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錯視の分析装置、原画像のとおり知覚させるように錯視を加味した錯視加味画像生成装置、錯視の分析方法、原画像のとおり知覚させるように錯視を加味した錯視加味画像生成方法、および、プログラム

国内特許コード P150011533
掲載日 2015年3月18日
出願番号 特願2014-514661
登録番号 特許第5622971号
出願日 平成25年9月30日(2013.9.30)
登録日 平成26年10月3日(2014.10.3)
国際出願番号 JP2013077190
国際公開番号 WO2014051169
国際出願日 平成25年9月30日(2013.9.30)
国際公開日 平成26年4月3日(2014.4.3)
優先権データ
  • 特願2012-216718 (2012.9.28) JP
発明者
  • 新井 仁之
  • 新井 しのぶ
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 錯視の分析装置、原画像のとおり知覚させるように錯視を加味した錯視加味画像生成装置、錯視の分析方法、原画像のとおり知覚させるように錯視を加味した錯視加味画像生成方法、および、プログラム
従来技術、競合技術の概要



従来、色の対比錯視を引き起こす図形等が発見されている(非特許文献1参照)。19世紀、フランス王立ゴブラン織製作所の染色研究部門監督の職にあった化学者シェブルールは、依頼された通りに配色してゴブラン織を製作しても異なって見えることに気付いた。シェブルール錯視などの錯視図形を見ると、色や輝度等が実際とは異なって知覚されたり、実際には存在しないものが見えたりする錯視現象が引き起こされる。





また、非特許文献2に記載の方法では、ヒトの初期視覚情報処理の数理モデルとして、最大重複双直交ウェーブレットフィルタ・バンクを用いて、原画像に対して非線形処理を行うことが開示されている。また、ヒトの視覚皮質の単純細胞の数理モデルとして、かざぐるまウェーブレット・フレーム(非特許文献4参照)、単純かざぐるまフレームレット(非特許文献3参照)、かざぐるまフレームレットと呼ばれる方位選択性ウェーブレット・フレームが開発されており、画像解析等に利用されている。また、ヒトの視覚では、大脳皮質に色・輝度細胞があるという脳神経科学的な実験結果が報告されている(非特許文献5参照)。

産業上の利用分野



本発明は、錯視の分析装置、錯視加味画像生成装置、錯視の分析方法、錯視加味画像生成方法、および、プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視の分析装置であって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記画像データの色成分に対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解手段と、
上記分解手段により取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成手段と、
上記画像データと上記再構成画像データ間における、上記色成分の比または差を算出することにより錯視量を数値化する錯視量数値化手段と、
を備え、
上記分解手段は、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように係数処理を行う係数処理手段を更に備え
上記係数処理手段は、
ヒトの色知覚のように輝度と色からなる色空間において、
上記画像データの色成分について、色の上記分解詳細係数と輝度の上記分解詳細係数から定めたエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、上記エネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように補正した上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項2】
請求項1に記載の錯視の分析装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解詳細係数の符号の違いによって別個の処理を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項3】
請求項1または2に記載の錯視の分析装置において、
上記色成分は、
CIELAB色空間における、L*、a*、および、b*のいずれか一つであること
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項4】
請求項3に記載の錯視の分析装置において、
上記錯視量数値化手段は、
L*の値、a*の値、および、b*の値の、上記画像データと上記再構成画像データ間における差の二乗和の平方根である色差を用いて、上記錯視量として算出すること
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項5】
請求項3または4に記載の錯視の分析装置において、
上記係数処理手段は、
上記画像データのa*および/またはb*の色成分について、a*および/またはb*の上記分解詳細係数とL*における上記分解詳細係数から定めたエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、上記エネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように補正した上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解詳細係数のエネルギーが大きい場合にはS字曲線に、小さい場合にはN字曲線に、自動的に連続的な変化をする関数を用いて、上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解フェーズと上記合成フェーズの間において、上記分解詳細係数を正規化し、正規化された上記分解詳細係数である正規化分解詳細係数のノルムを上記エネルギーとして、当該正規化分解詳細係数に対して上記係数処理を行い、係数処理された上記正規化分解詳細係数に対して上記正規化の逆演算を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記分解手段は、
上記方位性が水平方向、垂直方向、対角方向からなる双直交ウェーブレットフィルタ・バンク、または、上記方位性が多方向のかざぐるまフレームレットを用いて、上記多重解像度分解を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記分解手段は、
上記多重解像度分解において、レベルによってかざぐるまフレームレットの次数を変えるなど別のフィルタ・バンクを用いてもよいこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記分解手段による上記多重解像度分解は、
最大重複多重解像度分解、最大間引き多重解像度分解、または、一部間引き一部重複多重解像度分解であること
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記制御部は、
上記画像データを編集して、編集した上記画像データについて上記分解手段により上記多重解像度分解が行われるよう制御する画像編集手段、
を更に備え、
上記錯視量数値化手段は、
編集された上記画像データから取得された上記再構成画像データと未編集の上記画像データとの間の比または差を上記錯視量として算出し、
上記画像編集手段は、
上記錯視量が小さくなるように繰り返し編集を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか一つに記載の錯視の分析装置において、
上記制御部は、
上記画像データを編集して、編集した上記画像データについて上記分解手段により上記多重解像度分解が行われるよう制御する画像編集手段、
を更に備え、
上記錯視量数値化手段は、
編集された上記画像データと当該編集された上記画像データから取得された上記再構成画像データとの間の比または差を上記錯視量として算出し、
上記画像編集手段は、
上記錯視量が所定の数値となるように繰り返し編集を行うこと
を特徴とする錯視の分析装置。

