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光散乱体の光学的測定方法、光学的測定装置及び光学的記録媒体

国内特許コード P150011428
整理番号 S2013-0710-N0
掲載日 2015年2月26日
出願番号 特願2013-049705
公開番号 特開2014-174124
出願日 平成25年3月12日(2013.3.12)
公開日 平成26年9月22日(2014.9.22)
発明者
  • 伊藤 雅英
  • 谷田貝 豊彦
  • 星野 鉄哉
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 光散乱体の光学的測定方法、光学的測定装置及び光学的記録媒体
発明の概要 【課題】光散乱の厳密な計算の方法を用いて、光散乱体の大きさ・形状や光散乱体間の距離を精度よく評価することであり、また、この評価を用いて、粒子の形状・大きさ複素屈折率、粒子間の距離を高速に測定できる光学的測定方法及び光学的測定装置を提供する。また、この計測手段を用いて、回折限界を超える密度の光メモリを提供する。
【解決手段】入射光40の光軸から0.05ラジアン以上はずれた散乱光30の強度分布と、周期的な構造に関する光学的計算手法を周期の1/3よりも長径が短い孤立した光散乱体10に適用して算出した散乱光30の強度分布を比較することによって、光散乱体10を計測する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



従来、光学的に粒子の大きさや粒子間距離を計測、読取する技術として、レーザー顕微鏡、ホログラフィック顕微鏡がある。その他、光学顕微鏡、顕微赤外分光法、顕微ラマン分光法等の手段がある。





レーザー顕微鏡は、レーザーとレンズを用いて、レンズの結像から光散乱体の形状や大きさを読み取る装置である(非特許文献1および非特許文献2参照)。





ホログラフィック顕微鏡は、光散乱体由来の光と平面波を干渉させ、その干渉縞を取り、干渉縞の変動周期とその強度を解析することで光散乱体の形状や大きさを読み取る装置である(非特許文献3参照)。





光学顕微鏡は、白色光とレンズを用いて、レンズの結像から光散乱体の形状や大きさを読み取る装置である(非特許文献4参照)。





顕微赤外分光法は、赤外光と集光システムを用いて、散乱体の吸収スペクトルから光散乱体の消光係数(あるいは吸収係数)を読み取る方法である(非特許文献5参照)。一般に、この方法で粒状の試料から、フィルム状の試料と同様の定量的なスペクトルを得るのは難しい。





顕微ラマン分光法は、可視光とレンズを用いて、散乱体のラマン散乱スペクトルから光散乱体の散乱成分を読み取る方法である(非特許文献6参照)。





上記5つの計測装置、方法においては、輪郭の評価を単にコントラストの違いだけで行っているため、実際の厳密な輪郭とは異なる。コントラストは輪郭ではなく、光の散乱強度の変化が最も大きい場所に現れる。この場所は必ずしも物理的な輪郭とは一致しない。したがって、厳密な粒径の評価や距離の計測のためには、後記する本発明で示されるように光散乱の計算を合わせて行う必要がある。





光散乱の計算手法としては、Mie散乱理論、フラウンホーファー近似やFDTD(時間領域差分)法、境界要素法が知られている。





まず、一つの光散乱体の散乱について述べる。Mie散乱理論は球形粒子について、解析的に散乱を計算できるが、一般に球形粒子と矩形や三角形の粒子は散乱パターンが異なる(非特許文献7参照)。また、一般の形状の散乱パターンに関する、解析的な解は知られていない。





二つの光散乱体として最も単純な形状は2スリットである。2スリット回折では、1つの光源からの光を2つのスリットを通して干渉させる。スリットとスリットの距離により、干渉縞が変化することが知られている(非特許文献8参照)。





一つあるいは二つのスリットについては、光散乱の近似式の存在が知られている。スリットの場合には、光軸方向に高さ(深さ)のある屈折率を発生する手段ではないので、散乱体の材質や厚さ考える必要はなく、散乱光の角度分布について、フラウンホーファー回折の近似を用いて簡便に求めることができる。この角度分布は、角度の正弦に対して、周期的に変動することが近似式で与えられている(例えば、非特許文献25参照)。





