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鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドの製造方法

国内特許コード P150011497
整理番号 S2013-1129-N0
掲載日 2015年3月5日
出願番号 特願2013-133163
公開番号 特開2015-006150
登録番号 特許第6210484号
出願日 平成25年6月25日(2013.6.25)
公開日 平成27年1月15日(2015.1.15)
登録日 平成29年9月22日(2017.9.22)
発明者
  • 藤本 健造
  • 中村 重孝
  • 橋本 浩寿
  • 小林 聡
出願人
  • 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドの製造方法
発明の概要 【課題】高速化された鎖交換反応の方法を提供すること。
【解決手段】オリゴヌクレオチド鎖に光応答性修飾塩基を導入して、光架橋を行うことによって、新しい組み合わせの二重鎖オリゴヌクレオチドを速やかに製造する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



分子生物学の分野の基本的な技術に、二重鎖核酸の鎖交換反応技術がある。この鎖交換反応技術は、多くの応用があり、例えば、SNPsの検出や、DNA結合タンパクの検出などを効率的に行うために用いられる。そのために、鎖交換反応技術は、分子生物学の基礎研究だけではなく、例えば、医療分野における診断や治療、あるいは治療薬や診断薬等の開発や製造、工業及び農業分野における酵素や微生物等の開発や製造に使用される極めて重要な技術である。特に、最近では、テーラーメイド治療への期待が高まるにしたがって、より簡易に遺伝子診断を行うための技術として注目されている。





このようなDNAの鎖交換反応は、詳細な解析(非特許文献1:Winfree E et al,J.Am.Chem.Soc.2009,131,pp17303-17314)が行われ、高い精度でシミュレーションすることが可能となっている。このような解析から、鎖交換反応にはある程度の時間を必要とすることがわかっている。そして、鎖交換反応に要する時間の長さは、鎖交換反応を応用を広げるうえで、大きな制約となっている。





そこで、鎖交換反応の高速化のための手法が検討されてきた。例えば、カチオン性高分子を導入する手法(非特許文献2:Maruyama A et al,Chem.Eur.J.2001,7,pp176-180)が報告されている。しかし、カチオン性高分子を用いる場合はbufferに制限が生じ生体内に近い条件では使用できないという、大きな制約が生じるという問題がある。





あるいは、例えば、PNAなどの電荷を持たない骨格(非特許文献3:Oliver S et al,Bioorg.Med.Chem.2008,16,pp34-39)を用いることによる鎖交換反応の高速化が報告されている。しかし、このように骨格にPNAを使用しなければならないのであれば、天然の核酸配列を使用できないという、大きな制約が生じるという問題がある。





本発明者の研究グループによって、光応答性人工ヌクレオチドが開発され、特許出願が行われている(特許文献1)。

産業上の利用分野



本発明は、鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1のオリゴヌクレオチド(ODN1)と第2のオリゴヌクレオチド(ODN2)とがハイブリダイズしてなる二重鎖オリゴヌクレオチド(ただし、
ODN2は、ODN1とハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB1)を有し、このHYB1に隣接して、ODN1とハイブリダイズしない塩基配列(NHYB1)を有し、
ODN2は、HYB1の塩基配列中に、光応答性修飾塩基を有し、
ODN1は、ODN2の光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置に光架橋可能な塩基を有しておらず、
二重鎖オリゴヌクレオチドは、ODN2のNHYB1の領域においては一本鎖となっている。)と、
第3のオリゴヌクレオチド(ODN3)(ただし、
ODN3は、ODN2のHYB1及びNHYB1にハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB2)を連続して有し、
ODN3は、ODN2の光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置に光架橋可能な塩基を有している。)とを、水溶液中で、光照射して、光架橋させる工程、
を含む、ODN1とODN2の二重鎖が鎖交換されてODN3とODN2の二重鎖となった、鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドの製造方法であって、
光応答性修飾塩基が、核酸塩基の塩基部分として、次の式I:
【化1】


(ただし、式I中、Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
N-は、Nの一価基を表す。)
で表される人工塩基を有する光応答性修飾塩基である、方法

