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レーザ光を用いたガス分析装置及びガス分析方法

国内特許コード P150011896
整理番号 S2013-1231-N0
掲載日 2015年4月17日
出願番号 特願2013-171366
公開番号 特開2015-040747
出願日 平成25年8月21日(2013.8.21)
公開日 平成27年3月2日(2015.3.2)
発明者
  • 出口 祥啓
  • 神本 崇博
出願人
  • 国立大学法人徳島大学
発明の名称 レーザ光を用いたガス分析装置及びガス分析方法
発明の概要 【課題】装置の大型化を招かず、ガスの濃度と温度の分析を可能とするガス分析装置を提供する。
【解決手段】ガス分析装置10は、第1及び第2レーザ光を出力する第1及び第2レーザ光源11、12と、第1及び第2レーザ光の波長がそれぞれ所定の波長帯にて変化するよう第1及び第2レーザ光源を制御するレーザ制御手段11と、第1レーザ光と第2レーザ光を混合し、計測対象ガスに照射する合波手段15、17と、計測対象ガスを透過したレーザ光を受光する受光手段19と、受光手段からの電気信号に基づき、計測対象ガスの温度及び/または濃度を分析する解析手段23とを備える。レーザ制御手段14は、レーザ光の波長を変化させる際に、第1レーザ光の振幅の大きさと第2レーザ光の振幅の大きさとを異ならせ、かつ第1レーザ光の強度と第2レーザ光の強度とを逆方向に変化させる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、地球温暖化、化石燃料の枯渇、環境汚染等の防止の観点から、様々な分野で地球環境保全やエネルギーの有効利用に関心が集まっており、そのため種々の環境技術の研究がなされている。





そのような環境技術において、エンジンやバーナー等における燃焼現象の燃焼構造や、その過渡的な振る舞いを詳細に解明することは重要なことである。近年、燃焼ガスにおいて温度や濃度の分布を高応答で時系列的に計測する手段として、半導体レーザ吸収法を活用した計測技術が開発されている。





一般に吸収法は気体分子が化学種に特有の波長の赤外線を吸収する性質及びその吸収量の温度・濃度依存性を利用した計測法である。入射光が光路長の一様な吸収媒体(対象ガス)を通過したときの、入射光の強度(Iλ0)と透過光(Iλ)の強度の比(Iλ/Iλ0)を求めることにより、対象ガスの濃度や温度を計測することができる。





半導体レーザを用いて吸収法を活用して計測対象ガスの性質(濃度や温度)を検出する技術として特許文献1等に開示された技術がある。





特許文献1は、2つのレーザダイオードからのレーザ光を合成して対象ガスに照射し、対象ガスを通過した測定光に基づきガス濃度を算出するガス検出装置を開示する。具体的には、一方のレーザダイオードは対象ガスに吸収される波長のレーザ光を発生し、他方のレーザダイオードは対象ガスに吸収されない波長のレーザ光を発生する。変調信号調整回路は、各レーザ光をほぼ同一振幅かつ互いに逆相に変調して変調光La,Lbを生成する。合波器は各変調光La,Lbを合波して測定光Lsとし、光ファイバ、コリメータレンズを介して対象ガス雰囲気中に出力する。対象ガス雰囲気中を通過した測定光は受光器で受光され、その出力信号中の変調成分が同期検波回路で抽出される。演算回路は抽出された変調成分からガス濃度を算出する。





特許文献2に開示されたガス検出装置では、対象ガスに吸収される波長λ1のレーザ光を発生するレーザダイオードから出力された変調光Laは分波器に入力され、変調光La1と変調光La2に二分される。この二分された変調光の一方の変調光La1と、対象ガスに吸収されない波長λ2のレーザ光を発生するレーザダイオードから出力された、変調光Laと同一振幅且つ互いに逆相の変調光Lbとが、第1の合波器に入力される。第1の合波器により第1の測定光Ls1が生成される。また、二分された変調光Laの他方の変調光La2と、対象ガスに吸収されない波長λ3のレーザ光を発生するレーザダイオードから出力された変調光Laと同一振幅且つ互いに逆相の変調光Lcとが第2の合波器に入力される。この第2の合波器により第2の測定光Ls2が生成される。そして、第1の測定光Ls1及び第2の測定光Ls2は第3の合波器に入力され、最終的に測定光Lsが生成される。





