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新規鉄・亜鉛結合性制御因子と、その発現調節による植物の鉄欠乏耐性向上及び可食部への鉄・亜鉛蓄積の促進技術

国内特許コード P150011532
掲載日 2015年3月18日
出願番号 特願2013-554496
登録番号 特許第5553324号
出願日 平成25年7月19日(2013.7.19)
登録日 平成26年6月6日(2014.6.6)
国際出願番号 JP2013069628
国際出願日 平成25年7月19日(2013.7.19)
優先権データ
  • 特願2012-166233 (2012.7.26) JP
発明者
  • 小林 高範
  • 西澤 直子
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 新規鉄・亜鉛結合性制御因子と、その発現調節による植物の鉄欠乏耐性向上及び可食部への鉄・亜鉛蓄積の促進技術
発明の概要 本発明により、石灰質土壌において通常の植物よりも優れた生育を示し、石灰質土壌及び優良土壌の双方において鉄及び亜鉛を多量に蓄積できる形質転換体及び遺伝子破壊株、並びに、これらを作出するために用いられる遺伝子、ベクター、タンパク質、抗体、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出方法・作出用組成物・作出用キット・育種方法が提供される。本発明のタンパク質は、以下の(a)~(c)のいずれか一つのアミノ酸配列からなり、かつ鉄・亜鉛結合性制御因子であることを特徴とする。(a)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列、(b)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されているアミノ酸配列、(c)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列と同一性が80%以上であるアミノ酸配列。
従来技術、競合技術の概要



植物が成育し、炭素固定と物質生産を行うためには、鉄と亜鉛が必要である。植物は、土壌中の鉄及び亜鉛を吸収することにより、これらを利用する。

しかしながら、世界の土壌のおよそ30%を占めている石灰質アルカリ土壌では、可溶化した鉄及び亜鉛が少なく、中でも可溶化した鉄が極めて少ない。よって、石灰質アルカリ土壌での植物の生育において、鉄欠乏が主要な制限要因となっている。

そのため、石灰質アルカリ土壌をはじめとする不良土壌においても良好に生育する植物の取得が急務である。





また、土壌から鉄及び亜鉛を吸収した植物は、ヒトの主要なミネラル供給源である。鉄欠乏症及び亜鉛欠乏症は、世界中の人々、特に子供や女性にとって深刻な問題となっているため、可食部に多くの鉄及び亜鉛を含む植物の取得が望まれている。





近年、鉄及び亜鉛(特に鉄)の吸収と利用に関与する遺伝子の同定及び解析が進んでいる。その遺伝子を改変して植物に導入することにより、鉄及び亜鉛の欠乏耐性が向上した植物、又は、可食部に多くの鉄及び亜鉛を蓄積する植物が取得されている(例えば、非特許文献1~11参照)。

産業上の利用分野



本発明は、植物の鉄欠乏耐性の向上及び可食部への鉄・亜鉛蓄積の促進に関するものである。詳細には、植物の鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積を制御する働きを有するタンパク質、遺伝子、ベクター、形質転換体、遺伝子破壊株、抗体、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出方法、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出用組成物、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出用キット、並びに、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の育種方法に関するものである。

本願は、2012年7月26日に、日本に出願された特願2012-166233号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

特許請求の範囲 【請求項1】
植物からの抽出液に含まれる、以下の(a)~(c)のいずれか一つのアミノ酸配列からなり、かつ鉄・亜鉛結合性制御因子である、タンパク質を検出し、前記タンパク質の発現の有無に基づいて、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積を有する植物を選抜する工程を含むことを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の育種方法。
(a)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されているアミノ酸配列、或いは、
(c)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列と同一性が0%以上であるアミノ酸配列

【請求項2】
植物からの抽出液に含まれる、以下の(a)~(c)のいずれか一つのアミノ酸配列からなり、かつ鉄・亜鉛結合性制御因子である、タンパク質をコードする遺伝子、或いは、以下の(d)~(g)のいずれか一つのDNAからなり、かつ鉄・亜鉛結合性制御因子であるタンパク質をコードする遺伝子を検出し、前記遺伝子の発現の有無に基づいて、鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積を有する植物を選抜する工程を含むことを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の育種方法。
(a)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されているアミノ酸配列、或いは、
(c)配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列と同一性が0%以上であるアミノ酸配列、
(d)配列番号3又は4で表される塩基配列からなるDNA、
(e)配列番号3又は4で表される塩基配列において、1~数個の塩基が欠失、置換又は付加されている塩基配列からなるDNA、
(f)配列番号3又は4で表される塩基配列と同一性が95%以上である塩基配列からなるDNA、或いは、
(g)配列番号3又は4で表される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる塩基配列からなるDNA

【請求項3】
配列番号5で表されるRNAi誘導性核酸を発現可能であることを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物作出用ベクター。

【請求項4】
請求項3に記載の鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物作出用ベクターを宿主に導入してなることを特徴とする形質転換体。

【請求項5】
請求項3に記載の鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物作出用ベクターを植物に導入する工程を含むことを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出方法。

【請求項6】
請求項3に記載の鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物作出用ベクターを備えていることを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出用組成物。

【請求項7】
請求項3に記載の鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物作出用ベクターを備えていることを特徴とする鉄欠乏耐性及び可食部への鉄・亜鉛蓄積が向上した植物の作出用キット。
産業区分
  • 微生物工業
  • 農林
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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