢献できることが知られている。しかしながら、従来のプラズマ技術においては、プラズマが発生している状態を溶液中に存在させることが難しく、一度電極付近の気体にプラズマを発生させ、発生したプラズマを用いて溶液中にプラズマを含む気泡を発生させる手法が取られてきたが、長い時間プラズマ状態を保持できず、またその気泡をプラズマ状態を維持しながら移動することも困難であった(問題点10、非特許文献5,6参照)。

産業上の利用分野



本発明は、気泡噴出部材及びその製造方法、気液噴出部材及びその製造方法、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、インジェクション装置及びインジェクション方法、プラズマ気泡噴出部材、並びに治癒装置及び治癒方法に関するもので、特に、局所アブレーション装置及びインジェクション装置を溶液に浸漬し、前記局所アブレーション装置及びインジェクション装置に高周波電圧を印加することで発生するマイクロナノバブル(以下、「気泡」と記載することもある)を気泡噴出部材又は気液噴出部材の先端から放出し、放出した気泡で生体細胞等の加工対象物を加工する局所アブレーション方法、並びに局所アブレーション方法で生体細胞等の加工対象物を加工すると同時に、気泡の界面に吸着した溶液に含まれるインジェクション物質を加工対象物に導入するインジェクション方法に関するものである。また、本発明は、治癒装置に高周波電圧を印加することで発生するプラズマを含む気泡を用いて細胞等の生体組織を治癒する治癒方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
導電材料で形成された中実な芯材と、
絶縁材料で形成され、前記中実な芯材を覆い、かつ前記中実な芯材の先端から延伸した部分を含む外郭部、及び、
前記外郭部の延伸した部分及び前記中実な芯材の先端との間に形成された空隙、
を含むことを特徴とする気泡噴出部材。

【請求項2】
前記外郭部の延伸した部分がテーパー状であることを特徴とする請求項1に記載の気泡噴出部材。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の気泡噴出部材の外郭部の外側に、前記外郭部の中心軸と同心軸を有し、前記外郭部との間に空間を有するように前記外郭部から離間した位置に形成した外側外郭部、
を更に設けることを特徴とする気液噴出部材。

【請求項4】
前記外郭部の延伸した部分の外側に形成された前記外側外郭部の部分が、テーパー状であることを特徴とする請求項3に記載の気液噴出部材。

【請求項5】
前記外郭部と前記外側外郭部との間の空間に、インジェクション物質を含む溶液を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の気液噴出部材。

【請求項6】
前記気泡噴出部材の中実な芯材とで一対の電極を構成する電極部を更に含み、
前記電極部が、前記気泡噴出部材とは別体として又は前記外郭部の外面に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気泡噴出部材。

【請求項7】
前記気液噴出部材の中実な芯材とで一対の電極を構成する電極部を更に含み、
前記電極部が、前記気液噴出部材とは別体として、前記外郭部の外面、又は前記外側外郭部の内面に設けられていることを特徴とする請求項3~5の何れか一項に記載の気液噴出部材。

【請求項8】
前記気泡噴出部材に振動子を設けることを特徴とする請求項1~2、6の何れか一項に記載の気泡噴出部材。

【請求項9】
前記気液噴出部材に振動子を設けることを特徴とする請求項3~5、7の何れか一項に記載の気液噴出部材。

【請求項10】
請求項1~2、6、8の何れか一項に記載された気泡噴出部材、又は請求項3~5、7、9の何れか一項に記載された気液噴出部材を用いた局所アブレーション装置。

【請求項11】
請求項3~5、7、9の何れか一項に記載された気液噴出部材を用いたインジェクション装置。

【請求項12】
絶縁材料で形成された中空管の内部に導電材料で形成された中実な芯材を通した状態で一部を加熱して両端から引き切ることで、前記絶縁材料と前記導電材料との粘弾性の差により、前記絶縁材料が前記中実な芯材を覆い、かつ前記中実な芯材の先端から延伸した部分を有する外郭部を形成し、前記外郭部の延伸した部分及び前記中実な芯材の先端との間に空隙を形成することを特徴とする気泡噴出部材の製造方法。

【請求項13】
請求項12に記載の気泡噴出部材の外郭部との間に空間を有する大きさの外側外郭部を、前記外郭部の中心軸と同心軸となるように外側に重ねて設けることを特徴とする気液噴出部材の製造方法。

【請求項14】
請求項10に記載した局所アブレーション装置を溶液に浸漬させ、
前記局所アブレーション装置の中実な芯材と電極部とで構成される一対の電極の中実な芯材に高周波電気パルスを印加することで、気泡噴出部材の先端から気泡を放出させ、
該気泡で加工対象物(但し、人体を除く)を加工することを特徴とする局所アブレーション方法。

【請求項15】
請求項11に記載したインジェクション装置の外郭部と外側外郭部の間にインジェクション物質を含む溶液を導入し、
前記インジェクション装置を溶液に浸漬させ、
前記インジェクション装置の中実な芯材と電極部とで構成される一対の電極の中実な芯材に高周波電気パルスを印加することで、気液噴出部材の先端から前記インジェクション物質を含む溶液が吸着した気泡を放出させ、
該気泡で加工対象物(但し、人体を除く)を局所アブレーションしながら、加工対象物(但し、人体を除く)にインジェクション物質を導入することを特徴とするインジェクション方法。

【請求項16】
前記インジェクション物質を含む溶液が、送液ポンプにより外側外郭部と外郭部との間に導入される、又は、インジェクション物質を含む溶液に気液噴出部材の先端部を浸漬させ毛細管現象により導入される、ことを特徴とする請求項15に記載のインジェクション方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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