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半導体装置、半導体装置の製造方法および熱処理装置

国内特許コード P150011499
整理番号 S2013-1108-N0
掲載日 2015年3月5日
出願番号 特願2013-143504
公開番号 特開2015-018859
出願日 平成25年7月9日(2013.7.9)
公開日 平成27年1月29日(2015.1.29)
発明者
  • 須田 淳
  • 奥田 貴史
  • 木本 恒暢
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 半導体装置、半導体装置の製造方法および熱処理装置
発明の概要 【課題】電気抵抗の低減を図ることができる半導体装置の製造方法、当該半導体装置および熱処理装置を提供する。
【解決手段】 半導体装置1の製造方法は、SiCからなる第2半導体層12を有する半導体装置1の製造方法である。そして、第2半導体層12から水素の脱離が生じる600℃以上の温度で処理を行う第1熱処理工程および第2熱処理工程と、第1熱処理工程および第2熱処理工程よりも後に行われ、水素雰囲気中で熱処理を行う第3熱処理工程と、を含む。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要



炭化珪素(SiC)等のワイドギャップ半導体材料は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊強度が約10倍高いなど各種の優れた特性を有しており、高耐圧が要求されるパワー半導体装置に好適な材料として注目されている(特許文献1参照)。

パワー半導体装置には、pnダイオードやバイポーラトランジスタ、IGBT、GTOサイリスタ等のバイポーラ素子を構成するものがある。





また、バイポーラ素子において比較的大きいバイアス電圧を印加すると、バイポーラ素子中のキャリア濃度が不純物濃度を大きく上回り、抵抗率が大きく減少するいわゆる伝導度変調と呼ばれる現象が知られている。そして、バイポーラ素子において、この伝導度変調を活用することにより、オン抵抗の低減を図る試みがなされつつある。

ここにおいて、バイポーラ素子にバイアス電圧を印加したときに、バイポーラ素子中のキャリア濃度が大きくなり易くするためには、バイポーラ素子中に存在するキャリア寿命の向上が必要となってくる。

また、バイポーラトランジスタにおいては、ベース層中のキャリア寿命が大きいほど高い電流増幅率が得られるため、伝導度変調とは別の観点で、キャリア寿命の向上が必要となってくる。

産業上の利用分野



本発明は、半導体装置の製造方法、半導体装置および熱処理装置に関し、特に、電気的特性向上を図るための製造技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
SiCからなる半導体層を少なくとも1つ有する半導体装置の製造方法であって、
前記半導体層から水素の脱離が生じる第1温度以上の温度で処理を行う第1工程と、
前記第1工程よりも後に行われ、水素雰囲気中で熱処理を行う第2工程と、を含む
半導体装置の製造方法。

【請求項2】
前記第1温度は、600℃である
請求項1記載の半導体装置の製造方法。

【請求項3】
前記第2工程よりも後に行われ、前記半導体層から水素の脱離が生じない、前記第1温度以下の第2温度未満の温度で処理を行う第3工程を更に含む
請求項1または請求項2記載の半導体装置の製造方法。

【請求項4】
前記第2温度は、600℃である
請求項3記載の半導体装置の製造方法。

【請求項5】
前記半導体装置は、SiCからなる第1、第2、第3半導体層を有し、
SiCからなる第1導電型の半導体基板上に前記第1導電型の第1半導体層をエピタキシャル成長した後、前記第1半導体層上に前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層をエピタキシャル成長し、その後、前記第2半導体層上に前記第1導電型の第3半導体層をエピタキシャル成長するエピタキシャル成長工程と、
前記第3半導体層の一部を取り除くことにより前記第2半導体層に前記第3半導体層で覆われない領域を形成する第3半導体層除去工程と、
前記第2半導体層に不純物を添加することにより不純物濃度の高い領域を形成する不純物添加工程と、
熱処理を行うことにより前記第2半導体層に添加された不純物を活性化する第1熱処理工程と、
前記第2半導体層および前記第3半導体層のうち電極形成予定領域以外の領域全体を覆う保護膜を形成する保護膜形成工程と、
前記電極形成予定領域に金属層を形成する金属層形成工程と、
熱処理を行うことにより前記金属層を構成する金属を前記第2半導体層および前記第3半導体層内に拡散させる第2熱処理工程と、
前記金属層を除去する金属層除去工程と、
水素雰囲気下で熱処理を行うことにより前記第2半導体層に水素を取り込ませる第3熱処理工程と、
前記電極形成予定領域に電極を形成する電極形成工程と、を含み、
前記第1工程は、少なくとも前記第1熱処理工程と前記第2熱処理工程とから構成され、
前記第2工程は、前記第3熱処理工程から構成され、
前記第3工程は、前記電極形成工程から構成される
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【請求項6】
前記第3熱処理工程を行う前に、前記電極形成予定領域にパラジウムからなるパラジウム層を形成するパラジウム層形成工程と、
前記第3熱処理工程を行った後に前記パラジウム層を除去するパラジウム層除去工程と、を更に含む
請求項5記載の半導体装置の製造方法。

