TOP > 国内特許検索 > 承認予測装置、承認予測方法、および、プログラム

承認予測装置、承認予測方法、および、プログラム

国内特許コード P150011396
整理番号 E096P02
掲載日 2015年2月24日
出願番号 特願2012-219730
公開番号 特開2014-071836
登録番号 特許第5990862号
出願日 平成24年10月1日(2012.10.1)
公開日 平成26年4月21日(2014.4.21)
登録日 平成28年8月26日(2016.8.26)
発明者
  • ダ シルヴァ ロペス ティアゴ ジョゼ
  • 北野 宏明
  • 河岡 義裕
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 承認予測装置、承認予測方法、および、プログラム
発明の概要 【課題】医薬品の承認または拒否の可能性を定量化することができる承認予測装置、承認予測方法、および、プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、タンパク質類似性ネットワークを構成するタンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出し、タンパク質間相互作用ネットワークを構成するタンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である相互作用中心性尺度を算出し、各薬剤の承認属性と、類似性中心性尺度の各薬剤の標的毎の合計値および平均値と、相互作用中心性尺度の各薬剤の標的毎の合計値および平均値と、を訓練データとする分類器を用いて、検証対象の化合物が非承認の薬剤に分類される確率である拒否スコアを算出し、拒否スコアを出力させる。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要



従来から、既存の化合物のオフターゲットまたは副作用の予測を行う技術が開示されている。





非特許文献1に記載のタンパク質機能識別においては、リガンドの類似性に基づいてタンパク質のグループ化による薬物のオフターゲットを検出する技術が開示されており、以前に文献で報告されていない受容体と拮抗する点において、メタドン、エメチンおよびロペラミドのような薬剤の間に予期しない関係を発見している。





また、非特許文献2に記載の薬剤標的識別においては、出発点として市販医薬品によって引き起こされる副作用を用いて、オフターゲット効果を検討し、副作用に応じて薬をグループ化することにより適応や構造を持つ薬剤をグループ化し、以前に知られていなかった薬剤の追加標的タンパク質を決定する技術が開示されている。





また、非特許文献3に記載の既知薬剤の新規分子ターゲット予測においては、リガンドの類似性に基づいてタンパク質をグループ化し、オフターゲット効果を調べることで、既知の薬剤のうち、報告されている標的以外の標的を発見する技術が開示されている。





また、非特許文献4に記載の薬剤標的相互作用ネットワーク予測においては、タンパク質配列および薬剤標的に関する情報を結びつけて、薬理学的空間(pharmacological space)と呼ぶリソースを新たに作成し、このリソースを使用して、既知の薬物の追加標的を明らかにし、薬剤標的を酵素、イオンチャネル、Gタンパク質結合受容体、および、核内受容体の4つのクラスに分類する技術が開示されている。





また、非特許文献5に記載の薬剤活性大規模予測においては、市販薬の副作用の予測および説明に使用される薬剤ターゲット副作用ネットワークを作成し、医薬品と特定のタンパク質との意図しない相互作用の様々な関連性から、以前には説明することができなかった副作用を見いだす技術が開示されている。





また、非特許文献6に記載の薬剤誘導肝臓損傷予測システムは、肝臓の損傷を引き起こす可能性が高い化合物を同定するための予測システムであり、予測対象を肝臓に限定し、ある種の化合物が肝臓への損傷を起こしやすくしているという特性を科学文献の調査に基づいて予測する技術が開示されている。ここで、薬剤誘導肝臓損傷予測システムにおいては、肝臓への有害な影響を引き起こす可能性があるいくつかのタンパク質および経路を予測している。

