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改良されたオリゴヌクレオチドおよびそのオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150011936
掲載日 2015年4月24日
出願番号 特願2013-518196
登録番号 特許第6021018号
出願日 平成24年5月30日(2012.5.30)
登録日 平成28年10月14日(2016.10.14)
国際出願番号 JP2012064491
国際公開番号 WO2012165653
国際出願日 平成24年5月30日(2012.5.30)
国際公開日 平成24年12月6日(2012.12.6)
優先権データ
  • 特願2011-120806 (2011.5.30) JP
発明者
  • 梅影 創
  • 越智 明徳
  • 菊池 洋
出願人
  • 国立大学法人豊橋技術科学大学
発明の名称 改良されたオリゴヌクレオチドおよびそのオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 本発明の課題は、簡便に製造できると共にヌクレアーゼ耐性を備える天然型の直鎖状RNA分子を提供することである。
本発明は下記の一般式1



(一般式1においてXからX16はそれぞれ独立にアデニン、シトシン、グアニン、ウラシルのうちのいずれかの塩基を表す)
に示される塩基配列、あるいはこの配列中において1から複数個の塩基の変異を有する塩基配列を含み、ヌクレアーゼ耐性能を有することを特徴とするRNA分子を提供する。
従来技術、競合技術の概要



染色体テロメア

テロメラーゼはRNA成分を含むリボ核タンパク質複合体であり、テロメア配列の鋳型となるRNAと逆転写酵素、その他の制御サブユニットから構成される複合体である。RNA構成要素はTERC(Telomere RNA Component)、逆転写酵素はTERT(Telomere Reverse Transcriptase)と呼ばれる。ヒトのテロメラーゼは、TERT、TERC、ジスケリン、TEP1などのサブユニットによって構成されており、それらは異なる染色体上の遺伝子座にコードされている。TERT翻訳産物は、非翻訳RNAであるTERCと一緒に折りたたまれる。TERTは一本鎖テロメア反復配列を付加できるように染色体の周囲を覆う二股の構造をとる。TERTとテロメアの鋳型を含むTERCは隣接している。ヒトTERCの塩基配列は既知でありNIBC Reference Sequence:NR_001566.1として開示されている(配列番号1)。





ここで、染色体のテロメアは、細胞分裂の度に短縮していき、短縮が限界に達すると細胞死を引き起こすことが知られている。ところが、多くの癌細胞ではテロメラーゼと呼ばれるテロメア合成酵素が活性化しており、このテロメラーゼによるテロメアの修復作用によってテロメアの短縮が通常通りに生じず、癌細胞の無制限な増殖を引き起こしていると言われている。よってテロメラーゼを阻害することにより癌細胞の増殖を抑制できることが考えられる。





テロメラーゼ活性を阻害するための従来技術

テロメラーゼの活性を阻害する方法として、特許文献1にはテロメラーゼを阻害するための改変オリゴヌクレオチドが開示されている。特許文献1に開示された化合物は脂質部分とオリゴヌクレオチド部分を含み、該オリゴヌクレオチド部分はヒトテロメーゼRNA成分の特定の領域内の配列に相補的であるために、該化合物は細胞内でテロメラーゼを阻害することができる。





また特許文献2には、テロメラーゼのRNA成分に対する阻害性ポリヌクレオチドを利用することにより、テロメラーゼのRNA成分を検出および阻害するための方法が開示されている。特許文献2においてはそのような阻害性ポリヌクレオチドとして、テロメラーゼのRNA成分に対するアンチセンス配列を含むポリヌクレオチドが具体的に開示されている。また特許文献2には、テロメラーゼRNA成分の配列中にリボザイム標的配列が存在することに基づいて、テロメラーゼのRNA成分を切断するリボザイムを採用することも提案されている。しかしながら特許文献2には、リボザイムを具体的に設計したことは開示されていない。





特許文献3はヒトテロメーゼの触媒サブユニットのmRNA(ヒトテロメラーゼ酵素逆転写酵素:hTERT)を標的とするリボザイムが開示するものであり、該文献にはそのようなリボザイムの配列が具体的に開示されている。





RNA分子利用の問題点

一般的に天然型ヌクレオチドによって合成されたRNA分子は、ヌクレアーゼであるRNA分解酵素による分解を受けてしまう。そのために、RNA分子を医療へ応用するには、該RNA分子がRNA分解酵素による分解を受けることを回避することが要求される。RNA分解酵素による分解を回避する一般的な方法として、RNA分解酵素による分解を受けない人工核酸を代替利用すること、あるいはRNA分子の末端に化学修飾を施すことが行われている。更には特許文献1に関連して述べたように、RNAの末端にリンカーを介して脂質を結合した化合物が提案されている。





また、通常のRNA分子は一本鎖の直鎖状であるが、このRNA分子の末端部分を連結した環状型にすることで、エキソ型RNA分解酵素による分解を回避し、細胞内での該RNA配列の安定性を向上させる技術が開発されている(非特許文献1参照)。





リボザイム

一方、特許文献3に記載されているように、RNA分子を医療へ応用するアプローチの1つとしてリボザイムを用いる試みが行われている。リボザイムとはタンパク質同様に触媒能力を有するRNA分子の総称である。ハンマーヘッド型リボザイムは、その二次構造が金槌型をしていることから命名されたリボザイムの一種である。該ハンマーヘッド型リボザイムは、NUX(N=A、C、G又はUであり、X=A、C、又はUの何れかである。)配列を持つあらゆるRNA配列を認識し、該NUX配列のXの3’側のホスホジエステル結合を切断することが知られている。

産業上の利用分野



本出願は、2011年5月30日に出願された日本国特許出願2011-120806に基づく優先権を主張する。





本発明は、オリゴヌクレオチドに関し、特に、簡便に製造できると共にヌクレアーゼ耐性を備える天然型の直鎖状RNA分子及びそのDNAであるオリゴヌクレオチドに関するものである。また本発明は該RNA分子を含む医薬組成物にも関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記、式6
【化6】


に示される塩基配列、または、
下記、式7
【化7】


に示される塩基配列からなり、
常温常圧下25%ヒト血清水溶液中において30分浸漬した場合に分解が10%以下であるヌクレアーゼ耐性能を有することを特徴とするRNA分子。

【請求項2】
ヌクレオチドの糖部位の少なくとも一部がハロゲンあるいはアルコキシ基により置換されている、リン酸骨格構造の少なくとも一部が、蛍光物質、ポリエチレングリコールのいずれかにて修飾されている、またはいずれかの原子が放射標識されていることを特徴とする請求項1に記載のRNA分子。

【請求項3】
請求項1に記載のRNA分子を含むことを特徴とする癌細胞に特異性を有するドラッグデリバリーの補助剤。

【請求項4】
請求項1に記載のRNA分子を含むことを特徴とする癌細胞の検出剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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