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核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法 コモンズ

国内特許コード P150011461
掲載日 2015年3月2日
出願番号 特願2015-006431
公開番号 特開2016-132831
出願日 平成27年1月16日(2015.1.16)
公開日 平成28年7月25日(2016.7.25)
発明者
  • 水野 稔久
  • 小幡 亜希子
  • 市来 健太郎
  • 岩永 憲彦
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】
体液等の水環境での使用に耐えうる、機能を保持した核酸を担持した核酸内包繊維状物質を含む構造体を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、水を溶媒とし、核酸共存下三次元ポリマーを作製し、このとき三次元ポリマーの架橋度を調整し、得られた溶液を電界紡糸することにより、あるいはその後の熱処理も施すことにより水に不溶の繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製する工程を含む方法により得られうる核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法である。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


核酸(DNA及び/又はRNA)は、一般に知られる遺伝情報を担う機能の他に、特異な立体構造をとることにより、特定分子と選択的に結合する機能(DNAアプタマー、RNAアプタマーとしての機能)、また、温和な条件のもと特定分子に対して化学反応を促進する触媒機能(DNAザイム、RNAザイムとしての機能)を有する。このような高機能を有するDNA及び/又はRNAを使用する環境を提供することが求められている。



体液等水の存在する環境において高機能を有するDNA及び/又はRNAを使用する際、その水環境に存在する加水分解酵素(DNaseディーエヌアーゼ等)、メチル化酵素等から核酸(DNA及び/又はRNA)を保護する必要がある。従来は、核酸に対し機能を損なわない程度に化学構造を変化させた修飾核酸を用いる手法により、核酸の保護が行われてきた。



DNAの機能に着目し、DNAのポリマー(合成高分子)への導入について述べた文献として以下のものがある。



特許文献1は、DNAと水溶性高分子とカチオン性脂質を含むDNA複合体の製造方法であって、水とDNAと水溶性高分子との混合物を得る工程と、前記混合物にカチオン性脂質を加えて共沈させる工程とを有するDNA複合体の製造方法、及びDNA複合体を含むフイルムの製造方法を開示している。



本文献は、一般的に海洋性生物に由来するDNAはフイルム化や紡糸が困難であり、またフイルム化しても膜厚が薄くその用途に制約があったことを受け、光学分割や気体分離といった分離機能を向上させたDNA複合体及びDNA複合体を含むフイルムを提供することを課題としており、本文献記載のDNA複合体を用いたフイルムでは、その膜強度が飛躍的に向上し、光学分割、気体分離の効率が向上するとしている。



また、本文献はDNA複合体を、非プロトン性極性溶媒を含む溶媒に、溶解してフイルム又はファイバーを得ることを開示しており、DNA複合体を含む溶液を調製し、支持体上に層状に載せ、あるいは型内に充填して、溶媒成分を減圧乾燥などの手段にて除去することにより、フイルムなどの成形品を得ることが開示されている。しかし、本文献には他の成形品を得る手段は示唆されていない。



電界紡糸について述べた文献として以下のものがある。



特許文献2は、緑内障の治療において眼からの房水の排水を支援する処置に使用する、軟組織を維持するために提供される繊維マトリックスが開示されており、この繊維マトリックスはポリマー材料を含むことができ、電解紡糸法によって製造されることができるとしている。



本文献は、緑内障の治療において眼から房水を排水するための空間の維持という軟組織における空間の維持を課題としている。しかし、本文献には軟組織における空間の維持以外の用途を示唆した記述はない。

産業上の利用分野


本発明は、核酸内包繊維状物質を含む構造体及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水を溶媒とし、核酸共存下三次元ポリマーを作製し、このとき三次元ポリマーの架橋度を調整し、得られた溶液を電界紡糸することにより、あるいはその後の熱処理も施すことにより、水に不溶の繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製する工程を含む方法により得られうる核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法。

【請求項2】
水を溶媒とし、核酸共存下ポリγ―グルタミン酸と架橋剤から三次元ポリマーを作製し、このとき三次元ポリマーの架橋度を調整し、得られた溶液を電界紡糸することにより、あるいはその後の熱処理も施すことにより、水に不溶の繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製する工程を含む方法により得られうる請求項1記載の核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法。

【請求項3】
水を溶媒とし、核酸共存下ポリカルボン酸と3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランから三次元ポリマーを作製し、このとき三次元ポリマーの架橋度を調整し、得られた溶液を電界紡糸することにより、あるいはその後の熱処理も施すことにより、水に不溶の繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製する工程を含む方法により得られうる請求項1または請求項2記載の核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法。

【請求項4】
水を溶媒とし、核酸共存下ポリγ-グルタミン酸と3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランから三次元ポリマーを作製し、このとき三次元ポリマーの架橋度を調整し、得られた溶液を電界紡糸することにより、あるいはその後の熱処理も施すことにより水に不溶の繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製する工程を含む方法により得られうる請求項1、請求項2または請求項3記載の核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法。

【請求項5】
水を溶媒とし、核酸共存下三次元ポリマーを作製し、電解紡糸して繊維状物質を作製し、この繊維状物質を用いて構造体を作製し、この繊維状物質及び/又はこの構造体を不溶化処理する工程を含む方法により得られうる請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載核酸内包繊維状物質を含む構造体の製造方法。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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