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多値変調・復調方法

国内特許コード P150011842
掲載日 2015年4月8日
出願番号 特願2014-032407
公開番号 特開2015-159386
出願日 平成26年2月24日(2014.2.24)
公開日 平成27年9月3日(2015.9.3)
発明者
  • 田中 將義
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 多値変調・復調方法
発明の概要 【課題】複数の電力増幅器を高効率が可能な飽和領域で動作可能とし、電力消費量を低減でき、電源の低容量化、熱制御の簡単化により通信システムの送信系構築を経済的に達成できる多値変調・復調方法を提供する。
【解決手段】1つの8PSK波あるいは8APSK波と1つのQPSK波、あるいは複数の8PSK波あるいは8APSKを重畳合成して形成される信号空間配置であり、電力を正規化したとき、信号点間の最小の幾何距離が最大になるように8PSK波あるいは8APSK波とQPSK、8PSK波同士あるいは8APSK同士の相対振幅、相対位相関係を決定する。これらの2つの信号波を空間で重畳合成する。重畳合成の際には、重畳誤差を小さく保つために同心円上に配置した複数のアンテナ素子から構成されるフェーヅドアレイアンテナを使用する。
【選択図】図11
従来技術、競合技術の概要


図1は、従来の多値変調方式の1つである32値振幅位相変調32APSK(4+12+16APSK)の32種の信号の振幅と位相を示す信号点配置を示している。図1に示す例では、多重リング状に32の信号点が配置されている。図2は、従来の32値直交振幅変調(32QAM)波の信号点配置図であり、信号点が格子状に配置されている。図3は、3ビームを用いて空間重畳技術を用いて32値振幅位相変調32APSK(4x4x2APSK)を実現する例を示している。これらの32値振幅位相変調及び32値直交振幅変調のいずれも変調の単位である1シンボルで5ビットの伝送が可能であり、2=32種の情報データが伝送可能である多値変調信号波である。



図4は、ワイヤレス通信のシステム構成例を示している。図4(a)に示す送信側では、伝送すべき情報をencoderにて符号化し、さらに誤り訂正符号によりチャネル符号化される。その後、情報ビットをModulatorで変調し、その後、帯域制限・整形フィルタ(SRRC filter)でスペクトラム整形し、U/Cで周波数を高い周波数に変換した後、電力増幅器(HPA)で電力を高めてアンテナから送信する。図4(b)に示す受信側では、低雑音増幅器(LNA)で増幅後、D/Cで周波数を低い値に変換した後、SRRC filterでスペクトラム整形し、その後、復調器(Demodulator)でベースバンド信号を取り出し、Decoderで符号化された情報の復号を行い、伝送された情報を取り出す。



図5は、従来技術の4+12+16APSKのシステム構成例を示している。この例では、送信部において、送信データである5ビットの情報をS/Pで並列分割し、誤り訂正符号化を行った後、MAPPER、CONSTELLATION GENERATORで図1に示す3重の同心円上に信号点を配置し、Iチャネル信号とQチャネル信号用の2チャネルの信号を出力する。その後、帯域制限・整形フィルタ(SRRC filter)を通過後に、直交する2つの搬送波(cos(wt),-sin(wt))でIチャネル信号とQチャネル信号の積を取り、周波数を変換した後、電力増幅器(HPA)で増幅し、アンテナから送信する構成である。また、受信部では、低雑音増幅器(LNA)で増幅後、搬送波を掛けて、baseband信号を取り出し、SRRC filterで帯域制限・整形を施し、Demodulatorにて復調する。その後、Decoderで復号し、P/Sで並列・直列変換を行い、伝送情報を取り出す。



図6は、従来技術の3ビームの空間重畳型4x4x2APSKのシステム構成例を示している。この例では、送信部(図6(a))のEncoderにおいて、送信データに誤り訂正符号化を行った後、1シンボルの5ビットを、2ビットと、2ビットと、1ビットとに3分割し、それぞれ別々にQPSK1変調、QPSK2変調とBPSK1、2変調を行い、変調信号を出力する。その後、それぞれ帯域制限・整形フィルタ(SRRC filter)を通過後に、DIVで分配、V-ATTでレベル制御、V-Phasedで位相制御を行い、U/Cで周波数を変換した後、別々に電力増幅器(HPA)で増幅し、アンテナから3ビームを用いて送信する構成である。また、受信部では、3ビームを一括受信し、低雑音増幅器(LNA)で増幅後、D/Cで低い周波数に変換し、baseband信号を取り出し、SRRC filterで帯域制限・整形を施し、Demodulatorにて復調する。その後、Decoderで復号し、伝送情報を取り出す。

産業上の利用分野


本発明は、通信に使用する変調・復調に関して、特に帯域が制限された伝送路において高速通信を実現する場合に有効な多値変調波を、高効率に電力増幅を実現する多値変調・復調方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一つの8PSK波と一つのQPSK波を重畳合成して形成される信号空間配置であり、送信電力を正規化したとき、信号点間の最小の幾何距離が最大になるように前記8PSK波と前記QPSKの信号振幅比と前記8PSK波と前記QPSKの相対位相関係を決定し、
前記重畳合成の際に、前記8PSK波と前記QPSK波を変調波ごとに2系統のアンテナからそれぞれ送信して空間でベクトル的に重畳合成し、
前記2系統のアンテナは、送信中心点が互いに同一なフェーズドアレイアンテナであって、複数のアンテナ素子をそれぞれ有し、
A及びBを整数としたとき、前記フェーズドアレイアンテナは、半径の異なるA重の同心円状に前記2系統のアンテナの前記アンテナ素子を配置したものであり、前記同心円にはそれぞれB個の整数倍の前記アンテナ素子が、前記2系統のアンテナの系統ごとに交互に、等間隔で配置されていることを特徴とする多値変調・復調方法。

