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乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるための診断薬並びに予測方法

国内特許コード P150011432
整理番号 S2013-0701-N0
掲載日 2015年2月26日
出願番号 特願2013-041644
公開番号 特開2014-169917
出願日 平成25年3月4日(2013.3.4)
公開日 平成26年9月18日(2014.9.18)
発明者
  • 佐邊 壽孝
  • 橋本 茂
  • 橋本 あり
  • 小野寺 康仁
  • 白土 博樹
  • 木下 留美子
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるための診断薬並びに予測方法
発明の概要 【課題】本発明の課題は、乳癌の温存療法後における局所再発リスクを予測できる予測診断薬を提供することにある。
【解決手段】乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるための診断薬であって、AMAP1、GEP100、EBL5、及びc-Metからなる群から選択されるいずれか1つの遺伝子の翻訳産物を特異的に認識可能なタンパク質及び/又はポリペプチドを含有する、診断薬。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、早期乳癌の治療においては、乳房温存療法(Breast conservation therapy;BCT)が広く承認された標準的な治療方法として確立されている(非特許文献1-3)。乳房温存療法は、腫瘍摘出術、及びそれに続く乳房全体への放射線照射療法、並びに化学療法やホルモン療法等の補助療法からなる治療法である。乳房温存療法は、患者の生活の質(Quality of life)をも考慮して、文字通り乳房を可能な限り温存することを目的とするものである。その治療法は、乳腺内の視認可能な病巣部だけを外科手術により切除し、組織生検により病巣部の取り残しが無いことを確認しつつ、細胞レベルで取り残した病巣部位は術後の放射線照射により根絶し、さらに乳房以外に存在し得るかもしれない微小転移巣は補助療法により根絶すると云う原理に基づく。しかしながら、このような原理に基づく乳癌温存療法であっても、8.8~20%の患者に乳房内局所再発が見られるのが現状である(非特許文献1-3)。





過去の報告によれば、年齢、Ki-67抗原レベル、細胞増殖の核マーカー等の幾つかの因子が、乳癌温存療法後の局所再発に関するリスク因子として確認されている(非特許文献4)。さらに、乳癌の遺伝子発現シグナチュアに基づいて分類される、乳癌の5つの分子サブタイプ(即ち、"Luminal A-like"、"Luminal B-like"、"HER2-enriched"、"basal-like"及び"normal-like")に応じて、乳癌温存療法後の再発頻度が変化することも報告されている(非特許文献5及び6)。さらに、外科手術による切除断端の状態(margin status)、結節状態(nodal status)、及び腫瘍悪性度(tumor grade)も、乳癌温存療法後の局所再発の頻度に相関することが報告されている(非特許文献7及び8)。





さらに、乳癌の遠隔転移及び全生存率の予測に関する臨床病理学的評価に有用であるとされる、70遺伝子のクラスターからなる遺伝子発現シグナチュアに基づく乳癌再発診断法「マンマプリント」"MammaPrint"(Agendia社、アムステルダム、オランダ)が開発されており、この診断法は米国食品医薬品局に承認されている(非特許文献9、10及び11)。一方、「マンマプリント」では局所再発は予測できないこと(正答率18%)も示されている(Kreike et al., Clin Cancer Res 15: 4181-4190, 2009)。





遺伝子発現プロファイルのデータセットを解析することにより、傷応答性シグナチュア(wound-response signature)(非特許文献12)が、乳癌温存療法後の局所再発に有意に相関することも報告されている(非特許文献13)。しかし、このシグナチュアはその後、同一研究グループにより否定されている (Kreike et al., Clin Cancer Res 15: 4181-4190, 2009)。

産業上の利用分野



本発明は、乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるための診断薬及びキット、並びに乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクを予測する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるための診断薬であって、
AMAP1、GEP100、EBL5、及びc-Metからなる群から選択されるいずれか1つの遺伝子の翻訳産物を特異的に認識可能なタンパク質及び/又はポリペプチドを含有する、診断薬。

【請求項2】
上記タンパク質及び/又はポリペプチドが、抗体及び/又はその断片である、請求項1に記載の診断薬。

【請求項3】
乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクの予測に用いるためのキットであって、請求項1又は2に記載の診断薬を含む、キット。

【請求項4】
上記診断薬が、以下の(i)~(ii)の組合せのいずれかの2つの遺伝子の翻訳産物のそれぞれを特異的に検出できる2つの診断薬を含む、請求項3に記載のキット:
(i)AMAP1及びGEP100、並びに
(ii)EBL5及びC-Met。

【請求項5】
(A)乳癌乳房温存療法を受けた患者から採取した生体試料において、AMAP1、GEP100、EBL5、及びc-Metから成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物発現レベルをそれぞれ決定すること;並びに
(B)工程(A)において決定した翻訳産物発現レベルに基づいて、上記患者の乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクを予測すること、
を含む、乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクを予測する方法。

【請求項6】
工程(A)における上記少なくとも2つの遺伝子が以下の(i)~(ii)の組合せの何れかである、請求項5に記載の方法:
(i)AMAP1及びGEP100、並びに
(ii)EBL5及びC-Met。

【請求項7】
上記生体試料が乳房組織である、請求項5又は6に記載の方法。

【請求項8】
工程(A)において、上記少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物発現レベルが、それら遺伝子の翻訳産物をそれぞれ特異的に認識可能なタンパク質及び/又はポリペプチドを用いた免疫組織化学法により決定される、請求項5から7の何れか1項に記載の方法。

【請求項9】
上記タンパク質及び/又はポリペプチドが抗体及び/又はその断片である、請求項8に記載の方法。

【請求項10】
工程(A)において、上記患者の非癌性乳房組織における上記少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物それぞれの発現レベルを対照として上記生体試料における上記少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物発現レベルを決定し、かつ工程(B)において、以下の判断基準により上記患者の乳癌乳房温存療法後の局所再発リスクを予測する、請求項5から9の何れか1項に記載の方法:
(i)工程(A)において決定した上記少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物発現レベルの全てが、対応する対照の発現レベルよりも高い場合には、上記患者は乳癌の局所再発リスクが高いと予測する;又は
(ii)工程(A)において決定した上記少なくとも2つの遺伝子の翻訳産物発現レベルのうち一つでも、対応する対照の発現レベルよりも低いか、若しくは同等である場合には、上記患者は乳癌の局所再発リスクが低いと予測する。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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