TOP > 国内特許検索 > がん幹細胞分子マーカー

がん幹細胞分子マーカー

国内特許コード P150011549
掲載日 2015年3月23日
出願番号 特願2014-141278
公開番号 特開2015-033381
出願日 平成26年7月9日(2014.7.9)
公開日 平成27年2月19日(2015.2.19)
優先権データ
  • 特願2013-145044 (2013.7.10) JP
発明者
  • 谷口 博昭
  • 今井 浩三
  • 片岡 一則
  • 西山 伸宏
  • 宮田 完二郎
  • 前田 芳周
出願人
  • 国立大学法人 東京大学
発明の名称 がん幹細胞分子マーカー
発明の概要 【課題】がんの幹細胞性に起因する転移、経年後再発が想定される幅広いがん種の難治性がん患者に有効性が高い、がん幹細胞の検出に有用な分子マーカーを提供することを課題とする。
【解決手段】PRDM14遺伝子の発現により、がん幹細胞を対象から検出するための分子マーカーであって、好ましくはPRDM14遺伝子産物またはその断片を含む、および/またはPRDM14遺伝子の発現により誘導される液性因子を含む、前記分子マーカーを提供すること。
【選択図】図5-G
従来技術、競合技術の概要



がん幹細胞は、がんの再発や転移の主要な原因と考えられており、がん治療においてがん幹細胞をターゲッティングすることの重要性が指摘されている。しかしながら、腫瘍組織全体に対するがん幹細胞数の比率はわずかであり(非特許文献4)、がん幹細胞を特異的に認識し、かつ治療することは極めて困難である。多くの論文等で指摘されてきたがん幹細胞の検出方法は、正常幹細胞の検出系を流用したものであるため、正常幹細胞との差異に乏しく、また腫瘍の増殖や浸潤を反映する指標と共通しているため、増殖活性の高いがん細胞の形質マーカーをがん幹細胞の指標としている場合がほとんどである。





現在のところ、がん幹細胞マーカーは、表1に示すように、CD133、CD24、CD44などの細胞表面マーカーが知られている(非特許文献1~7)が、正常幹細胞のマーカーの流用であり、体性幹細胞(組織幹細胞)にも発現する分子であることから、がん幹細胞マーカーとしての特異性は必ずしも高くなく、また、治療標的にすると副作用の原因となり得る。そのような理由から、がん幹細胞を標的とする治療は未確立であるといえ、がん治療における「転移・浸潤」、「経年後再発」、「抗癌剤耐性」の課題を克服できないままである。より多くの種類のがんにおいてがん幹細胞を検出するためには、新たな分子マーカーの同定が必要である。

【表1】




がん幹細胞の検出技術とがん幹細胞を標的にする新たな治療方法との開発は、今後のがん医療にとって極めて重要な課題となっている。

なお、PRDM14をコードする遺伝子の発現が、正常組織と比較して乳がんおよび卵巣癌において特異的に増加していることは知られている(特許文献1)が、PRDM14遺伝子産物をがん幹細胞のマーカーとして用いることは知られていない。

産業上の利用分野



本発明は、がん幹細胞を対象から検出するための分子マーカーおよびこれに関連する技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
PRDM14遺伝子の発現により、がん幹細胞を対象から検出するための分子マーカー。

【請求項2】
PRDM14遺伝子産物またはその断片を含む、請求項1に記載の分子マーカー。

【請求項3】
PRDM14遺伝子産物が、mRNAおよび/またはポリペプチドである、請求項2に記載の分子マーカー。

【請求項4】
PRDM14遺伝子産物が、PRDM14遺伝子の発現により誘導される液性因子を含む、請求項1に記載の分子マーカー。

【請求項5】
対象が、乳房、肺、食道、胃、大腸、肝臓、膵臓、子宮頸部、子宮体部、卵巣、腎臓、前立腺、膀胱、精巣、甲状腺、副腎、リンパ節、血液およびリンパ液からなる群から選択される1種もしくは2種以上の細胞または組織由来の細胞集団である、請求項1~4のいずれか一項に記載の分子マーカー。

【請求項6】
対象において、請求項1~5のいずれか一項に記載の分子マーカーを指標として、がん幹細胞の有無を判定するか、または、がん幹細胞誘導度を判定する方法。

【請求項7】
分子マーカーが、PRDM14遺伝子産物またはその断片を含む場合、
該遺伝子産物が、mRNAであり、
該遺伝子産物をRT-PCR法により検出する工程を含む、請求項6に記載の判定方法。

【請求項8】
分子マーカーが、PRDM14遺伝子産物またはその断片を含む場合、
PRDM14遺伝子産物が、ポリペプチドであり、
該遺伝子産物を、該遺伝子産物と特異的に反応する試薬により検出する工程を含む、請求項6に記載の判定方法。

【請求項9】
分子マーカーが、液性因子を含む場合、
該液性因子を、該液性因子と特異的に反応する試薬により検出する工程を含む、請求項6に記載の判定方法。

【請求項10】
試薬が抗体である、請求項8または9に記載の判定方法。

【請求項11】
がん幹細胞の有無を判定するためのキットであって、少なくとも請求項1~5のいずれか一項に記載の分子マーカーを検出するための試薬を含む、前記キット。

【請求項12】
検出するための試薬が、PRDM14遺伝子産物であるmRNAを検出するための、PRDM14遺伝子に相補的な塩基配列を有するプローブおよび/またはプライマーである、請求項11に記載のキット。

【請求項13】
検出するための試薬が、PRDM14遺伝子産物であるポリペプチドを検出するための抗体である、請求項11に記載のキット。

【請求項14】
検出するための試薬が、液性因子であるポリペプチドを検出するための抗体である、請求項11に記載のキット。

【請求項15】
請求項11~14のいずれかに記載のキットを使用する、がんまたはがん幹細胞誘導度の判定方法。

【請求項16】
がん幹細胞において、PRDM14遺伝子の発現を抑制するために用いられる核酸であって、
該核酸が、アンチセンス、siRNAおよびshRNAからなる群から選択される1種または2種以上である、前記核酸。

【請求項17】
請求項16に記載の核酸を含む、医薬組成物。

【請求項18】
医薬組成物が、さらに抗がん剤を含む、請求項17に記載の医薬組成物。

【請求項19】
医薬組成物が、がん治療用またはがん予防用である、請求項17または18に記載の医薬組成物。

【請求項20】
請求項16に記載の核酸を使用して、がん幹細胞の機能を阻害する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2014141278thum.jpg
出願権利状態 公開
東京大学TLOでは、東京大学における知的財産の管理・運営を行なっています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先にご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close