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無機有機複合熱電変換材料とその製造方法 コモンズ

国内特許コード P150011467
整理番号 NU-0553
掲載日 2015年3月2日
出願番号 特願2014-216416
公開番号 特開2016-086027
出願日 平成26年10月23日(2014.10.23)
公開日 平成28年5月19日(2016.5.19)
発明者
  • 河本 邦仁
  • 万 春磊
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 無機有機複合熱電変換材料とその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】無機材料と有機材料とからなり、中低温域で優れた熱電変換特性を有するn型の無機有機複合熱電変換材料を提供する。
【解決手段】無機有機複合熱電変換材料は、n型熱電変換特性を有し層状の結晶構造を有する無機材料の層間に、有機カチオンと、比誘電率が10以上の極性溶媒分子と、が導入されている。無機材料の層間距離は、無機材料単独での層間距離よりも大きく、15Å以下であることが好ましい。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、日本で消費されるエネルギーの約6割以上は、未利用のまま廃熱として大気中へ排出されるといわれている。かかる廃熱を電気エネルギーに変換して利用できれば、省エネルギー、環境負荷の軽減を実現することができるために望ましい。ここで、廃熱の多くは発電所や工場、自動車などから比較的少量ずつに排出され、その大部分は200℃以下と温度が低いことから、タービンなどを用いた従来の大規模なエネルギー変換技術では利用が難しいという問題があった。そのため、このように小量で、かつ、低温の廃熱を有効利用するために、低温でも高い変換効率で発電が可能な熱電発電技術の開発が期待されている。



200℃以下の中低温度域で高い熱電発電特性を示す材料として、ビスマス(Bi)とテルル(Te)を用いた金属間化合物(Bi-Te系化合物)が知られている。しかしながら、BiやTeはレアメタルであるため原料を大量に入手するのが困難であり、また、化学的耐久性が低い、毒性がある、硬い、重い等といった欠点が指摘されてもいる。
一方、近年では、非常に高い導電性を示す導電性高分子を利用した熱電変換材料が注目を集めている。このような有機材料を利用した熱電変換材料は、レアメタルを使わないために低コストであり、環境負荷が低いほか、柔軟性があるといった特長を有する。例えば、2013年には、Kimらにより、PEDOT:PSS(Poly(3,4-ethylenedioxythiophene):Poly(styrenesulfonate))系材料について、0.42という高い無次元熱電変換性能指数(ZT)が実現されたことが報告されている(非特許文献1参照)。

産業上の利用分野


本発明は、無機有機複合熱電変換材料に関する。より詳細には、フレキシブルなn型熱電変換材料として有用な無機有機複合熱電変換材料と、その製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
n型熱電変換特性を有し層状の結晶構造を有する無機材料の層間に、
有機カチオンと、比誘電率が10以上の極性溶媒分子と、が導入されている、無機有機複合熱電変換材料。

【請求項2】
前記無機材料の結晶構造における層間距離は、該無機材料単独での層間距離よりも大きく15Å以下である、請求項1に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項3】
前記無機材料は硫化チタンである、請求項1または2に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項4】
前記有機カチオンはヘキシルアンモニウムイオンである、請求項1~3のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項5】
前記極性溶媒分子は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよび水からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項6】
前記有機カチオンと前記極性溶媒分子とは溶媒和を形成している、請求項1~5のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項7】
300Kにおける熱伝導度が1W/mK以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項8】
前記無機材料の結晶構造を構成する層は波状に湾曲されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項9】
下記で定義される曲げ弾性率E:
幅w:3mm,厚みh:300μmの試験片を用意し、
片持ち梁式にて、拘束位置から荷重点までの距離Lを1.8cmとして、前記荷重点に荷重Pを加えたときの前記荷重点の変位δに基づき、次式E=(4×P×L)/(w×h×δ)で算出される;
が0.5GPa以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の無機有機複合熱電変換材料。

【請求項10】
n型熱電変換特性を有し層状の結晶構造を有する無機材料を用意すること、
有機カチオンが溶媒に溶解されている導入溶液を用意すること、
比誘電率が10以上の極性溶媒を用意すること、
前記無機材料を陰極とし、前記導入溶液中で前記陰極と陽極との間に電圧を印加することで、前記無機材料の結晶構造における層間に少なくとも前記有機カチオンと前記溶媒の溶媒分子とが導入された前駆体を得ること、および
前記前駆体を前記極性溶媒に浸漬して前記前駆体中の前記溶媒分子と前記極性溶媒の溶媒分子とを置換することで、無機有機複合熱電変換材料を得ること、
を含む、無機有機複合熱電変換材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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