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金属亜鉛ナノ粒子、及びその製造方法

国内特許コード P150011508
整理番号 S2013-1087-N0
掲載日 2015年3月6日
出願番号 特願2013-123183
公開番号 特開2014-240512
出願日 平成25年6月11日(2013.6.11)
公開日 平成26年12月25日(2014.12.25)
発明者
  • 前之園 信也
  • デリック モット
  • グエン タン マイ
出願人
  • 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
発明の名称 金属亜鉛ナノ粒子、及びその製造方法
発明の概要 【課題】化学的なアプローチによって、分散可能な粒子としての形態を備えた、金属亜鉛ナノ粒子を製造する方法、及び製造された該金属亜鉛ナノ粒子を提供すること。
【解決手段】亜鉛の塩、有機化合物からなる保護剤、及び有機溶媒を含む原料溶液を加熱する工程、加熱された原料溶液に還元剤を注入して金属亜鉛ナノ粒子を析出させる工程、を含む金属亜鉛ナノ粒子の製造方法、及びヘキサゴナルプレート状の形態を有する金属亜鉛ナノ粒子。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



金属ナノ粒子は、ナノスケールのサイズや形状に起因する特別な性質を期待されて、種々の研究がなされてきた。この金属ナノ粒子を製造するためのアプローチとして、大別すると物理的なアプローチと化学的なアプローチとがある。





物理的なアプローチとしては、例えば、金属の真空蒸着やレーザーアブレーションなどを用いた手法がある。これらは高温あるいは高エネルギーでの物理現象に基づいた手法であり、特別な装置や設備を必要とする。これらの物理的な手法は、特別な装置を使用せずに、低温・常圧で金属ナノ粒子を簡便に量産するという手法ではない。加えて、これらの物理的な手法によって製造された金属ナノ粒子は、多くの場合、金属ナノ粒子が形成されるための固体基板を必要とする。そして、例えば、その固体基板、例えばシリコンウェハーなどの上に、金属が蒸着して成長して、金属ナノ粒子となる。このようにして得られる金属ナノ粒子は、固体基板上に生じたキノコ状の突起であり、通常はこの突起を金属ナノ粒子と称して、研究が行われる。しかし、このような金属ナノ粒子状突起付き固体基板は、現実には粒子ではないのであるから、破壊することなく溶媒に分散させることはできないし、調製した分散液を現実の用途に使用することもできない。





化学的なアプローチとしては、溶液中での合成や電気化学的な析出があり、主として、貴金属、例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム及びこれらの合金について、研究が行われてきた。しかし、これらの貴金属による金属ナノ粒子は、貴金属そのものの稀少さと高価さが、現実の用途の制約となる。一方で、酸化される傾向の大きな金属、例えばアルミニウムや亜鉛などは、酸化されやすい液相合成が原理的に困難である。しかし、もし、酸化される傾向が大きいが、比較的に安価なこれらの金属、特に亜鉛によって、化学的なアプローチによる金属亜鉛ナノ粒子を製造できれば、現実の場面で使用可能な用途は非常に広いものとなる。





近年、金属亜鉛ナノ粒子を製造したという報告がなされている(非特許文献1)。しかし、この金属亜鉛ナノ粒子は、物理的なアプローチによるものであって、シリコンウェハー上に真空蒸着によって固体基板上の突起として製造されたものであり、厳密には孤立した粒子として得られたものではない。また、その大きさは、サブミクロンのスケールであり、比較的に大きなものであった。

産業上の利用分野



本発明は、金属亜鉛ナノ粒子、及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヘキサゴナルプレート状の形態を有する、金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項2】
ヘキサゴナルプレート状のプレートの厚みが、4nm~60nmの範囲にある、請求項1に記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項3】
ヘキサゴナルプレート状のプレートの直径が、50nm~400nmの範囲にある、請求項1~2のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項4】
ヘキサゴナルプレート状の形態が、亜鉛の六方晶の単結晶が成長してなるヘキサゴナルプレート状の形態である、請求項1~3のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項5】
金属亜鉛ナノ粒子が、XRDパターンにおいて亜鉛酸化物相が検出されない、請求項1~4のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項6】
制限視野電子回折(SAED)パターンが、6回の回折対称性を示す、請求項1~5のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項7】
次のシェラー式:
d = Kλ/(βcosθ) (式1)
(ただし、d[nm]はナノ粒子の結晶部分の平均サイズ(結晶サイズ)、Kは形状因子(無次元)であり、λ[nm]はX線波長、β[rad]は最大強度の半分でのピーク幅(FWHM)、θ[rad]はピーク位置(ブラッグ角)である。)
において、K=0.9、λ=0.15418nmを使用して得られる平均結晶サイズdが、10~60nmの範囲にある、請求項1~6のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項8】
金属亜鉛の表面に、有機化合物からなる保護剤の層が設けられてなる、請求項1~7のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項9】
保護剤の有機化合物が、炭素数6~24の炭化水素骨格の末端に、-COOH、-NH2、又は-SHの基を有している有機化合物から選択された1種以上である、請求項8に記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項10】
保護剤の有機化合物が、炭素数6~24である、1-アルキルアミン、1-アルキルチール、1-アルキルカルボン酸から選択された1種以上である、請求項8~9のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項11】
耐酸化性を有する、請求項8~10のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項12】
UV照射による励起によって可視領域の波長に蛍光発光可能である、請求項1~11のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子。

【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子を含んでなる、可視蛍光発光剤。

【請求項14】
請求項8~12のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子が溶媒中に分散されてなる、金属亜鉛ナノ粒子分散液。

【請求項15】
亜鉛の塩、有機化合物からなる保護剤、及び有機溶媒を含む原料溶液を加熱する工程、
加熱された原料溶液に、還元剤を注入して、金属亜鉛ナノ粒子を析出させる工程、
を含む、金属亜鉛ナノ粒子の製造方法。

【請求項16】
亜鉛の塩が、塩化亜鉛である、請求項15に記載の方法。

【請求項17】
保護剤の有機化合物が、保護剤の有機化合物が、炭素数6~24の炭化水素骨格の末端に、-COOH、-NH3、又は-SHの基を有している有機化合物から選択された1種以上である、請求項15~16のいずれかに記載の方法。

【請求項18】
原料溶液中における、亜鉛の塩:保護剤の有機化合物のモル比が、1:1~1:60の範囲にある、請求項15~17のいずれかに記載の方法。

【請求項19】
加熱する工程が、原料溶液を100~300℃の範囲の温度に加熱する工程である、請求項15~18のいずれかに記載の方法。

【請求項20】
還元剤が、水素化トリアルキルホウ素アルカリ金属塩である、請求項15~19のいずれかに記載の方法。

【請求項21】
請求項1~12のいずれかに記載の金属亜鉛ナノ粒子を使用して、可視蛍光を発光させる方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013123183thum.jpg
出願権利状態 公開
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