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血圧推定装置、血圧推定システム、および制御プログラム コモンズ

国内特許コード P150012001
整理番号 433
掲載日 2015年6月1日
出願番号 特願2013-113486
公開番号 特開2014-230671
出願日 平成25年5月29日(2013.5.29)
公開日 平成26年12月11日(2014.12.11)
発明者
  • 鈴木 哲
  • 隅岡 義史
出願人
  • 学校法人 関西大学
発明の名称 血圧推定装置、血圧推定システム、および制御プログラム コモンズ
発明の概要 【課題】被検者に意識させることなく血圧を測定する。
【解決手段】血圧推定装置(10)は、マイクロ波が生体の体幹部で反射したセンサ信号と、抹消部で反射したセンサ信号とからそれぞれ心拍性信号を抽出する心拍性信号抽出部(11)と、心拍性信号を解析して血圧値に相関関係のある所定のパラメータを算出するパラメータ算出部(12)と、該パラメータから上記相関関係に基づく所定の演算により血圧の推定値を算出する血圧推定値演算部(13)を備えている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



一般的な血圧測定方法として、直接法と間接法とが知られている。直接法とは、観血的方法とも呼ばれるもので、被検者の動脈の内圧を直接連続して測定する方法である。具体的には、被検者の血管にカテーテルを導入し、血液凝固を抑制するための抗血小板凝固薬(ヘパリンなど)を血管内に微量注入しながら、血管内から血液の一部をカテーテル内へ導き、血圧測定を行う方法である。この直接法は、測定される血圧値の信頼性が高いことから、手術中の血圧モニタに利用される。しかし、医療機関など以外(例えば、家庭)で手軽に実施できる血圧測定法ではなく、この方法を実施する際には衛生面での注意が必要で、合併症を起こす可能性もある。また、解析も複雑である。





一方の間接法は、非観血的方法とも呼ばれ、被検者の血圧を非連続的に測定する方法と、連続的に測定する方法とがある。非連続的に測定する方法としては、聴診法(コロトコフ法)、振動法(オシロメトリック法)、および超音波ドップラー法が挙げられ、連続的に測定する方法としては、トノメータ(トノメトリ)法および容積補償法が挙げられる。この間接法は、基本的には、測定の際に被検者の体に接触して外力を加えるアクティブな方法である。





すなわち、間接法は、減圧時に止められていた血流が再び生じる時に加えられている圧力が血圧に相当するとの考え方に基づいている。このため、間接法では、被検者の血管に加圧して血流が止められた状態を作り、その後、血流が生じるまで徐々に減圧する工程が含まれる。被検者の体の一部に圧力を加える器具としては、カフやマンシェットなどが知られている。間接法は、自動で血圧を測定する血圧計に利用されており、間接法を利用した血圧計は、医療上の専門技術を必要とせず手軽であり、健康診断や家庭での日常的な健康管理などの用途に広く用いられている。





ここで、図8を参照して、上記の直接法または間接法で測定される血圧値について簡単に説明する。図8はヒトの血圧値の経時的変化を模式的に示したものである。血圧は、心臓の拍動によって生じるものであり、収縮期に上昇し、拡張期に下降する。このため、血圧値の経時変化は、図示のような周期的な変動となる。





この波形において、一周期における血圧の最大値を収縮期血圧(最高血圧)と呼び、図8では、





【数1】








と表記している。





一方、一周期における血圧の最小値を拡張期血圧(最低血圧)と呼び、図8では、





【数2】








と表記している。また、脈圧Pは、





【数3】








として算出され、平均血圧Paveは、





【数4】








として算出される値である。脈圧Pは、太い血管に生じる動脈硬化の指標とされ、平均血圧Paveは、細い血管の動脈硬化の指標とされる。





ここで、病院や保健所で看護師や医師を目の前にすると血圧が異常値を示す「白衣血圧」と呼ばれる現象が知られているように、血圧は被検者の情動の変化によって敏感に変化する。そのため、被検者の血圧を計測する場合、理想的には、血圧が計測されていることに被検者が無自覚であることが望ましい、と考えられている。





