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電界効果トランジスタ、中間体

国内特許コード P150011410
整理番号 K028P20-1
掲載日 2015年2月24日
出願番号 特願2013-122140
公開番号 特開2013-211588
登録番号 特許第5678129号
出願日 平成25年6月10日(2013.6.10)
公開日 平成25年10月10日(2013.10.10)
登録日 平成27年1月9日(2015.1.9)
優先権データ
  • 特願2008-004629 (2008.1.11) JP
  • 特願2008-004630 (2008.1.11) JP
発明者
  • 竹谷 純一
  • 小野 新平
  • 関 志朗
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 一般財団法人電力中央研究所
発明の名称 電界効果トランジスタ、中間体
発明の概要 【課題】低い駆動電圧、十分に高い電流増幅率及び高い応答性(「ゲート電圧の変調周波数10Hzにおける静電容量が1/10に減少する周波数」が10kHz以上)を備えた有機電界効果トランジスタを提供する。
【解決手段】有機電界効果トランジスタは、一般にソース電極5、ドレイン電極4、これら電極に接触している有機半導体層3、該有機半導体層に隣り合ったゲート絶縁層6、及び、該ゲート絶縁層6に接触しているゲート電極7からなり、ゲート絶縁層6は、糊剤又は増粘剤を含まず液状であって、その主要成分がイオン液体であるものを使用する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


電界効果トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極、これら電極に接触している半導体層、該半導体層に隣り合ったゲート絶縁層、及び、該ゲート絶縁層に接触しているゲート電極からなる。



近年、半導体として無機ではなく有機半導体を用い、ゲート絶縁層として誘電体ではなく電解質を使用した有機電界効果トランジスタが盛んに研究されている。有機トランジスタは、軽く薄いだけでなく、柔らかいので曲げることができる利点を有している。そのため、有機トランジスタは、トランジスタの用途を広げる、と期待されている。



そして、電解質として、ポリマーゲル(ポリエチレングリコール)にLiイオンを混ぜたポリマーゲル電解質を用いた研究が行われている。この場合、ポリマーゲルは糊剤又は増粘剤として機能する。そのため、ポリマーゲル電解質は、液状ではなくペースト状である。



ポリマーゲル電解質に電圧を加えるとイオンの移動が起こり、電極から厚さ1nm程度の部分に、正あるいは負のイオンが蓄積されて両電荷のバランスが破れた層(電気二重層)ができると言われている。この層に注目すると、電界は半導体表面の厚さ1nm程度の所に集中し、ゲート電極とソース電極(又はドレイン電極)との間にわずか1V程度の電圧を印加しただけでも、この層には10MV/cmの大きな電界が印加されることになる。従って、このポリマーゲル電解質をトランジスタのゲート絶縁層に用いると、低い電圧でも、より高い電界が印加される。その結果、ゲート絶縁層により多くのキャリアが注入される。そのため、そのようなトランジスタは、駆動電圧が低くとも、電流増幅率が高くなる。



そのような中で、ポリマーゲルにLiイオンの代わりにイオン液体(例えば、1-butyl-3-methylimidazolium hexafluorophosphate)を混ぜたポリマーゲル電解質IIをゲート絶縁層に用いた有機電界効果トランジスタが提案された(非特許文献1参照)。



【非特許文献1】
Jiyoul Lee et al, “Ion Gel Gated Polymer Thin-Film Transistors” J. Am. Chem. Soc. 129 (2007) 4532.

産業上の利用分野



本発明は、有機半導体層及びゲート絶縁層を備えた有機電界効果トランジスタに関する。特に、本発明は、駆動電圧が低く、それでいて、電流増幅率が十分に高く、かつ、応答性が高い有機電界効果トランジスタに関するものである。本発明のトランジスタは、ソース電極-ドレイン電極間を流れる電流を増幅する増幅素子やその電流をON-OFFするスイッチング素子に使用される。

特許請求の範囲 【請求項1】
有機半導体層及びゲート絶縁層を備えた電界効果トランジスタであって、
ソース電極と、
ドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極に接する有機半導体層と、
有機半導体層に隣り合ったゲート絶縁層と、からなり、
前記ゲート絶縁層は、室温で150mPas(ミリパスカル セカンド)以下の粘度を有する液状であって、
前記ゲート絶縁層は、イオン液体単独であるか、または、その主要成分がイオン液体であることを特徴とする電界効果トランジスタ。

【請求項2】
前記ゲート絶縁層は、前記有機半導体層とは、毛細管現象を示す所定の距離で隔てられていることを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項3】
前記ゲート絶縁層は、前記電界効果トランジスタに前記毛細管現象により保持されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項4】
ゲート電圧の変調周波数10Hzにおける静電容量の1/10に減少する周波数が10kHz以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項5】
前記有機半導体は、ルブレンまたはペンタセンであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項6】
前記イオン液体を構成する陽イオンは、イミダゾリウム系陽イオン、ピリジニウム系陽イオン、アンモニウム系陽イオン、およびピラゾリウム系陽イオンから選択されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項7】
前記イオン液体を構成する陽イオンは、
1-methyl-3-methylimidazolium, 1-ethyl-3-methylimidazolium, 1-propyl-3-methylimidazolium,1-butyl-3-methylimidazolium,1-pentyl-3-methylimidazolium,1-hexyll-3-methylimidazolium,1-oxyl-3-methylimidazolium,1,2-dimethyl-3-propylimidazolium,1-methyl-1-propylpyrrolidinium,1-methyl-1-butylpyrrolidinium,1-butyl-1-methylpyrrolidinium,1-methyl-1-propylpiperidinium, trimethyl propyl ammonium, trimethyl octyl ammonium, trimethyl hexyl ammonium, trimethyl pentyl ammonium, and trimethyl butyl ammonium,1-ethyl-2,3,5-trimethylpyrazolium,1-butyl-2,3,5-trimethylpyrazolium,1-propyl-2,3,5-trimethylpyrazoliumから選択され、
前記イオン液体を構成する陰イオンは、
bis(trifluoromethanesulfonyl)imide,bis(fluorosulfonyl)imide,bis(perfluoroethylsulfonyl)imide, tetrafluoroborate, hexafluorophosphate, and dicyanoamineから選択されることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項8】
前記イオン液体は、EMI(CF3SO2)2N、即ち1-ethyl-3-methylimidazolium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide、または、EMI(FSO2)2N、即ち、1-ethyl-3-methylimidazolium bis(fluorosulfonyl)imideのいずれかを用いることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項9】
前記イオン液体は、無機酸化物ナノ粒子を含んでいることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項10】
前記ゲート絶縁層は、無機イオンを含んでいることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項11】
前記イオン液体は、前記電界効果トランジスタに形成されたくぼみに保持されていることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項12】
電界効果トランジスタを製造するための中間体であって、
定の深さのくぼみを表面に有する基板と、
前記基板の表面に、前記くぼみを挟んで対向してそれぞれ形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記くぼみの底面に形成されたゲート電極と、からなり、
前記くぼみの前記所定の深さは、前記電界効果トランジスタにおいて前記くぼみが半導体層に覆われることにより隙間を形成し、前記隙間に、室温で150mPas(ミリパスカル セカンド)以下の粘度を有し、その主要成分がイオン液体である液状電解液を充填した際、毛細管現象を示す程度の深さであることを特徴とする電界効果トランジスタを製造するための中間体。

【請求項13】
前記基板は弾性を有することを特徴とする請求項12に記載の電界効果トランジスタを製造するための中間体。
産業区分
  • 半導体
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013122140thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 界面の構造と制御 領域
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