フラウンホーファー回折の近似式を用いて、1スリットの幅や2スリット間の距離を得ることができる(非特許文献8参照)。このような際に、フーリエ変換による特殊なアルゴリズムを用いている例がある(特許文献2参照)が、このフーリエ変換については、すでに知られている(例えば、非特許文献8参照)。





スリットでなく、凹凸のある形状のときには、FDTD(時間領域差分)法や境界要素法を使って光散乱強度を計算できることは知られている(例えば、非特許文献9、非特許文献10参照)。しかし、これらの方法は、計算時間がかかったり、異なる形状に適用するためにプログラムを書きなおす必要があったりして、様々な形状を比較検討するのには不適である。また、遠距離場での光散乱強度の精度については信頼性が低い。





他方、凹凸が周期的に変化するときには、RCWA(厳密結合波解析)を用いることができる。RCWAは精度が良いことがすでに知られており、(例えば、非特許文献11、非特許文献12)、また発明者らの検討からFDTD法や境界要素法より、簡便に計算でき、計算速度が速いことが分かっている。しかし、孤立した凹凸については、RCWAは一般には適用できない。





次に、粒子の形状や大きさ、粒子間あるいは凸部間の距離についての従来の技術開発の状況について述べる。これまで、任意の形状の孤立した一つの微粒子、より一般的には1つの屈折率分布を発生する部材の散乱光の角度分布や波長分布の変動周期から、部材の大きさを求める方法についての技術はない。





さらに、任意の形状の孤立した一つの微粒子の吸光係数を、正確に求める方法についての技術はない。ここで、微粒子とは、測定波長より大きいサイズの200nmから20μm程度の短径の粒子である。測定波長がX線の場合には、5~100nmのサイズとなる。なお、微粒子が波長より十分小さいと見なせるときには、微分干渉法を用いて、吸収係数を求める方法が知られている(非特許文献13)。





また、これまで、孤立した任意の形状の2つの凹凸、より一般的には2つ屈折率を発生する部材の散乱光の角度分布や波長分布について該分布の変動周期から、2屈折率を発生する部材間の距離を求めた技術はない。従来法では、屈折率を発生する部材を、光軸方向に高さのないスリットとして近似して変動周期から距離を求めることができる(非特許文献8参照)。他方、別のいくつかの方法でこの距離が求められている。





屈折率を発生する部材間の距離の光学的測定技術の第一の例として、回折格子の間隔をX線回折により求める方法がある(非特許文献14参照)。この方法は、等間隔に多数並んだ屈折率を持つ部材の間隔を求めるのに有効である。





屈折率を発生する部材間の距離の光学的測定技術の第二の例として、3次元的に複数の方向の入射光について、それぞれの散乱光の角度分布を集めることで、凹凸像を得る方法がある(非特許文献18)。この像から、2つの屈折率を発生する部材の重心間の距離を精密に求めることができる。一方で、一方向の入射光についてのデータで、屈折率を発生する部材間の距離を短時間に測定するには不向きである。





屈折率を発生する部材間の距離の光学的測定技術の第三の例として、共焦点顕微鏡がある。共焦点顕微鏡は、対物レンズからの光が試料面に垂直方向に進むとき、水平方向の分解能はレンズの集光径で決まる。この水平方向の分解能は回折限界のため、0.3波長程度が限界である(非特許文献15)。しかし、垂直方向の分解能は非常に高い。同じ原理で、レンズを用いて凹凸を観測すれば、記録媒体の段差が小さくても読み取りができる。





光学的記録媒体の例として、相変化型光ディスクがある。この媒体は、結晶とアモルファスで光の散乱特性が異なることを利用して、1と0を記録する(特許文献2参照)。この最大記録密度は、レンズの集光径できまり、1ビットあたり、0.8波長角程度が規格とされている(非特許文献14)。ディスク1枚で1層当たり25Mbyteのものが市販されている。