しかし、間接法による血圧測定を受ける被検者は、指先あるいは上腕部など体の一部にカフやマンシェットを取り付けられ、該体の一部を加圧され、また、血圧測定の際に作動するポンプ、およびサーボモータが発する音を聞くことになる。また、カフ圧によって圧迫された箇所においてうっ血が生じる可能性があり、高血圧患者や高齢者に対する負担を強いる。さらに、被検者の皮膚の状態によってはカフの取り付けが困難である場合もある。したがって、上述の間接法は、被検者にストレスを感じさせることなく血圧を測定することができないので、理想的な血圧測定法とはいえない。





このため、カフ等を用いることなく、心電信号や脈波信号などを用いて血圧の推定値を算出する方法が検討されている。例えば、下記の特許文献1には、光学式の脈波センサから得た脈波信号を解析して取得した特徴量を所定の算出式に代入することによって、血圧の推定値を算出することが記載されている。また、下記の特許文献2にも、心電信号および脈波信号から得られる特徴量を用いて血圧の推定値を算出することが記載されている。さらに、特許文献3には、超音波エコー信号を用いて血管径を測定することにより、血圧の推定値を算出する手法が開示されている。

産業上の利用分野



本発明は、被検者に触れることなく血圧の推定値を算出する血圧推定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
生体の血圧の推定値を算出する血圧推定装置であって、
上記生体の体幹部に対して照射されたマイクロ波が該体幹部で反射した反射波の信号であって、上記生体の血圧の情報を含む信号から第1心拍性信号を抽出すると共に、上記生体の四肢の何れかに対して照射されたマイクロ波が該四肢で反射した反射波の信号であって、上記生体の血圧の情報を含む信号から第2心拍性信号を抽出する心拍性信号抽出手段と、
抽出された上記第1心拍性信号および上記第2心拍性信号を解析して、血圧値に相関関係のある所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
算出された上記パラメータから、上記相関関係に基づく所定の演算により、上記生体の血圧の推定値を算出する血圧推定手段と、を備えていることを特徴とする血圧推定装置。

【請求項2】
上記パラメータ算出手段は、上記第1心拍性信号と上記第2心拍性信号との位相のズレを上記パラメータの1つとして算出することを特徴とする請求項1に記載の血圧推定装置。

【請求項3】
上記パラメータ算出手段は、上記第1心拍性信号または上記第2心拍性信号の周期または周波数を上記パラメータの1つとして算出すると共に、上記第1心拍性信号または上記第2心拍性信号の振幅を上記パラメータの他の1つとして算出することを特徴とする請求項1または2に記載の血圧推定装置。

【請求項4】
上記第1心拍性信号または上記第2心拍性信号の一周期の波形には、振幅の異なる2つのピークが含まれており、
上記パラメータ算出手段は、上記2つのピークの振幅の比を上記パラメータの1つとして算出することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の血圧推定装置。

【請求項5】
上記生体の体幹部に対して照射されたマイクロ波が該体幹部で反射した反射波の信号を受信する第1マイクロ波センサと、
上記生体の四肢の何れかに対して照射されたマイクロ波が該四肢で反射した反射波の信号を受信する第2マイクロ波センサと、
請求項1から4のいずれか1項に記載の血圧推定装置と、を備える、
ことを特徴とする血圧推定システム。

【請求項6】
生体の血圧の推定値を算出する血圧推定装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、
上記生体の体幹部に対して照射されたマイクロ波が該体幹部で反射した反射波の信号であって、上記生体の血圧の情報を含む信号から第1心拍性信号を抽出すると共に、上記生体の四肢の何れかに対して照射されたマイクロ波が該四肢で反射した反射波の信号であって、上記生体の血圧の情報を含む信号から第2心拍性信号を抽出する心拍性信号抽出ステップと、
取得された上記第1心拍性信号および上記第2心拍性信号を解析して、血圧値に相関関係のある所定のパラメータを算出するパラメータ算出ステップと、
算出された上記パラメータから、上記相関関係に基づく所定の演算により、上記生体の血圧の推定値を算出する血圧推定ステップと、を上記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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