測定光Lsのうち波長λ1の成分は対象ガスの濃度が零であれば波長λ1の測定光成分は全く減衰させられないから、変調分が互いに相殺しあった一定強度の測定光Lsが受光器に入力される。対象ガスの濃度が零以外であると、波長λ1の測定光成分は吸収によってガス濃度に応じて減衰する。このため、受光器の出力には波長λ1の測定光成分と、波長λ2及び波長λ3の測定光成分との差分に応じた変調成分が現れる。これにより、特許文献1の検出装置によれば、検出途中の一部隠蔽などのさまざまなノイズの有無に関わらず、零点安定を維持すると共に、超高精度なガス漏れ検知を行うことができる。





特許文献3は、レーザ光を分波器で計測用レーザ光と参照用レーザ光とに分波し、計測用レーザ光をガス中に透過させて受光器で受光し、受光した計測用レーザ光の光強度と前記参照用レーザ光の光強度とからガス中のガス成分によって吸収された吸収スペクトルを把握する方法を開示する。





特許文献4は、レーザ光の発振波長を所定周波数の変調信号で変調する際に、測定対象のガス状物質に固有の吸収波長を所定周波数で変調する第1の期間と、固有の吸収波長から外れた波長を所定周波数で変調する第2の期間と、を持ち、第1の期間で計測したオフセット信号を含むガス濃度信号から、第2の期間で計測したオフセット信号を差し引くことにより、正確なガス濃度を求める方法を開示する。

産業上の利用分野



本発明は、レーザ光を用いて対象ガスの濃度や温度を検出する装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1レーザ光を出力する第1レーザ光源と、
第2レーザ光を出力する第2レーザ光源と、
前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長をそれぞれ所定の波長帯において変化させるように、前記第1レーザ光源及び前記第2レーザ光源を制御するレーザ制御手段と、
前記第1レーザ光と前記第2レーザ光を混合し、計測対象ガスに照射する合波手段と、
前記計測対象ガスを透過したレーザ光を受光し、受光したレーザ光の強度に応じた電気信号を出力する受光手段と、
前記受光手段から出力された電気信号に基づき前記計測対象ガスの温度及び/または濃度を分析する解析手段と、を備え、
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長を変化させる際に、前記第1レーザ光の振幅の大きさと前記第2レーザ光の振幅の大きさとを異ならせて、かつ、前記第1レーザ光の強度と前記第2レーザ光の強度とを逆方向に変化させる、
ガス分析装置。

【請求項2】
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光による吸収スペクトルにおける吸収線の現れる位置と、前記第2レーザ光による吸収スペクトルにおいて現れる吸収線の現れる位置とが異なるように、前記第1レーザ光の発光強度と前記第2レーザ光の発光強度を変化させる、
請求項1記載のガス分析装置。

【請求項3】
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光を、前記計測対象ガスの成分が吸収する特定の波長を含む波長帯を変化させ、前記第2レーザ光を、前記計測対象ガス成分が吸収しない特定の波長を含む波長帯または前記計測対象ガス以外のガス成分を吸収する波長を含む波長帯を変化させる、請求項1記載のガス分析装置。

【請求項4】
前記解析手段は、前記受光手段からの電気信号の波形において検出された吸収による低下量をa、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光の振幅の差をbとした場合、前記電気信号の波形における、本来の吸収以外の要因による変動の影響を(a/b)の値に基づきキャンセルする、請求項1から3のいずれかに記載のガス分析装置。