相変化型記録は、相転移温度以上の高温を与えた後、急冷すると結晶構造が非結晶化(アモルファス)し、一方で、徐冷すると再び結晶化する材料を記録層として用い、両状態の反射率の差を用いて情報の記録を行い、また再生を行う手段である(特許文献1、非特許文献16参照)。





光学的記録媒体の別の例としてホログラムがある。この媒体は、位相情報を屈折率分布として記録するものであり、記録は物体光と参照光を用いてなされ、物体光の再生は参照光でなされる(非特許文献17)。物体光を碁盤目状に区切った空間光変調器(SLM)とし、各升目を透過する場合と透過しない場合を1と0に対応させることでデジタルデータを記録できる。





ホログラム記録では、データを空間変調器で変調された物体光と参照光の2つの光を記録媒体上で干渉させ、その干渉縞を記録媒体に物理変化として記録し、再生時には参照光のみ照射して回折光を読み取る手段である(非特許文献18参照)。





1層当たりの記録密度は相変化型光ディスクより高いが、材料が特殊なことと読み取りエラーが多いことが課題である。そのため、品質管理が難しい。記録密度については、記録層に厚みがあり、重ねて記録できるので、高密度にできる。ディスク1枚で200Mbyteのものが発表されている。

産業上の利用分野



本発明は、光散乱体の光学的測定方法、光学的測定装置及び光学的記録媒体に関し、特に、微粒子のような屈折率分布を発生する部材(後記するが、これを本明細書及び発明では「光散乱体」という)の大きさや、2つの光散乱体間の距離を精密に測定する技術であって、例えば、微粒子の形状と大きさの計測、微粒子の吸収スペクトルの測定、高密度記録媒体のデータ読み出しや、集積回路の微細金属配線の間隔のオンライン検査、フローサイトメトリー等に適用可能な技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
入射光の光軸から0.05ラジアン(rad)以上はずれた散乱光の強度分布と、周期的な構造に関する光学的計算手法を周期の1/3よりも長径が短い孤立した光散乱体に適用して算出した散乱光の強度分布を比較することによって、光散乱体を計測することを特徴とする光学的測定方法。

【請求項2】
入射光の光軸から0.05ラジアン(rad)以上はずれた散乱光の角度又は波長に対する強度分布を用い、周期的な構造に関する光学的計算手法を用いて計算した散乱光の強度分布と、強度が変動する周期を比較することによって、光散乱体の大きさや形状を計測することを特徴とする光学的測定方法。

【請求項3】
入射光の光軸から0.05ラジアン(rad)以上はずれた散乱光の強度分布を用い、周期的な構造に関する光学的計算手法を用いて計算した散乱光の強度分布と、散乱強度を比較することによって、光散乱体の複素屈折率を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学的測定方法。

【請求項4】
散乱光の波長に対する強度分布を用い、周期的な構造に関する光学的計算手法を用いて計算した散乱光の消光係数から、光吸収や光路長を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の分光スペクトルの光学的測定方法。

【請求項5】
光散乱体の形状を計測すること及び該光散乱体の散乱光を計測することを、該光散乱体を動かさずにでき、該形状に基づいて散乱強度を周期的な構造に関する光学的計算手法を用いて計算することにより、光散乱体を計測することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項6】
光散乱体が二つの光散乱体であり、計測にいずれの光散乱体の長径よりも短い波長λ1の光を用い、一軸は光散乱体と光散乱体の間隔wよりも長くかつ他の一軸は波長λ1より短いビームスポットを照射し、光軸から(λ1/w)rad以上はずれた散乱光の強度の角度分布または波長分布を用い、周期的な構造に関する光学的計算手法を用いて計算した散乱光の分布と、強度が変動する周期について比較することによって、光散乱体と光散乱体の距離を計測することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項7】
光を散乱させて測定・解析するための入射光波長の最小値をλとするとき、周囲と屈折率の異なる2つの光散乱体の間の距離が0.4λ以上100λ以下であり、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を得て、角度の正弦または1/波長を横軸としたデータを元に、フーリエ変換したときのピークの横軸を算出することで、2つの光散乱体間の距離を求めることを特徴とする請求項6に記載の光学的測定方法。