【請求項13】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視加味画像生成装置であって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記画像データに対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解手段と、
上記分解手段により取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成手段と、
を備え、
上記分解手段は、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値を増強し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値をより小さく抑制するように係数処理を行う係数処理手段を更に備えたこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項14】
請求項13に記載の錯視加味画像生成装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解詳細係数の符号の違いによって別個の処理を行うこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項15】
請求項13または14に記載の錯視加味画像生成装置において、
上記画像データの色成分は、
CIELAB色空間における、L*、a*、および、b*のいずれか一つであること
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項16】
請求項15に記載の錯視加味画像生成装置において、
上記係数処理手段は、
上記画像データのa*および/またはb*の色成分について、a*および/またはb*の上記分解詳細係数とL*における上記分解詳細係数から定めたエネルギーが大きければ大きいほど小さな値を増強し、上記エネルギーが小さければ小さいほど小さな値をより小さく抑制するように補正した上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項17】
請求項13乃至16のいずれか一つに記載の錯視加味画像生成装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解詳細係数のエネルギーが大きい場合にはN字曲線に、小さい場合にはS字曲線に、自動的に連続的な変化をする関数を用いて、上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項18】
請求項13乃至17のいずれか一つに記載の錯視加味画像生成装置において、
上記係数処理手段は、
上記分解フェーズと上記合成フェーズの間において、上記分解詳細係数を正規化し、正規化された上記分解詳細係数である正規化分解詳細係数のノルムを上記エネルギーとして、当該正規化分解詳細係数に対して上記係数処理を行い、係数処理された上記正規化分解詳細係数に対して上記正規化の逆演算を行うこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項19】
請求項13乃至18のいずれか一つに記載の錯視加味画像生成装置において、
上記分解手段は、
上記方位性が水平方向、垂直方向、対角方向からなる双直交ウェーブレットフィルタ・バンク、または、上記方位性が多方向のかざぐるまフレームレットを用いて、上記多重解像度分解を行うこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項20】
請求項13乃至19のいずれか一つに記載の錯視加味画像生成装置において、
上記分解手段は、
上記多重解像度分解において、レベルによってかざぐるまフレームレットの次数を変えるなど別のフィルタ・バンクを用いてもよいこと
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項21】
請求項13乃至20のいずれか一つに記載の錯視加味画像生成装置において、
上記分解手段による上記多重解像度分解は、
最大重複多重解像度分解、最大間引き多重解像度分解、または、一部間引き一部重複多重解像度分解であること
を特徴とする錯視加味画像生成装置。

【請求項22】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視の分析装置において実行される錯視の分析方法であって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記画像データの色成分に対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解ステップと、
上記分解ステップにて取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成ステップと、
上記画像データと上記再構成画像データ間における、上記色成分の比または差を算出することにより錯視量を数値化する錯視量数値化ステップと、
を含み、
上記分解ステップは、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように係数処理を行う係数処理ステップを更に含み、
上記係数処理ステップは、
ヒトの色知覚のように輝度と色からなる色空間において、
上記画像データの色成分について、色の上記分解詳細係数と輝度の上記分解詳細係数から定めたエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、上記エネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように補正した上記係数処理を行うこと
を特徴とする錯視の分析方法。

【請求項23】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視加味画像生成装置において実行される錯視加味画像生成方法であって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記画像データに対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解ステップと、
上記分解ステップにて取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成ステップと、
を含み、
上記分解ステップは、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値を増強し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値をより小さく抑制するように係数処理を行う係数処理ステップを更に含むこと
を特徴とする錯視加味画像生成方法。

【請求項24】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視の分析装置に錯視の分析方法を実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において、
上記画像データの色成分に対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解ステップと、
上記分解ステップにて取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成ステップと、
上記画像データと上記再構成画像データ間における、上記色成分の比または差を算出することにより錯視量を数値化する錯視量数値化ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
上記分解ステップにおいて、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように係数処理を行う係数処理ステップを更に実行させ、
上記係数処理ステップは、
ヒトの色知覚のように輝度と色からなる色空間において、
上記画像データの色成分について、色の上記分解詳細係数と輝度の上記分解詳細係数から定めたエネルギーが大きければ大きいほど小さな値をより小さく抑制し、上記エネルギーが小さければ小さいほど小さな値を増強するように補正した上記係数処理を行うこと
を実行させるためのプログラム。

【請求項25】
記憶部と制御部を少なくとも備えた錯視加味画像生成装置に錯視加味画像生成方法を実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
方位性のない近似フィルタ、および、各方位性をもった複数の詳細フィルタの集合である、方位選択性ウェーブレット・フレームまたは方位選択性フィルタ・バンクを記憶するフィルタ記憶手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において、
上記画像データに対して、上記方位選択性ウェーブレット・フレームまたは上記方位選択性フィルタ・バンクによる多重解像度分解を行い、サブバンド信号を取得する分解ステップと、
上記分解ステップにて取得された上記サブバンド信号を足し合わせることにより画像を再構成して、再構成画像データを取得する再構成ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
上記分解ステップにおいて、
上記多重解像度分解における分解フェーズと合成フェーズとの間において、上記分解フェーズから出力される分解詳細係数に対して、当該分解詳細係数のエネルギーが大きければ大きいほど小さな値を増強し、当該分解詳細係数のエネルギーが小さければ小さいほど小さな値をより小さく抑制するように係数処理を行う係数処理ステップを
更に実行させるためのプログラム。
国際特許分類(IPC)
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