【請求項2】
第1のオリゴヌクレオチド(ODN1)と第4のオリゴヌクレオチド(ODN4)とがハイブリダイズしてなる二重鎖オリゴヌクレオチド(ただし、
ODN4は、ODN1とハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB1)を有し、このHYB1に隣接して、ODN1とハイブリダイズしない塩基配列(NHYB1)を有し、
二重鎖オリゴヌクレオチドは、ODN4のNHYB1の領域においては一本鎖となっている。)と、
第5のオリゴヌクレオチド(ODN5)(ただし、
ODN5は、ODN4のHYB1及びNHYB1にハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB2)を連続して有し、
ODN5は、HYB1にハイブリダイズ可能な塩基配列中に、光応答性修飾塩基を有し、
ODN4は、ODN5の光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置に光架橋可能な塩基を有している。)とを、水溶液中で、光照射して、光架橋させる工程、
を含む、ODN1とODN4の二重鎖が鎖交換されてODN5とODN4の二重鎖となった、鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドの製造方法であって、
光応答性修飾塩基が、核酸塩基の塩基部分として、次の式I:
【化2】


(ただし、式I中、Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
N-は、Nの一価基を表す。)
で表される人工塩基を有する光応答性修飾塩基である、方法

【請求項3】
光応答性修飾塩基と光架橋可能な塩基が、シトシン、ウラシル、チミン、シュードウラシル及びシュードチミンからなる群から選択された1種以上の塩基である、請求項1~2のいずれかに記載の方法。

【請求項4】
光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置が、光応答性修飾塩基の5’末端側に隣接する塩基と相補的な位置である、請求項1~3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
ODN1とハイブリダイズしない塩基配列(NHYB1)が、ODN1とハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB1)の5’末端側又は3’末端側に隣接している、請求項1~のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
光照射が、366nmの波長を含む光の光照射である、請求項1~のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
光照射が、0.01~30秒間の光照射である、請求項1~のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
鎖交換反応前の二重鎖オリゴヌクレオチドのいずれかの1本の鎖に、蛍光発光色素分子を結合させ、残る1本の鎖に、該蛍光発光色素分子を消光可能となる位置で蛍光消光分子を結合させて、
鎖交換された二重鎖オリゴヌクレオチドが製造されたことが、蛍光発光によって検出可能である、請求項1~のいずれかに記載の方法。

【請求項9】
ODN2のHYB1の塩基配列が、光応答性修飾塩基の位置を除いて、ODN1と相補的な塩基配列であり、
ODN3のHYB2の塩基配列が、光応答性修飾塩基と相補的な位置、及び光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置を除いて、ODN2と相補的な塩基配列である、請求項に記載の方法。

【請求項10】
ODN4のHYB1の塩基配列が、ODN1と相補的な塩基配列であり、
ODNのHYB2の塩基配列が、光応答性修飾塩基と相補的な位置を除いて、ODNと相補的な塩基配列である、請求項に記載の方法。

【請求項11】
第1のオリゴヌクレオチド(ODN1)と第2のオリゴヌクレオチド(ODN2)とがハイブリダイズしてなる二重鎖オリゴヌクレオチド(ただし、
ODN2は、ODN1とハイブリダイズ可能な塩基配列(HYB1)を有し、このHYB1に隣接して、ODN1とハイブリダイズしない塩基配列(NHYB1)を有し、
ODN2は、HYB1の塩基配列中に、光応答性修飾塩基を有し、
ODN1は、ODN2の光応答性修飾塩基が光架橋可能な位置に光架橋可能な塩基を有しておらず、
二重鎖オリゴヌクレオチドは、ODN2のNHYB1の領域においては一本鎖となっており、
光応答性修飾塩基が、核酸塩基の塩基部分として、次の式I:
【化3】


(ただし、式I中、Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
N-は、Nの一価基を表す。)
で表される人工塩基を有する光応答性修飾塩基である。)。

【請求項12】
二重鎖オリゴヌクレオチドのいずれかの1本の鎖に、蛍光発光色素分子を結合させ、残る1本の鎖に、該蛍光発光色素分子を消光可能となる位置で蛍光消光分子を結合させた、請求項11に記載の二重鎖オリゴヌクレオチド。

【請求項13】
二重鎖オリゴヌクレオチドのいずれかの1本の鎖が、担体に固定されてなる、請求項11~12のいずれかに記載の二重鎖オリゴヌクレオチド。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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