【請求項8】
2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長は、所定の波長範囲λ1からλ2(λ1≦λ2)を使用し、100×λ1>λ2であって、前記2つの光散乱体の屈折率n2は、空気の屈折率n0と異なり、前記2つの光散乱体は、互いに同じ種類の形状で1組または2組以上が、互いに距離wm(m=1,2,3・・・mmax)を隔てて、屈折率n1の平板上に存在する構成、または屈折率n3(n3≠n1)の平板内部に存在する構成であり、2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度は、該散乱光を、2つの光散乱体を結ぶ軸から外れた方向で、2つの光散乱体を通った光が干渉した光を測定し、この2つの光散乱体を結ぶ軸から外れた方向は、入射光と光散乱体を結ぶ軸を含む面内においては、軸となす角度を入射光の進行方向と同じ向きに180°、または、入射光の進行方向と逆向きに180°とした範囲にあって、2つの光散乱体を結ぶ軸方向を含まない範囲の方向であることを特徴とする請求項7に記載の光学的測定方法。

【請求項9】
2つの屈折発生体の重心を結ぶ軸を含み入射光に平行な平面における光散乱体の断面が矩形、楕円形または正弦形の場合には、光散乱強度角度分布を角度の正弦を横軸としてフーリエ変換し、三角形の場合には、ある角度で観測した光散乱強度波長分布について、波長を横軸としてフーリエ変換することを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項10】
2つの光散乱体の断面の面積が5%以上異なるときに、ピークの横軸から読み取った2つの光散乱体の距離を1%以上補正することを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項11】
フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで求められた2つの光散乱体間の距離を、2つの光散乱体の高さや幅が異なるとき、フーリエモーダル法、時間領域差分法(FDTD法)または境界要素法で得られた光散乱分布についてフーリエ変換した結果に基づいて、補正することを特徴とする請求項6ないし10のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項12】
2つの光散乱体は、3つ以上の光散乱体Sm(m=1,2,3・・・)があるときの2つであり、そのうち1つの光散乱体S1だけの散乱強度を変えて測定し、変える前と後の波長分布または角度分布を比較することで、光散乱体S1と他の散乱体の距離を測定することを特徴とする請求項6ないし11のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項13】
2つの光散乱体に対して入射光路の前方にピンホールまたはスリット設けるとともに、該ピンホールまたはスリットと光散乱体との間にレンズを配置して2つの光散乱体に光源からの光を集光し、散乱光の光散乱強度角度分布の角度が前記レンズの光軸から20°以上ずれた角度を含み、前記ピンホールまたはスリットを通過できる光源からの光の強度が10μW以上であり、ピンホールの直径またはスリットの短軸の幅が100μm以下であり、さらに2つの光散乱体の散乱光を平行化するために光散乱強度角度分布の中央付近の角度または所定の散乱角度の軸上に別のレンズを配置し、さらに、散乱光を計測するためのイメージセンサを備えたことを特徴とする請求項6ないし12のいずれかに記載の光学的測定方法

【請求項14】
白色光源の光を集光するために、ピンホールまたはスリットと該光源の間に第1のレンズを配置し、2つの光散乱体に集光するために前記ピンホールまたはスリットと2つの光散乱体との間に第2のレンズを配置し、散乱光の所定の散乱角度の角度が第2のレンズの光軸から20°以上ずれた角度を含み、前記ピンホールまたはスリットを通過できる光源からの光の強度が10μW以上であり、前記ピンホールの直径または前記スリットの短軸の幅が100μm以下であり、さらに光散乱体の散乱光を集光するために所定の散乱角度の軸上に第3のレンズを配置し、第3のレンズと受光部を、受光部に該散乱光の焦点が来るよう配置し、さらに、受光部で受けた光をスペクトラムアナライザに伝播させる機構を備え、受光部を100μm以下の精度で動かせることを特徴とする請求項6ないし12のいずれかに記載の光学的測定方法。

