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ケトン血症を伴うリー脳症患者又は保因者の検出方法

国内特許コード P150011520
整理番号 S2013-1230-N0
掲載日 2015年3月11日
出願番号 特願2013-157339
公開番号 特開2015-027261
出願日 平成25年7月30日(2013.7.30)
公開日 平成27年2月12日(2015.2.12)
発明者
  • 松本 直通
  • 三宅 紀子
出願人
  • 公立大学法人横浜市立大学
発明の名称 ケトン血症を伴うリー脳症患者又は保因者の検出方法
発明の概要 【課題】遺伝的原因の多数が未だ不明であるリー脳症について、確定診断に有用な新たな指標を提供すること。
【解決手段】本願発明者らは、通常のリー脳症で認められる乳酸及びピルビン酸の上昇がみられず、ケトン血症を伴うという特徴を有する新規な型のリー脳症を発症した日本人非近親婚家系を対象に鋭意に変異解析した結果、X染色体上に存在するグリコーゲン生合成に関与するグリコゲニン2(Glycogenin 2; GYG2)遺伝子が当該新型リー脳症の責任遺伝子であることを同定した。当該新型リー脳症の患者はGYG2遺伝子の有害な変異をヘミ接合、ホモ接合又は複合ヘテロ接合で有し、保因者はヘテロ接合で有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



リー脳症(Leigh syndrome; LS)(MIM #256000)は、1951年にイギリスの神経学者Leighによって亜急性壊死性脳症として報告された疾患である。主に2歳以下で発症し(非特許文献1、2)、進行性の中枢神経系の特徴的な病変(脳幹、基底核、小脳を中心とする両側対称性の壊死性あるいは軟化性病変)を呈する(非特許文献3)。頻度は4万出生に一人であり(非特許文献4)、乳児期のミトコンドリア病の中で最も一般的な病型である。





本症の疾病病態は中枢神経内におけるエネルギー産生障害によると考えられており、ミトコンドリアの機能異常が数多く報告されている。少数のミトコンドリア遺伝子に加え(非特許文献3、5~9)、少なくとも37個の核遺伝子が責任遺伝子として報告されており、遺伝的要因は多岐にわたる。しかし、大部分の症例の原因はわかっていない。





グリコゲニンは、自身の特定のチロシン残基にグルコースを結合する(自己グルコシル化)ことでグリコーゲン合成を開始する酵素であり、血糖の恒常性に重要な役割を果たしている。ヒトではグリコゲニン1(GYG1)及びグリコゲニン2(GYG2)の2つのパラログが同定されており、2量体(ホモダイマー又はヘテロダイマー)ないしは3量体以上のオリゴマーを形成する(非特許文献10)。GYG1は主として筋肉で、GYG2は主として肝臓、心臓及び膵臓で発現することが知られている。グリコゲニン遺伝子変異による疾患として、自己グルコシル化が損なわれるGYG1遺伝子の変異により筋力低下及び心不整脈が引き起こされることが報告されている(非特許文献11)。しかしながら、GYG2遺伝子変異に起因するヒト疾患の報告はこれまでにない。

産業上の利用分野



本発明は、ケトン血症を伴うリー脳症患者又は保因者の検出方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
生体から分離された試料を用いて、対象生体がGYG2遺伝子の変異を有するか否かを調べることを含む、ケトン血症を伴うリー脳症患者又は保因者の検出方法。

【請求項2】
GYG2遺伝子の有害な変異がヘミ接合、ホモ接合又は複合ヘテロ接合で検出された場合に患者が検出され、ヘテロ接合で検出された場合に保因者が検出される、請求項1記載の方法。

【請求項3】
ゲノムDNA試料を用いてゲノム配列を調べることにより行なわれる請求項1又は2記載の方法。

【請求項4】
前記変異は、GYG2遺伝子がコードするGYG2タンパク質のグリコシルトランスフェラーゼ活性が損なわれる変異である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
前記変異は、GYG2タンパク質アイソフォームaの第17番チロシン、第215番フェニルアラニン、第217番グリシン、第220番リシン、第221番プロリン、若しくは第222番トリプトファン、又は他のアイソフォームにおける対応するアミノ酸残基における置換変異である請求項4記載の方法。

【請求項6】
第222番トリプトファンにおける置換変異は、トリプトファンがセリンに置換する変異である請求項5記載の方法。

【請求項7】
前記変異は、配列番号12に示されるヒトゲノム配列中の第284位のGがCになる変異である請求項4記載の方法。

【請求項8】
生体から分離された試料を用いて、対象生体がGYG2遺伝子の変異を有するか否かを調べることを含む、ケトン血症を伴うリー脳症の原因変異の検出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013157339thum.jpg
出願権利状態 公開
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