産業上の利用分野



本発明は、承認予測装置、承認予測方法、および、プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置であって、
上記記憶部は、
タンパク質同士の類似性に基づき構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
上記タンパク質間の相互作用に基づき構成されたタンパク質間相互作用ネットワークに関する相互作用ネットワーク情報を記憶する相互作用ネットワーク情報記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出手段と、
上記相互作用ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記相互作用ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質間相互作用ネットワークを構成する上記タンパク質の上記次数中心性、上記媒介値中心性、上記距離の中心性、および、上記バートの制約値を含む中心性尺度である相互作用中心性尺度を算出する相互作用中心性尺度算出手段と、
上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記各薬剤の上記承認属性と、上記類似性中心性尺度算出手段により算出された上記類似性中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、上記相互作用中心性尺度算出手段により算出された上記相互作用中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、を訓練データとする分類器を用いて、検証対象の化合物が上記非承認の上記薬剤に分類される確率である拒否スコアを算出する拒否スコア算出手段と、
上記拒否スコア算出手段により算出された上記拒否スコアを上記出力部を介して出力させる拒否スコア出力手段と、
を備えたことを特徴とする承認予測装置。

【請求項2】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置であって、
上記記憶部は、
類似性を有するタンパク質同士で構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出手段と、
上記タンパク質類似性ネットワークを構成する、上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記タンパク質情報に基づく上記タンパク質を上記標的とする上記薬剤の上記承認属性に基づき、当該タンパク質類似性ネットワークを構成する検証対象の上記タンパク質が、上記承認された上記薬剤、または、上記非承認の上記薬剤の上記標的の範囲に含まれるか否かの判定結果を、上記類似性中心性尺度算出手段により算出された当該検証対象のタンパク質の上記類似性中心性尺度を用いて取得する承認判定手段と、
上記承認判定手段により取得された上記判定結果を上記出力部を介して出力させる判定結果出力手段と、
を備えたことを特徴とする承認予測装置。

【請求項3】
請求項1または2に記載の承認予測装置において、
上記記憶部は、
上記タンパク質のアミノ酸配列に関する配列情報を記憶するタンパク質配列情報記憶手段、
を更に備え、
上記制御部は、
上記タンパク質配列情報記憶手段に記憶された上記配列情報に基づき、シグネチャベースアルゴリズムを用いて上記タンパク質同士の上記類似性が相互に検出された場合、当該相互に上記類似性が検出された上記タンパク質同士で構成される上記タンパク質類似性ネットワークを作成し、当該タンパク質類似性ネットワークに関する上記類似性ネットワーク情報を上記類似性ネットワーク情報記憶手段に格納する類似性ネットワーク情報格納手段、
を更に備えたことを特徴とする承認予測装置。

【請求項4】
請求項2に記載の承認予測装置において、
上記承認判定手段は、
上記タンパク質類似性ネットワークを構成する、上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記タンパク質情報に基づく上記タンパク質を上記標的とする上記薬剤の上記承認属性に基づき、上記類似性中心性尺度算出手段により算出された上記検証対象のタンパク質の上記類似性中心性尺度に含まれる上記次数中心性が高く、上記距離の中心性が低く、上記バートの制約値が非常に低い場合、上記検証対象の上記タンパク質が、上記非承認の上記薬剤の上記標的の範囲に含まれるという判定結果を生成することを特徴とする承認予測装置。

【請求項5】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置において実行される承認予測方法であって、
上記記憶部は、
タンパク質同士の類似性に基づき構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
上記タンパク質間の相互作用に基づき構成されたタンパク質間相互作用ネットワークに関する相互作用ネットワーク情報を記憶する相互作用ネットワーク情報記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出ステップと、
上記相互作用ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記相互作用ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質間相互作用ネットワークを構成する上記タンパク質の上記次数中心性、上記媒介値中心性、上記距離の中心性、および、上記バートの制約値を含む中心性尺度である相互作用中心性尺度を算出する相互作用中心性尺度算出ステップと、
上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記各薬剤の上記承認属性と、上記類似性中心性尺度算出ステップにて算出された上記類似性中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、上記相互作用中心性尺度算出ステップにて算出された上記相互作用中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、を訓練データとする分類器を用いて、検証対象の化合物が上記非承認の上記薬剤に分類される確率である拒否スコアを算出する拒否スコア算出ステップと、
上記拒否スコア算出ステップにて算出された上記拒否スコアを上記出力部を介して出力させる拒否スコア出力ステップと、
を含むことを特徴とする承認予測方法。