【請求項15】
平面の板の上または内部に、複数の光散乱体が存在し、板に平行な面内における光散乱体の平均の短径が0.01μm以上、0.32μm以下であり、最も近くに隣接する光散乱体の重心間の平均距離wが0.3μm以上1.6μm以下であり、光散乱体間距離wの80%以上が該平均距離の±45%にあり、かつ光散乱体間距離の80%を含む範囲がw-xからw+xであるとき、w-x/2からw+x/2の範囲には光散乱体間距離が60%以下しか存在しない請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いることを特徴とする光学的記録媒体。

【請求項16】
平面の板の上または内部に、複数の光散乱体が存在し、板に平行な面内における光散乱体の平均の短径が0.01μm以上、0.32μm以下であり、各光散乱体の最も近くに隣接する光散乱体の重心間の距離(光散乱体間距離)の平均wが0.3μm以上1.6μm以下であり、光散乱体間距離wの95%以上がw1より大きい範囲に存在し、光散乱体間距離が離散的に分布し、分布の最少の間隔がδwであるとき、次式の極大値を与えるw2と、w1との間に85%以上の光散乱体間距離が存在する請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いることを特徴とする光学的記録媒体。
[LOG2{(w2-w1)/δw+1}]/w2


【請求項17】
記録媒体の形状が円板であるとき、2つの光散乱体間距離が、円板の中心を通る軸上の光散乱体同士のみを考えるか、円板を中心とする円の円弧上の光散乱体同士のみを考えることを特徴とする請求項15又は16に記載光学的記録媒体。

【請求項18】
円形の軌道の上に2つの光散乱体の組が多数形成されており、2つの光散乱体間の距離が、2つの光散乱体の組毎に一定ではなく、かつ、2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長範囲がλ1以上とするとき、全ての2つの光散乱体の組の90%以上について、2つの光散乱体間の距離が0.4λ1以上2λ1以下である光学的記録媒体であって、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を光学的に測定し、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、各組の2つの光散乱体間の距離が求められる構成であることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いる光学的記録媒体。

【請求項19】
各組の光散乱体の形状は、それぞれ幅vが0.05λ1以上5λ1以下で、高さdが0.05v以上2v以下の矩形であって、各組の2つの光散乱体の距離wが0.4λ1以上であり、各組の2つの光散乱体のうち、ひとつの光散乱体の幅、高さをva、daとし、もうひとつの光散乱体の幅、高さをvb、dbとするとき、da≧dbとして、(da-db)/db<4であり、va≧vbとして、(va-vb)/vb<0.1である請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いることを特徴とする光学的記録媒体。

【請求項20】
各組の光散乱体の形状は、それぞれ幅vが0.1λ1以上10λ1以下で、高さdが0.05v以上2v以下の正弦形であって、各組の2つの光散乱体の距離wが0.4λ1以上であり、各組の2つの光散乱体のうち、ひとつの光散乱体の幅、高さをva、daとし、もうひとつの光散乱体の幅、高さをvb、dbとするとき、da≧dbとして、(da-db)/db<4であり、va≧vbとして、(va-vb)/vb<0.1である請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いることを特徴とする光学的記録媒体。

【請求項21】
各組の光散乱体の形状は、それぞれ幅vが0.5λ1以上5λ1以下で、高さdが0.25v以上2v以下の三角形であって、各組の2つの光散乱体の距離wが0.4λ1以上であり、各組の2つの光散乱体のうち、ひとつの光散乱体の幅、高さをva、daとし、もうひとつの光散乱体の幅、高さをvb、dbとするとき、da≧db、va≧vbとして、0.7<(va/da)/(vb/db)<1.5であることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いる光学的記録媒体。

【請求項22】
直線上に形成された3つ以上の光散乱体を含む領域を有し、該領域では、2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長範囲がλ1以上とするとき、各光散乱体が互いに距離が0.4λ1以上離れており、且つ、前記領域のもっとも端にある光散乱体の光路差が、他の光散乱体の光路差の平均の1.5倍以上で最も大きいか、または吸収係数が他の光散乱体の平均の1.5倍以上で最も大きい光学的記録媒体であって、前記3つ以上の光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を光学的に測定し、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、3つ以上の光散乱体相互間の距離が求められる構成であることを特徴とする請求項7ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いる光学的記録媒体。

