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多剤感受性酵母

国内特許コード P150011517
整理番号 S2013-1192-N0
掲載日 2015年3月11日
出願番号 特願2013-147069
公開番号 特開2015-015939
出願日 平成25年7月12日(2013.7.12)
公開日 平成27年1月29日(2015.1.29)
発明者
  • 臼井 健郎
  • 知念 拓実
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 多剤感受性酵母
発明の概要 【課題】薬剤スクリーニング及び遺伝学的標的分子探索等に有用な、より多くの薬剤に対して感受性を示す多剤感受性酵母を提供する。
【解決手段】本発明に係る形質転換出芽酵母は、(i)少なくともPDR3遺伝子、PDR8遺伝子、PDR1遺伝子、YRR1遺伝子、SNQ2遺伝子、PDR5遺伝子、PDR10遺伝子、YOR1遺伝子、PDR15遺伝子、PDR11遺伝子、PDR12遺伝子及びAUS1遺伝子の発現機能を喪失させ、(ii) RME1遺伝子中の開始コドン(ATG)より上流に向けて第308番目の塩基と第309番目の塩基との間にアデニン(A)を挿入し、(iii)ERG6遺伝子をコンディショナルに発現可能としたものであることを特徴とする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)は真核生物のモデルであり、ケミカルバイオロジー分野においても化合物スクリーニングや標的分子の同定、作用機構解析等によく用いられている。

標的分子の同定研究では、プローブ化化合物を用いた物理的相互作用を指標にして標的分子 (結合分子) の同定がよく行われる。しかしながらプローブ化化合物と標的分子との親和性・特異性の高さ、標的分子の存在量などの要因が、その成功の可否を規定しており、成功率は必ずしも高くない(非特許文献1)。そのため物理的相互作用のアプローチとは別の方法が必要となる。

その一つの方法に酵母などのモデル生物を用いた遺伝学的なアプローチがある。このアプローチは標的分子の薬剤結合部位に変異が入ると、優性耐性変異を示すことを利用した標的分子同定法であり、プローブ化化合物を用いた方法で問題となる標的分子との親和性・特異性や標的分子の存在量は問題とならない。





また、この手法は免疫抑制剤rapamycinの標的分子TORを同定した手法でもあり(非特許文献2)、有効性は高い。しかしながら、一般に酵母は動物細胞と比較して高い薬剤耐性を示すという問題がある。

このような薬剤耐性は貴重な薬剤の使用量を増大させるのみならず、解析を行う上で大きな障害となる。

産業上の利用分野



本発明は、薬剤スクリーニング及び遺伝学的標的分子探索に有用な、多剤感受性酵母に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(i)少なくともPDR3遺伝子、PDR8遺伝子、PDR1遺伝子、YRR1遺伝子、SNQ2遺伝子、PDR5遺伝子、PDR10遺伝子、YOR1遺伝子、PDR15遺伝子、PDR11遺伝子、PDR12遺伝子及びAUS1遺伝子の発現機能を喪失させ、
(ii)RME1遺伝子中の開始コドン(ATG)より上流に向けて第308番目の塩基と第309番目の塩基との間にアデニン(A)を挿入し、
(iii)ERG6遺伝子をコンディショナルに発現可能としたものである、
形質転換出芽酵母。

【請求項2】
コンディショナルに活性化され得るプロモーターをERG6遺伝子の上流に導入したものである、請求項1記載の酵母。

【請求項3】
ERG6遺伝子をガラクトースの存在下で発現可能としたものである、請求項1又は2記載の酵母。

【請求項4】
ERG6遺伝子の上流にGal1プロモーターが導入されたものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の酵母。

【請求項5】
出芽酵母がサッカロミセス・セレビシエである、請求項1~4のいずれか1項に記載の酵母。

【請求項6】
形質転換に用いる出芽酵母が、BY4741株又はBY4742株である、請求項1~5のいずれか1項に記載の酵母。

【請求項7】
(i)少なくともPDR3遺伝子、PDR8遺伝子、PDR1遺伝子、YRR1遺伝子、SNQ2遺伝子、PDR5遺伝子、PDR10遺伝子、YOR1遺伝子、PDR15遺伝子、PDR11遺伝子、PDR12遺伝子及びAUS1遺伝子の発現機能を喪失させる工程、
(ii) RME1遺伝子中の開始コドン(ATG)より上流に向けて第308番目の塩基と第309番目の塩基との間にアデニン(A)を挿入する工程、
(iii)ERG6遺伝子をコンディショナルに発現可能とする工程を含む、
形質転換出芽酵母の作製方法。

【請求項8】
前記(iii)の工程が、コンディショナルに活性化され得るプロモーターをERG6遺伝子の上流に導入する工程である、請求項7記載の方法。

【請求項9】
出芽酵母がサッカロミセス・セレビシエである、請求項7又は8記載の方法。

【請求項10】
形質転換に用いる出芽酵母が、BY4741株又はBY4742株である、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。

【請求項11】
請求項1~6のいずれか1項に記載の酵母に所望の薬剤を接触させ、遺伝学的解析を行うことにより、当該薬剤の標的分子の同定及び/又は作用機構の解析をする方法。

【請求項12】
請求項1~6のいずれか1項に記載の酵母に候補物質を接触させ、当該酵母に対する効果を評価することにより、当該酵母に所望の表現型を誘導する物質をスクリーニングする方法。

【請求項13】
請求項1~6のいずれか1項に記載の酵母に所望の薬剤と候補物質とを接触させ、当該出芽酵母に対する当該薬剤の効果を評価することにより、当該の効果を亢進又は抑制する物質をスクリーニングする方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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