【請求項6】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置において実行される承認予測方法であって、
上記記憶部は、
類似性を有するタンパク質同士で構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出ステップと、
上記タンパク質類似性ネットワークを構成する、上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記タンパク質情報に基づく上記タンパク質を上記標的とする上記薬剤の上記承認属性に基づき、当該タンパク質類似性ネットワークを構成する検証対象の上記タンパク質が、上記承認された上記薬剤、または、上記非承認の上記薬剤の上記標的の範囲に含まれるか否かの判定結果を、上記類似性中心性尺度算出ステップにて算出された当該検証対象のタンパク質の上記類似性中心性尺度を用いて取得する承認判定ステップと、
上記承認判定ステップにて取得された上記判定結果を上記出力部を介して出力させる判定結果出力ステップと、
を含むことを特徴とする承認予測方法。

【請求項7】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
タンパク質同士の類似性に基づき構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
上記タンパク質間の相互作用に基づき構成されたタンパク質間相互作用ネットワークに関する相互作用ネットワーク情報を記憶する相互作用ネットワーク情報記憶手段と、
を備え、
上記制御部において、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出ステップと、
上記相互作用ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記相互作用ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質間相互作用ネットワークを構成する上記タンパク質の上記次数中心性、上記媒介値中心性、上記距離の中心性、および、上記バートの制約値を含む中心性尺度である相互作用中心性尺度を算出する相互作用中心性尺度算出ステップと、
上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記各薬剤の上記承認属性と、上記類似性中心性尺度算出ステップにて算出された上記類似性中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、上記相互作用中心性尺度算出ステップにて算出された上記相互作用中心性尺度の上記各薬剤の上記標的毎の合計値および平均値と、を訓練データとする分類器を用いて、検証対象の化合物が上記非承認の上記薬剤に分類される確率である拒否スコアを算出する拒否スコア算出ステップと、
上記拒否スコア算出ステップにて算出された上記拒否スコアを上記出力部を介して出力させる拒否スコア出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【請求項8】
出力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えた承認予測装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
類似性を有するタンパク質同士で構成されたタンパク質類似性ネットワークに関する類似性ネットワーク情報を記憶する類似性ネットワーク情報記憶手段と、
薬剤の承認、または、非承認に関する承認属性を含む薬剤情報と、当該薬剤の標的となる上記タンパク質に関するタンパク質情報と、を対応付けて記憶する薬剤標的記憶手段と、
を備え、
上記制御部において、
上記類似性ネットワーク情報記憶手段に記憶された上記類似性ネットワーク情報に基づき、上記タンパク質類似性ネットワークを構成する上記タンパク質の次数中心性、媒介値中心性、距離の中心性、および、バートの制約値を含む中心性尺度である類似性中心性尺度を算出する類似性中心性尺度算出ステップと、
上記タンパク質類似性ネットワークを構成する、上記薬剤標的記憶手段に記憶された上記タンパク質情報に基づく上記タンパク質を上記標的とする上記薬剤の上記承認属性に基づき、当該タンパク質類似性ネットワークを構成する検証対象の上記タンパク質が、上記承認された上記薬剤、または、上記非承認の上記薬剤の上記標的の範囲に含まれるか否かの判定結果を、上記類似性中心性尺度算出ステップにて算出された当該検証対象のタンパク質の上記類似性中心性尺度を用いて取得する承認判定ステップと、
上記承認判定ステップにて取得された上記判定結果を上記出力部を介して出力させる判定結果出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012219730thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 河岡感染宿主応答ネットワーク 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close