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医用画像処理装置、その医用目的領域抽出方法及び医用目的領域抽出処理プログラム

国内特許コード P150011841
掲載日 2015年4月8日
出願番号 特願2014-032066
公開番号 特開2015-156894
出願日 平成26年2月21日(2014.2.21)
公開日 平成27年9月3日(2015.9.3)
発明者
  • 伊藤 彰義
  • 中山 壽之
  • 高山 忠利
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 医用画像処理装置、その医用目的領域抽出方法及び医用目的領域抽出処理プログラム
発明の概要 【課題】医用画像診断装置で取得した複数の二次元断層画像から、簡単な操作で、二次元又は三次元の目的領域を短時間で抽出する。
【解決手段】
制御部10により前処理部20や画像処理部30の動作を制御し、前処理部20により、入力部40の手動操作による指定入力を受け付けて、目的領域のデータと同時にその概略の大きさを取得するとともに、非目的領域のデータを取得する前処理を行い、画像処理部30により、前処理部20により取得された目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータ及び非目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータから、目的領域の画素の輝度データのヒストグラムと上記非目的領域の画素の輝度データのヒストグラム生成し、各ヒストグラムを正規分布に近似し、目的領域の近似正規分布と非目的領域の近似正規分布を用いて、Bays則による領域分割の閾値を決定して、目的領域と非目的領域を抽出する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近年、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computer Tomography)装置や核磁気共鳴撮影(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置、陽電子放射断層撮影(PET:Positron Emission Tomography)装置等の医用画像診断装置で取得して再構成した二次元の断層画像や三次元画像から、病変部を発見し、またその病変部の状態を観察して、疾病の有無や進行状況の診断を行うことが行われている。



これらの装置によって撮像される画像は、画像中のある点に関する濃度情報(画素の濃度情報)で表現され、濃度情報から目的領域、例えば臓器等に注目し、病変の有無などの診断にもちいられる。



医用画像診断装置により大量の画像を取得することが可能になったため、医師が腫瘍診断をするためには、膨大な労力が必要になってきている。このような診断にかかる労力の増加は、見落としや誤診などを招くこともあるため、少しでも軽減する事が望まれている。そのため、腫瘍などの目的領域を自動抽出する技術(CAD:Computer Aided Detection)や、その技術を搭載した装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。



また、CT画像などの濃淡画像からの目的領域の抽出は、セグメンテーション(分離)技術として、以下のような様々な手法(1)~(8)が提案されている。
(1) 画像の輝度(濃度)ヒストグラムから、適する2値化の閾値を決定して、領域を分離する方法。
(2) 画像の輝度(濃度)の勾配(グレーディエント)やラプラシアン、ラプラシアンゼロクロッシング点を利用して境界領域を抽出する方法。
(3) 何らか方法で初期的に決定した境界線を逐次最適化する動的輪郭抽出法(スネーク法)。
(4) 出発点と終了点を決め、その間をあらかじめ決めた評価関数が小さく(又は、大きく)なるように、画素を逐次追跡し境界を決定する方法。
(5) 対象領域内の各画素から、各方向へ触手を伸ばし、出発画素との輝度(濃度)値差が、閾値以上である点(リーチ点)の分布状態から境界を決定するリーチ点探索法。
(6) 造影剤投入後の時間経過(時相)とともにコントラストの異なる画像を取得し、時相毎の濃度特徴、すなわち、多時相関濃度特徴を利用する方法。
(7) 肺がん領域の抽出にみられるような、ウエーブレット変換と平滑化による腫瘍領域抽出法。
(8) 変形可能三(二)次元曲面を解析的に決定し所期画像とし、弾性変形などの仮定の下、目標領域の形状を求める方法。

産業上の利用分野


本発明は、医用画像診断装置により取得した画像データから目的領域を高精度に抽出する医用画像処理装置、その医用目的領域抽出方法及び医用目的領域抽出処理プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
手動操作による指定入力を受け付けて、目的領域のデータと同時にその概略の大きさを取得するとともに、非目的領域のデータを取得する前処理を行う前処理部と、
上記前処理部により取得したデータを用いて二次元又は三次元の目的領域を抽出する画像処理部とを備え、
上記前処理部は、処理対象の画像の領域の概略の大きさを指定する手動操作による指定入力を受け付ける機能を有し、
上記画像処理部は、上記前処理部により取得された目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータ及び非目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータから、上記目的領域の画素の輝度データのヒストグラムと上記非目的領域の画素の輝度データのヒストグラム生成し、各ヒストグラムを正規分布に近似する正規分布近似処理機能と、上記正規分布近似処理機能により求めた目的領域の近似正規分布と非目的領域の近似正規分布を用いて、Bays則による領域分割の閾値を決定して、目的領域と非目的領域を抽出する領域抽出機能を有する
ことを特徴とする医用画像処理装置。

【請求項2】
上記前処理部は、取得する処理対象の画像の輝度範囲を所定輝度範囲内に収める画像輝度調節処理機能を有することを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。