【請求項23】
各組の2つの光散乱体について、それぞれの光散乱体の重心を直線で結び、該直線を含む平面で断面を切り出したときに、平均の充填係数が30~60%であることを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載の光学的記録媒体。

【請求項24】
各組の2つの発生体は、平板に埋め込まれており、光または熱が付与されると屈折率が変わり、信号を記録または消去することが可能な構成であることを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載の光学的記録媒体。

【請求項25】
円形の軌道の上に2つの光散乱体の組が多数形成されており、2つの光散乱体間の距離が、2つの光散乱体の組毎に一定ではなく、かつ、2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長範囲がλ1以上とするとき、全ての2つの光散乱体の組の90%以上について、2つの光散乱体間の距離が0.4λ1以上2λ1以下である光学的記録媒体であって、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を得ることができ、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、各組の2つの光散乱体間の距離が求められる構成であることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いた光学的記録媒体。

【請求項26】
直線上に形成された3つ以上の光散乱体を含む領域を有し、該領域では、2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長範囲がλ1以上とするとき、各光散乱体が互いに距離が0.4λ1以上離れており、且つ、前記領域のもっとも端にある光散乱体の光路差が、他の光散乱体の光路差の平均の1.5倍以上で最も大きいか、または吸収係数が他の光散乱体の平均の1.5倍以上で最も大きい光学的記録媒体であって、前記3つ以上の光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を得ることができ、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、3つ以上の光散乱体相互間の距離が求められる構成であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いた光学的記録媒体。

【請求項27】
直線上に形成された3つ以上の光散乱体を含む領域では、入射光波長の最小値をλ1とするとき、各光散乱体が互いに距離0.4λ1以上100λ1以下離れており、且つ、前記領域の最も端にある光散乱体だけが光または熱で屈折率を0.01以上または吸光係数α[cm-1]を1以上変えられることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いた光学的記録媒体。

【請求項28】
直線上に形成された2つ以上の光散乱体を含む領域を有し、該領域では、2つの光散乱体の組が多数形成されており、2つの光散乱体間の距離が、2つの光散乱体の組毎に一定ではなく、かつ、2つの光散乱体間の距離を求めるための測定波長範囲がλ1以上とするとき、全ての2つの光散乱体の組の90%以上について、2つの光散乱体間の距離が0.4λ1以上2λ1以下である光学的記録媒体であって、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を得ることができ、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、各組の2つの光散乱体間の距離が求められる構成であり、前記領域では、光散乱体が10~300nm離れており、ある散乱体S1から40μm以下の距離にある散乱体Sm(m=2,3・・・)のうち少なくとも1つが散乱体S1との間を結ぶ軸と試料面に垂直な別の軸を含む平面内において、別の軸について非対称であり、かつ、S1と略相似であり、しかも、入射角をθi、散乱角をθdとするとき、該領域の散乱はθi=0の入射光に対して10°<θdの範囲において最大の散乱強度を与えるθdと-θdの散乱強度A(角度)の比A(θd)/A(-θd)が2以上であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法を用いた光学的記録媒体。

【請求項29】
最も端の光散乱体が測定波長範囲内での吸収がなく、他の光散乱体に一部の測定波長のみを透過または散乱するものがあり、測定波長である入射光波長の最小値をλ1とするとき、他の光散乱体間の距離に、λ1の半分未満のものがあることを特徴とする請求項26ないし28のいずれかに記載の光学的記録媒体。

【請求項30】
最も端の光散乱体以外の散乱体について、特定の偏光が選択的に反射されるよう複屈折を与え、散乱光を偏光選択でき、散乱光を端の散乱体を含め選択的に検出できることを特徴とする請求項26ないし28のいずれかに記載の光学的記録媒体。

