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超電導界磁極

国内特許コード P150011352
整理番号 S2012-1125-N0
掲載日 2015年2月18日
出願番号 特願2012-199466
公開番号 特開2014-057396
出願日 平成24年9月11日(2012.9.11)
公開日 平成26年3月27日(2014.3.27)
発明者
  • 村瀬 陽平
  • 梅本 勝弥
  • 和泉 充
  • 都築 啓太
出願人
  • 川崎重工業株式会社
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 超電導界磁極
発明の概要 【課題】ラジアルギャップ型の超電導回転電機の臨界電流及び出力の向上を図る。
【解決手段】各超電導界磁極(28a~28c)は、超電導線材を渦巻き状に巻回してなる超電導コイル体(27)と、超電導コイル体の回転子の径方向外側の端面に配置された強磁性の外側磁場転向部材(60)と、超電導コイル体の回転子の径方向内側の端面に配置された強磁性の内側磁場転向部材(50)と、を有する。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要



回転電機(electrical rotating machine)は、一般的に、固定子(stator)と、回転子(rotor)と、該回転子及び該固定子を支持する筐体(housing)とから成る電動機又は発電機である。回転電機は、超電導現象が生じない常電導コイルを使用する常電動回転電機(normal conducting electrical rotating machine)と、超電導現象が生じる超電導コイルを使用する超電導回転電機(superconducting electrical rotating machine)とに分類することができる。なお、超電導回転電機は、主として、常電導巻線を使用した複数相の電機子巻線が周方向に配置された円筒状の固定子と、当該固定子の内部空間に当該固定子と同軸状に配設され、当該固定子の当該電機子巻線の複数の相と対向するように周方向に超電導コイルを使用した複数の界磁極(超電導界磁極)とが配置された、所謂ラジアルギャップ(radial gap)型の構造を呈している。超電導回転電機の回転子は、内側円筒体であるロータコア(rotor core)と、該ロータコアの外周を取り囲む外側円筒体であるケーシングとが、該ロータコアの中心軸上に連結されたロータシャフト(rotor shaft)により回転自在に支持されている。また、超電導回転電機の回転子は、ロータコアとケーシングとの間に減圧空間が形成されており、この減圧空間内に超電導界磁極が配置されている。





超電導界磁極28は、図14に示すように、互いに対向する1対の直線部分(30a,30b)と、直線部分(30a,30b)の両端を連結した互いに対向する1対の円弧部分(30c,30d)とから成るレーストラック(race track)型コイル29を複数積層した構造となっている。具体的には、図14に示す超電導界磁極28は、4層のレーストラック型コイル29a~29dを積層した超電導コイル体であり、各層のレーストラック型コイル29a~29dは、図示しない長円形状の巻枠に対してテープ状(帯状)の超電導線材31をレーストラック形状となるように渦巻き(蚊取り線香)状にパンケーキ巻し、所謂磁気回路を構成しない空芯構造となっている。さらに、図14に示すレーストラック型コイル29a~29dそれぞれの断面は、ダブルパンケーキ巻に伴い2層構造となっている。即ち、超電導線材31の断面の長手方向(平行方向)がレーストラック型コイル29の積層方向となり、且つ超電導線材31の断面の短手方向(垂直方向)がレーストラック型コイル29の径方向となるように、レーストラック型コイル29の積層方向に2層の超電導線材31が形成されており、且つ当該2層の超電導線材31がレーストラック型コイル29の径方向内側から径方向外側に向けて配列されたような形状となっている。なお、レーストラック型コイル29は、ダブルパンケーキ巻による2層構造の他に、シングルパンケーキ巻により1層構造となる場合もある。





以上のような超電導界磁極28の構造において、超電導線材31の性能指標の一つである臨界電流は、超電導線材31のテープ幅広面(主面)に対して主に垂直方向(レーストラック型コイルの径方向)に作用する磁場(以下、垂直磁場という)の強さに依存し、当該垂直磁場の強さが大きくなると、当該臨界電流が減少するという課題が知られている。図15は、垂直磁場が発生する状況を表した模式図である。





一方、特許文献1には、高温超電導テープ材を用いた高温超電導コイルユニットを複数個積層した高温超電導コイル体の両端に、強磁性体として例えばケイ素鋼板などの鉄製のフランジを取り付けた高温超電導マグネットが開示されている。このように、高温超電導コイル体の両端に強磁性体が取り付けられる場合、コイル巻線部の磁界は強磁性体に向かうことになる。この結果、強磁性体が取り付けられない高温超電導マグネットと比べると、強磁性体が取り付けられた高温超電導マグネットは、高温超電導テープ材の磁界による臨界電流密度の低下が小さく、且つ高温超電導マグネットの発生磁界が高まるとされている。

産業上の利用分野



本発明は、超電導界磁極に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数相の電機子巻線が周方向に配置された円筒状の固定子の内部空間に当該固定子と同軸状に配設される超電導回転電機の回転子において、前記電機子巻線の複数の相に対応するように周方向に配置された複数の超電導界磁極であって、
各前記超電導界磁極は、
超電導線材を渦巻き状に巻回してなる超電導コイル体と、
前記超電導コイル体の前記回転子の径方向外側の端面に又は端面の近傍に配置された、前記超電導コイル体よりも強磁性の外側磁場転向部材と、
前記超電導コイル体の前記回転子の径方向内側の端面に又は端面の近傍に配置された、前記超電導コイル体よりも強磁性の内側磁場転向部材と、
を有する、超電導界磁極。

【請求項2】
前記内側磁場転向部材の体積が前記外側磁場転向部材の体積よりも大きい、請求項1に記載の超電導界磁極。

【請求項3】
前記外側磁場転向部材は、前記超電導コイル体の前記回転子の径方向外側の端面の全面に亘って配置され、且つ中央部が外周部より厚い板状に形成されている、請求項2に記載の超電導界磁極。

【請求項4】
前記外側磁場転向部材は、前記中央部が一定の厚みを有し、且つ前記中央部から前記外周部に近づくにつれて薄くなるように形成されている、請求項3に記載の超電導界磁極。

【請求項5】
前記内側磁場転向部材は、前記超電導コイル体の前記回転子の径方向内側の端面の全面に亘って配置され、且つ中央部が外周部より厚い板状に形成されている、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超電導界磁極。

【請求項6】
前記内側磁場転向部材は、前記中央部が一定の厚みを有し、且つ前記中央部から前記外周部に近づくにつれて薄くなるように形成されている、請求項5に記載の超電導界磁極。

【請求項7】
前記内側磁場転向部材及び前記外側磁場転向部材が、Fe-Si-B化合物に銅(Cu)とニオブ(Nb)を複合添加したアモルファス合金を結晶化させることにより作製されたナノ結晶軟磁性材料で構成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の超電導界磁極。

【請求項8】
前記外側磁場転向部材及び前記内側磁場転向部材の両方が、超電導コイル体の中心軸の延在方向から見て中央部に穴の開いていない形状を有する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の超電導界磁極。

【請求項9】
前記外側磁場転向部材または前記内側磁場転向部材の少なくとも一方が、超電導コイル体の中心軸の延在方向から見て中央部に穴の開いている形状を有する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の超電導界磁極。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012199466thum.jpg
出願権利状態 公開


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