【請求項2】
一つの8APSK波と一つのQPSK波を重畳合成して形成される信号空間配置であり、送信電力を正規化したとき、信号点間の最小の幾何距離が最大になるように前記8APSK波と前記QPSKの信号振幅比と前記8APSK波と前記QPSKの相対位相関係を決定し、
前記重畳合成の際に、前記8APSK波と前記QPSK波を変調波ごとに2系統のアンテナからそれぞれ送信して空間でベクトル的に重畳合成し、
前記2系統のアンテナは、送信中心点が互いに同一なフェーズドアレイアンテナであって、複数のアンテナ素子をそれぞれ有し、
A及びBを整数としたとき、前記フェーズドアレイアンテナは、半径の異なるA重の同心円状に前記2系統のアンテナの前記アンテナ素子を配置したものであり、前記同心円にはそれぞれB個の整数倍の前記アンテナ素子が、前記2系統のアンテナの系統ごとに交互に、等間隔で配置されていることを特徴とする多値変調・復調方法。

【請求項3】
二つの8PSK波を重畳合成して形成される信号空間配置であり、送信電力を正規化したとき、信号点間の最小の幾何距離が最大になるように前記の二つの8PSK波の信号振幅比と前記二つの8PSK波の相対位相関係を決定し、
前記重畳合成の際に、前記二つの8PSK波を変調波ごとに2系統のアンテナから送信して空間でベクトル的に重畳合成し、
前記2系統のアンテナは、送信中心点が互いに同一なフェーズドアレイアンテナであって、複数のアンテナ素子をそれぞれ有し、
A及びBを整数としたとき、前記フェーズドアレイアンテナは、半径の異なるA重の同心円状に前記2系統のアンテナの前記アンテナ素子を配置したものであり、各同心円にはB個の整数倍の前記アンテナ素子が、前記2系統のアンテナの系統ごとに交互に、等間隔で配置されていることを特徴とする多値変調・復調方法。

【請求項4】
前記8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が均一ではなく、異なる値Th1とTh2であり、それらが交互に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の多値変調・復調方法。

【請求項5】
前記8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1とTh2であり、22.0度≦Th1≦28.0度、62.0度≦Th2≦68.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、さらに8PSK波とQPSKの信号振幅比(r2/r1)が0.38≦r2/r1≦0.5の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の多値変調・復調方法。

【請求項6】
前記8APSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1とTh2であり、24.0度≦Th1≦29.0度、61.0度≦Th2≦66.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、さらに8つの信号の振幅が二つの異なる値rr1、rr2をとり、0.85≦(rr2/rr1)≦0.93の範囲にあって、それぞれ交互に配置され、さらに8APSK波の大きい方の振幅rr1とQPSKの信号振幅r2の比(r2/rr1)が0.17≦(r2/rr1)≦0.27の範囲にあり、かつ8APSK波とQPSK波の相対角度Th12は、9.0度≦Th12≦16.5度であることを特徴とする請求項2に記載の多値変調・復調方法。

【請求項7】
前記二つの8PSK波の一方の8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1-1とTh2-1であり、28.0度≦Th1-1≦32.0度、58.0度≦Th2-1≦62.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、
前記二つの8PSK波の他方の8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1-2とTh2―2であり、32.0度≦Th1-2≦42.0度、48.0度≦Th2-2≦58.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、さらに前記の一方の8PSK波の振幅r1と前記の他方の8PSKの信号振幅r2の比(r2/r1)が0.38≦r2/r1≦0.42の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の多値変調・復調方法。

【請求項8】
前記二つの8PSK波の一方の8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1-2とTh2-2であり、42.0度≦Th1-2≦48.0度、42.0度≦Th2-2≦48.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、
前記二つの8PSK波の一方の8PSK波の8つの信号空間配置点に関して、隣接の信号点間の角度が異なる値Th1-3とTh2―3であり、38.0度≦Th1-3≦52.0度、38.0度≦Th2-3≦52.0度の範囲にあり、それぞれ交互に配置され、
前記二つの8PSK波の両方において、振幅r1-2とr2-2の信号振幅比(r2-2/r1-2)が0.52≦(r2-2/r1-2)≦0.6の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の多値変調・復調方法。

【請求項9】
8PSK変調、8APSK変調、またはQPSK変調する前に、情報ビットストリームに誤り訂正符号とインターリーバを設置し、符号を撹拌する機能を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値変調・復調方法。

【請求項10】
2種以上の誤り訂正符号を使用し、1つの誤り訂正符号器ともう1つの誤り訂正符号器の間に、インターリーバを設置し、符号を撹拌する機能を備えたことを特徴とする請求項9に記載の多値変調・復調方法。

【請求項11】
隣接する信号点間の符号間距離が最少となるように符号変換を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値変調・復調方法。

【請求項12】
変調後の電力増幅器の非線形特性を考慮して前置歪補償を施した信号配置とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値変調・復調方法。

【請求項13】
電力増幅器非線形特性の歪を受けた後に最小の幾何距離が最大になるように、信号配置の半径と相対位相関係を伝送特性が最適となるように調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値変調・復調方法。

【請求項14】
受信側において、既知信号を送信したときの空間重畳に伴う振幅あるいは位相誤差を推定して、この推定誤差をもとに修正した信号空間配置を用いて復調することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多値変調・復調方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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