【請求項5】
第1レーザ光を出力する第1レーザ光源と、
第2レーザ光を出力する第2レーザ光源と、
前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長をそれぞれ所定の波長帯において変化させるように、前記第1レーザ光源及び前記第2レーザ光源を制御するレーザ制御手段と、
前記第1レーザ光と前記第2レーザ光を混合する合波手段と、
前記合波手段から出力されたレーザ光を複数の光路に分岐して計測対象ガスに照射する分波手段と、
前記複数の光路の各々に対応して設けられ、前記計測対象ガスを透過したレーザ光を受光し、受光したレーザ光の強度に応じた電気信号を出力する複数の受光手段と、
各受光手段から出力された電気信号に基づき、計測対象ガスの温度及び/または濃度の分布に関する二次元画像を再構築する解析手段と、を備え、
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長を変化させる際に、前記第1レーザ光の振幅の大きさと前記第2レーザ光の振幅の大きさとを異ならせて、かつ、前記第1レーザ光の強度と前記第2レーザ光の強度とを逆方向に変化させる、
二次元ガス分析装置。

【請求項6】
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光による吸収スペクトルにおける吸収線が現れる位置と、前記第2レーザ光による吸収スペクトルにおける吸収線が現れる位置とが異なるように、前記第1レーザ光の強度と前記第2レーザ光の強度を変化させる、請求項5記載の二次元ガス分析装置。

【請求項7】
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光を、前記計測対象ガスの成分が吸収する特定の波長を含む波長帯を変化させ、前記第2レーザ光を、前記計測対象ガス成分が吸収しない特定の波長を含む波長帯または前記計測対象ガス以外のガス成分を吸収する波長を含む波長帯を変化させる、請求項5記載の二次元ガス分析装置。

【請求項8】
前記解析手段は、前記受光手段からの電気信号の波形において検出された吸収による低下量をa、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光の振幅の差をbとした場合、前記電気信号の波形における、本来の吸収以外の要因による変動の影響を(a/b)の値に基づきキャンセルする、請求項5から7のいずれかに記載の二次元ガス分析装置。

【請求項9】
第1レーザ光及び第2レーザ光の波長をそれぞれ所定の波長帯において変化させながら、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を出力するステップと、
前記第1レーザ光と前記第2レーザ光を混合し、計測対象ガスに照射するステップと、
前記計測対象ガスを透過したレーザ光を受光するステップと、
前記受光したレーザ光の情報に基づき前記計測対象ガスの温度及び/または濃度を分析するステップと、を含み、
前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長を変化させる際に、前記第1レーザ光の振幅の大きさと前記第2レーザ光の振幅の大きさとを異ならせて、かつ、前記第1レーザ光の強度と前記第2レーザ光の強度とを逆方向に変化させる、
ガス分析方法。

【請求項10】
前記レーザ制御手段は、前記第1レーザ光による吸収スペクトルにおける吸収線が現れる位置と、前記第2レーザ光による吸収スペクトルにおける吸収線が現れる位置とが異なるように、前記第1レーザ光の強度と前記第2レーザ光の強度を変化させる、
請求項9記載のガス分析方法。

【請求項11】
第1レーザ光及び第2レーザ光の波長をそれぞれ所定の波長帯において変化させる際に、前記第1レーザ光を、前記計測対象ガスの成分が吸収する特定の波長を含む波長帯を変化させ、前記第2レーザ光を、前記計測対象ガス成分が吸収しない特定の波長を含む波長帯または前記計測対象ガス以外のガス成分を吸収する波長を含む波長帯を変化させる、請求項9記載のガス分析方法。

【請求項12】
前記分析するステップにおいて、前記受光手段からの電気信号の波形において検出された吸収による低下量をa、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光の振幅の差をbとした場合、前記電気信号の波形における、本来の吸収以外の要因による変動の影響を(a/b)の値に基づきキャンセルする、請求項9から11のいずれかに記載のガス分析方法。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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