【請求項3】
上記画像処理部は、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素をラスタースキャンして得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する大局的目的領域修正処理と、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素のみを探索して得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する局所的目的領域修正処理とを行う目的領域修正処理機能を有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。

【請求項4】
上記画像処理部は、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素をラスタースキャンして得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する大局的目的領域修正処理と、既に検出された目的領域を拡大した目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素のみを探索して得られる検定対象画素およびその周辺の複数個(n個)の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内のみの検定対象画素周辺の複数個(m個>n個)の画素の平均値と標準偏差を母平均及び母標準偏差として用いZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する局所的目的領域修正処理とを行う目的領域修正処理機能を有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。

【請求項5】
上記画像処理部は、抽出した目的領域を三次元化するための二次元画像上での繰り返し処理を、既抽出領域を拡大・縮小した中間領域に限定した領域内で行い目的領域を分離する連続的二領域抽出処理機能を有することを特徴とする請求項4記載の医用画像処理装置。

【請求項6】
手動操作による指定入力を受け付けて、目的領域のデータと同時にその概略の大きさを取得するとともに、非目的領域のデータを取得する前処理を行う前処理ステップと、
上記前処理ステップにより取得したデータを用いて二次元又は三次元の目的領域を抽出する画像処理ステップとを有し、
上記前処理ステップでは、処理対象の画像の領域の概略の大きさを指定する手動操作による指定入力を受け付け、
上記画像処理ステップでは、上記前処理ステップにより取得された目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータ及び非目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータから、上記目的領域の画素の輝度データのヒストグラムと上記非目的領域の画素の輝度データのヒストグラム生成し、各ヒストグラムを正規分布に近似する正規分布近似処理機能と、上記正規分布近似処理機能により求めた目的領域の近似正規分布と非目的領域の近似正規分布を用いて、Bays則による領域分割の閾値を決定して、目的領域と非目的領域を抽出する
ことを特徴とする医用目的領域抽出方法。

【請求項7】
上記前処理ステップでは、取得する処理対象の画像の輝度範囲を所定輝度範囲内に収める画像輝度調節処理を行うことを特徴とする請求項5記載の医用目的領域抽出方法。

【請求項8】
上記画像処理ステップでは、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素をラスタースキャンして得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する大局的目的領域修正処理と、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素のみを探索して得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する局所的目的領域修正処理とを行うことを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医用目的領域抽出方法。

【請求項9】
上記画像処理ステップでは、抽出した目的領域を三次元化するための二次元画像上での繰り返し処理を、既抽出領域を拡大・縮小した中間領域に限定した領域内で行い目的領域を分離する連続的二領域抽出処理を行うことを特徴とする請求項7記載の医用目的領域抽出方法。

【請求項10】
医用画像処理装置に搭載されるコンピュータにより実行される医用目的領域抽出処理プログラムであって、
上記コンピュータを、
手動操作による指定入力を受け付けて、目的領域のデータと同時にその概略の大きさを取得するとともに、非目的領域のデータを取得する前処理を行う前処理部と、上記前処理部により取得したデータを用いて二次元又は三次元の目的領域を抽出する画像処理部とし機能させ、
上記前処理部は、処理対象の画像の領域の概略の大きさを指定する手動操作による指定入力を受け付ける機能を有し、
上記画像処理部は、上記前処理部により取得された目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータ及び非目的領域のデータとその概略の大きさを示すデータから、上記目的領域の画素の輝度データのヒストグラムと上記非目的領域の画素の輝度データのヒストグラム生成し、各ヒストグラムを正規分布に近似する正規分布近似処理機能と、上記正規分布近似処理機能により求めた目的領域の近似正規分布と非目的領域の近似正規分布を用いて、Bays則による領域分割の閾値を決定して、目的領域と非目的領域を抽出する領域抽出機能を有する
ことを特徴とする医用目的領域抽出処理プログラム。

【請求項11】
取得する処理対象の画像の輝度範囲を所定輝度範囲内に収める画像輝度調節処理機能を有する上記前処理部として上記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項9記載の医用目的領域抽出処理プログラム。

【請求項12】
既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素をラスタースキャンして得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する大局的目的領域修正処理と、既に検出された目的領域を拡大してした目的領域周辺のみを検定実行領域とし、検定実行領域内の画素のみを探索して得られる上記目的領域周辺の複数個の画素の平均値と、既に目的領域として決定された領域内を母集団として求めた母平均及び母標準偏差を用いてZ検定を行い、その検定結果に基づいて目的領域を修正する局所的目的領域修正処理とを行う目的領域修正処理機能を有する上記画像処理部として上記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項9又は請求項10のいずれか1項に記載の医用目的領域抽出処理プログラム。

【請求項13】
抽出した目的領域を三次元化するための二次元画像上での繰り返し処理を、既抽出領域を拡大・縮小した中間領域に限定した領域内で行い目的領域を分離する連続的二領域抽出処理機能を有する上記画像処理部として上記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項11記載の医用目的領域抽出処理プログラム。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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