【請求項31】
白色光源、レンズ、スリット、レンズ、光散乱体、レンズ、円形の遮光フィルタ、分光器の順に並ぶことを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項32】
白色光源、レンズ、スリット、レンズ、光散乱体、レンズ、円形の遮光フィルタ、分光器の順に並ぶ構成において、分光器がインターフェログラムを計測することを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項33】
レーザー光源、レンズ、穴あきマスク、レンズ、光散乱体、レンズ、穴あきマスク2の順に並び、散乱光の角度分布をCCDイメージセンサで計測することを特徴とする請求項1ないし3、5ないし8、10、11、13のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置

【請求項34】
光を散乱させて測定・解析するための入射光波長の最小値をλとするとき、周囲と屈折率の異なる2つの光散乱体の間の距離が0.4λ以上100λ以下であり、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度角度分布または所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を光学的に測定する手段と、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、2つの光散乱体間の距離を求める手段とを備えた光学的測定装置であって、前記測定手段は、光源と、散乱光を受光する一辺の画素が600以上で応答時間100μs以下のCCDイメージセンサと、を備えていることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項35】
光源からの光の屈折発生体近傍での強度分布を、入射光の方向に垂直な平面で切りだしたときに、半値幅の縦横比が2倍以上に長くなるような構成としたことを特徴とする請求項31ないし34のいずれかに記載の光学的測定装置。

【請求項36】
光源からの光を通過させ、2つの光散乱体に照射するための長さと幅を調整したスリットと、散乱光を平行光にする開口数0.8以上のレンズと、を備えていることを特徴とする請求項31ないし34のいずれかに記載の光学的測定装置。

【請求項37】
2つの光散乱体に対して入射光側に置いたフレネルゾーンプレートと幅10μm以下のスリットと、散乱光の光散乱強度角度分布を測るゴニオメータと幅1cm以下のスリット付きPINフォトダイオードと、を備えていることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項38】
光を散乱させて測定・解析するための入射光波長の最小値をλとするとき、周囲と屈折率の異なる2つの光散乱体の間の距離が0.4λ以上100λ以下であり、前記2つの光散乱体の全光線透過率または全光線反射率が50%以上である条件において、前記2つの光散乱体によって生じる散乱光の光散乱強度の所定の散乱角度での光散乱強度波長分布を光学的に測定する分光手段と、角度の正弦または1/波長を横軸としてフーリエ変換し、フーリエ変換後のピークの横軸を読み取ることで、2つの光散乱体間の距離を求める手段とを備えた光学的測定装置であって、前記測定手段は、光源と、散乱光を受光する一辺の画素が1000以上で応答時間100μs以下のCCDイメージセンサと、を備えていることを特徴とする請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項39】
前記測定手段は、光源からの光を曲げると同時にほぼ同じ強さに分けるハーフミラー及びミラーと、ハーフミラーとミラーの距離をマイクロメータで機械的に調整する手段と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いる光学的測定装置。

【請求項40】
請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いることができ、入射光は、略平行光であり、反射による散乱光を集光または平行化するレンズと同じレンズの中心から外れた部分に光を入射させ、光散乱体への入射平面内で40°<|θi|とできることを特徴とする光学的測定装置。

【請求項41】
請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いることができ、入射光は、試料面に垂直なZ軸について、Z軸となす角θzが、40°<θz<90°である入射角θzに60%以上の光量(W単位)があり、Z軸について軸対称であることを特徴とする光学的測定装置。

【請求項42】
請求項1ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いることができ、光散乱を波長ごとにノッチフィルタで3つ以上に分け、受光することで、波長ごとの角度分布を計測することを特徴とする光学的測定装置。

【請求項43】
請求項6ないし14のいずれかに記載の光学的測定方法に用いることができ、直線上に形成された3つ以上の光散乱体に対して用いることができ、時間変調のある入射光AとBの二つを用い、入射光Aと入射光Bの照射部分は隣接しておりかつ、各照射部分の範囲の大きさは、入射光波長の最小値をλ1とするとき、0.4λ1以上100λ1以下であり、入射光AとBの時間変調のタイミングをずらすことができ、該時間変調を測定可能な時間分解能を持っていることを特徴とする光学的測定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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