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血中HCV検出方法及び抗HCV治療の効果判定方法

国内特許コード P150011349
整理番号 S2012-1115-N0
掲載日 2015年2月18日
出願番号 特願2012-204395
公開番号 特開2014-059219
登録番号 特許第5924587号
出願日 平成24年9月18日(2012.9.18)
公開日 平成26年4月3日(2014.4.3)
登録日 平成28年4月28日(2016.4.28)
発明者
  • 宇都 浩文
  • 坪内 博仁
  • 馬渡 誠一
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
発明の名称 血中HCV検出方法及び抗HCV治療の効果判定方法
発明の概要 【課題】C型肝炎ウイルス感染者の血中のC型肝炎ウイルスをより高感度に検出する方法の提供。
【解決手段】補体C4のHCV NS3/4Aプロテアーゼ切断により生成される、血液検体中のC4γ切断断片を検出することを含む、被験者の血液中のC型肝炎ウイルス(HCV)の検出方法。
【選択図】図7
従来技術、競合技術の概要



C型肝炎ウイルス(Hepatitis C Virus;HCV)はフラビウイルス科に属するプラス鎖一本鎖RNAウイルスであり、ヒトを固有の宿主とし、C型肝炎の原因になることが知られている。Simmondsらの系統解析法によると、HCVの遺伝子型は遺伝子型1~6に分類され、さらにそれらは複数のサブタイプに分類されている(非特許文献1)。HCVのRNAゲノムは、4つの構造タンパク質領域(Core、E1、E2、p7)と6つの非構造タンパク質領域(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、NS5B)からなる1つの前駆体タンパク質(ポリプロテイン)をコードする(非特許文献2)。前駆体タンパク質は翻訳後、宿主細胞内のプロテアーゼ及びウイルスプロテアーゼによって加水分解され、それぞれ成熟した10種類のタンパク質となる。





HCVに感染し急性肝炎を発症した患者のうち、70%が持続感染して慢性化するといわれている。持続感染者の多くはALT高値等の肝障害を伴う慢性肝炎となり、やがて肝硬変、肝癌や肝不全へと進行する。HCVに対する主な抗ウイルス治療として、インターフェロン-αやインターフェロン-βの単独療法に加えて、ペグインターフェロンとリバビリンとの併用療法が標準的な治療法として確立されている。しかしこれらのインターフェロンを用いた抗ウイルス治療では、全治療者の約60%にしか治療効果が認められず、ウイルスが陰性化しても治療終了後に再燃する例は多い。またインターフェロンの治療効果は、HCVの遺伝子型と大きく関連しており、遺伝子型1や4に対しては効果が低く、遺伝子型2、3、5、6に対してはより効果が高いとされている。





現在のC型肝炎の治療法では、HCV排除のための24~72週間にわたる薬剤投与による抗ウイルス治療が主に行われている。薬剤投与期間を完遂して血清HCV RNAが陰性化した後、経過観察を行って24週目まで血清HCV RNAの陰性化が認められた場合、その治療効果は、持続性ウイルス学的著効(sustained virological response;SVR)と判断される。現在のC型肝炎治療は最終的にこのSVRを目指している。一方、薬剤投与終了時には血清HCV RNA陰性であったが、その後に血清HCV RNAが陽性化した場合、その治療効果は再燃と判断される。また所定の薬剤投与期間を完遂したが血清HCV RNAが陰性化しない場合、治療無効と判断される。従来の抗ウイルス治療では、抗ウイルス治療の効果を判定するためにHCV RNAを定量的に検出してHCV量の指標としている。HCV RNAの検出にはアンプリコア法やTaqMan法が用いられているが、ウイルスの陰性化をより厳密かつ早期に確認するために、より高感度なHCV検出法が求められている。





HCVのNS3とNS4Aによって構成される酵素NS3/4Aはセリンプロテアーゼ活性を有し、HCV複製に重要な役割を担い、直接作用型抗ウイルス剤(direct-acting antiviral agents;DAA)の標的の一つとなっている(非特許文献3及び4、特許文献1等)。DAAの一つであるNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤は、近年、HCVに対する治療効果を飛躍的に向上させ、ペグインターフェロン+リバビリン+NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤の3剤併用療法は、難治と言われていたHCV遺伝子型1型かつ高ウイルス量であるC型慢性肝炎患者において、高いウイルス消失効果をもたらしている。しかしNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤の抗ウイルス作用の機序は十分解明されているとはいえない。





HCVの持続感染には、HCVが宿主免疫応答に対し抑制的に作用していることが示唆されている(非特許文献5)が、その機序は十分解明されていない。また、HCV感染者の中で、肝硬変へ進展するスピードには個人差があり、特にHCV慢性感染者ではあるがALT値正常を維持するALT正常持続HCV感染者(HCV carrier with persistent normal ALT;PNALT)は、ALTが高値の慢性肝炎患者と比較し、肝線維化のスピードが遅いことが報告されている(非特許文献6)。これらの臨床像の違いは、宿主免疫反応に起因していることが推測されるが、その反応の違いの理由は十分解明されていない。





本発明者らはこれまでプロテオミクスを用いた手法で、肝疾患患者の血清から主として肝臓癌のマーカーとなりうるタンパク質を同定する試みを行ってきた(非特許文献7~10)。しかしそれらのタンパク質の生体内での機能や肝疾患患者の病態との関連は十分解明されていない。

産業上の利用分野



本発明は、血中HCV検出方法及び抗HCV治療の効果判定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
補体C4のHCV NS3/4Aプロテアーゼ切断により生成される、血液検体中のC4γ切断断片を検出することを含む、被験者の血液中のC型肝炎ウイルス(HCV)の検出方法であって、前記C4γ切断断片が、配列番号1で示されるアミノ酸配列の1583位のシステインと1584位のセリンの間、又は1590位のシステインと1591位のアラニンの間のNS3/4Aプロテアーゼ切断によりC4γ鎖から生成される17kDa又は15kDaのタンパク質である、方法

【請求項2】
被験者が、C型肝炎ウイルス感染者又は感染既往者である、請求項に記載の方法。

【請求項3】
被験者が、C型肝炎ウイルスに対する抗ウイルス治療中又は抗ウイルス治療終了後の患者である、請求項記載の方法。

【請求項4】
請求項又はに記載の方法を用いてC型肝炎ウイルスを経時的に測定することを含む、被験者におけるC型肝炎ウイルス量のモニタリング方法。

【請求項5】
請求項又はに記載の方法を用いてC型肝炎ウイルスを測定し、その測定結果を抗ウイルス治療の効果の指標とすることを含む、抗ウイルス治療効果判定するための指標を得る方法。

【請求項6】
補体C4のHCV NS3/4Aプロテアーゼ切断により生成されるC4γ切断断片に結合する抗体を含む、C型肝炎ウイルス検出試薬であって、前記C4γ切断断片が、配列番号1で示されるアミノ酸配列の1583位のシステインと1584位のセリンの間、又は1590位のシステインと1591位のアラニンの間のNS3/4Aプロテアーゼ切断によりC4γ鎖から生成される17kDa又は15kDaのタンパク質である、C型肝炎ウイルス検出試薬

【請求項7】
請求項に記載のC型肝炎ウイルス検出試薬を含む、C型肝炎ウイルス検出用キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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