【請求項7】
前記半導体装置は、SiCからなる第1、第2、第3半導体層を有し、
SiCからなる第1導電型の半導体基板上に前記第1導電型の第1半導体層をエピタキシャル成長した後、前記第1半導体層上に前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層をエピタキシャル成長し、その後、前記第2半導体層上に前記第1導電型の第3半導体層をエピタキシャル成長するエピタキシャル成長工程と、
前記第3半導体層の一部を取り除くことにより前記第2半導体層に前記第3半導体層で覆われない領域を形成する第3半導体層除去工程と、
前記第2半導体層に不純物を添加することにより不純物濃度の高い領域を形成する不純物添加工程と、
熱処理を行うことにより前記第2半導体層に添加された不純物を活性化する第1熱処理工程と、
前記第2半導体層および前記第3半導体層のうち電極形成予定領域以外の領域全体を覆う保護膜を形成する保護膜形成工程と、
前記電極形成予定領域に電極を形成する電極形成工程と、
熱処理を行うことにより前記電極を構成する金属を前記第2半導体層および前記第3半導体層内に拡散させる第2熱処理工程と、
水素雰囲気下で熱処理を行うことにより前記第2半導体層に水素を取り込ませる第3熱処理工程と、を含み、
前記第1工程は、少なくとも前記第1熱処理工程と、前記第2熱処理工程とから構成され、
前記第2工程は、前記第3熱処理工程から構成される
請求項1または請求項2記載の半導体装置の製造方法。

【請求項8】
前記半導体装置は、SiCからなる第1、第2、第3半導体層を有し、
SiCからなる第1導電型の半導体基板上に前記第1導電型の第1半導体層をエピタキシャル成長した後、前記第1半導体層上に前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層をエピタキシャル成長し、その後、前記第2半導体層上に前記第1導電型の第3半導体層をエピタキシャル成長するエピタキシャル成長工程と、
前記第3半導体層の一部を取り除くことにより前記第2半導体層に前記第3半導体層で覆われない領域を形成する第3半導体層除去工程と、
前記第2半導体層に不純物を添加することにより不純物濃度の高い領域を形成する不純物添加工程と、
熱処理を行うことにより前記第2半導体層に添加された不純物を活性化する第1熱処理工程と、
前記第2半導体層および前記第3半導体層のうち電極形成予定領域以外の領域全体を覆うマスクを形成するマスク形成工程と、
前記電極形成予定領域に金属層を形成する金属層形成工程と、
熱処理を行うことにより前記金属層を構成する金属を前記第2半導体層および前記第3半導体層内に拡散させる第2熱処理工程と、
前記金属層および前記マスクを除去する金属層およびマスク除去工程と、
水素雰囲気下で熱処理を行うことにより前記第2半導体層に水素を取り込ませる第3熱処理工程と、
前記第2半導体層および前記第3半導体層のうち電極形成予定領域以外の領域全体を覆う保護膜を形成する保護膜形成工程と、
前記電極形成予定領域に電極を形成する電極形成工程と、を含み、
前記第1工程は、少なくとも前記第1熱処理工程と、前記第2熱処理工程とから構成され、
前記第2工程は、前記第3熱処理工程から構成され、
前記第3工程は、前記保護膜形成工程と、前記電極形成工程とから構成される
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【請求項9】
前記第1導電型は、N型であり、前記第2導電型は、P型である
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【請求項10】
SiCからなる半導体層を少なくとも1つ有する半導体装置であって、
前記半導体層は、前記半導体層中を移動するキャリアを捕獲可能な点欠陥を不活性化する水素を含有し、
前記水素の含有量は、前記キャリアの寿命を延長させるのに有効な量に相当する
半導体装置。

【請求項11】
前記半導体層中に存在するキャリアの寿命は、300ns以上である
請求項10記載の半導体装置。

【請求項12】
前記半導体層の導電型は、P型である
請求項10または請求項11記載の半導体装置。

【請求項13】
SiCからなる第1導電型の半導体基板を備え、
前記半導体層は、
前記半導体基板上に形成された前記第1導電型の第1半導体層、
前記第1半導体層上に形成された、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層、および、
前記第2半導体層上に形成された前記第1導電型の第3半導体層のうちの少なくとも1つに相当する
請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の半導体装置。

【請求項14】
SiCからなる半導体層を少なくとも1つ有する半導体装置であって、
前記半導体層中に存在する水素の量は、
前記半導体層中に存在するキャリアの寿命をXとし、半導体層を水素が十分に存在しない環境において600℃以上で熱処理した後における半導体層中に存在するキャリアの寿命をYとした場合、式(1)の関係式が成立する水素の量である。
半導体装置。
【数1】



【請求項15】
SiCからなる半導体層を少なくとも1つ有する半導体装置および当該半導体装置の未完成品の少なくとも一方に対して、水素雰囲気中で熱処理を行う熱処理装置であって、
前記半導体装置および前記未完成品の少なくとも一方が配置される熱処理炉と、
前記水素雰囲気中での熱処理工程において、前記半導体装置および前記未完成品の少なくとも一方の前記半導体層に取り込まれた水素の量を計測する水素取り込み量計測部と、を備える
熱処理装置。

【請求項16】
前記水素取り込み量計測部は、前記半導体層に存在するキャリアの寿命に基づいて、前記半導体層に取り込まれた水素の量を計測する
請求項14記載の熱処理装置。

【請求項17】
前記水素取り込み量計測部は、差動式マイクロ波光導電減衰法を利用して、前記キャリアの寿命を計測する
ことを特徴とする請求項15記載の熱処理装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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