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解析装置、解析方法及び解析プログラム コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150012047
掲載日 2015年6月17日
出願番号 特願2013-541831
登録番号 特許第5886309号
出願日 平成24年10月31日(2012.10.31)
登録日 平成28年2月19日(2016.2.19)
国際出願番号 JP2012078262
国際公開番号 WO2013065764
国際出願日 平成24年10月31日(2012.10.31)
国際公開日 平成25年5月10日(2013.5.10)
優先権データ
  • 特願2011-239812 (2011.10.31) JP
  • 特願2012-085968 (2012.4.4) JP
発明者
  • 林 茂弘
出願人
  • 国立大学法人大阪大学
発明の名称 解析装置、解析方法及び解析プログラム コモンズ 新技術説明会
発明の概要 連立微分方程式で表された非自己随伴問題の解を算出することを可能にする。
解析装置10は、解析対象の原初微分作用素及び変位の境界条件を設定する設定部11と、境界条件から随伴境界条件を計算する随伴境界条件演算部12と、原初微分作用素から主微分作用素及び双対微分作用素を計算し、主連立微分方程式及び双対連立微分方程式、並びに、境界条件及び随伴境界条件を用いて、主固有関数及び双対固有関数を求めることにより、連立微分方程式の解を計算する非自己随伴演算部13とを備える。
従来技術、競合技術の概要



連続体の運動は連立偏微分方程式で記述されるのが通例で,各種境界条件に応じた解を得る事が目的となる。工学的には自己随伴問題を取り扱う事が多く,それに適した様々な解法が研究されており,なかでもヒルベルトの展開定理に基づく固有関数法が有用で,応用例も豊富にある。これに比べて,非自己随伴問題についての研究例は極めて少ないが,シュミットの展開定理(例えば、非特許文献1、2参照)に基づく固有関数法が存在する。さらに,ミフリン(例えば、非特許文献3、4参照)は,この固有関数を用いれば最小2乗法が正解を与える事を示している。しかし,これらの定理は積分方程式論の範疇にあって境界条件が積分核に埋め込まれる為,汎用法としては利用しづらい面がある。また,複数の未知関数を解く連立方程式の形ではない事も一因となり,必然的に,応用例も限られている。

産業上の利用分野



本発明は、連続体等の解析対象の運動を微分方程式で表し、境界条件に応じた解を計算することにより、連続体の運動又は状態を解析する技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の初期方程式を決定する初期方程式決定部と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定部と、
前記n個の初期方程式を、2n個の変数の方程式に変形し、前記変形した2n個の変数の方程式において、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部と、未知の変数を含む未知部とを決定し、当該未知部について方程式の解を計算する演算部を備え
前記初期方程式決定部は、前記系の構成要素の節点における物理量を示すn次元の変数ベクトルを2つと、n行の行列を含むn個の方程式を前記初期方程式として決定し、
前記境界条件決定部は、前記変数ベクトルにおいて、値が既知となる変数の自由度の数と、値が未知となる変数の自由度の数が異なる境界条件も決定可能とし、
前記演算部は、前記2つの変数ベクトルに基づいて2n次元のベクトルを生成し、当該2n次元のベクトルの変数に基づいて前記n行の行列を2n列の行列に変形した上で、当該2n次元のベクトルの変数のうち、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部分と、未知の変数を含む未知部分であって、必ずしも自由度が同じでない既知部分と未知部分を決定し、前記未知部分の変数を、前記既知部分の変数で表す形式になるよう前記2n列の行列及び前記2n次元のベクトルを変形して、変形した行列を用いて、前記未知部分の変数を計算する、情報処理装置。

【請求項2】
処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の初期方程式を決定する初期方程式決定部と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定部と、
前記n個の初期方程式を、2n個の方程式を含む方程式に変形し、前記変形した2n個の方程式を含む方程式において、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部と、未知の変数を含む未知部とを決定し、当該未知部について方程式の解を計算する演算部を備え、
前記初期方程式決定部は、前記物理量を表す変数を含むn個の微分方程式を決定し、
前記演算部は、前記初期方程式決定部が決定した前記n個の微分方程式の微分作用素と、当該微分作用素から決まる随伴微分作用素を用いて、前記n個の主連立微分方程式とn個の双対連立微分方程式を示すデータを生成し、前記n個の主連立微分方程式と前記n個の双対連立微分方程式の解を計算することにより、少なくとも1つの前記物理量を出力する、情報処理装置。

【請求項3】
解析対象の系を表す初期方程式の原初微分作用素及び変数の境界条件を設定する設定部と、
前記境界条件から定まる随伴境界条件を得る随伴境界条件演算部と、
下記式において、解析対象の解uを、非同次境界条件を満たす項uBjと同次境界条件を満たす項uHjとの和(uBj+uHj)で表し、uHjに前記境界条件及び前記随伴境界条件から定まる主境界条件を満たす関数群を代入し、δuに前記境界条件及び前記随伴境界条件から定まる双対境界条件を満たす関数群を代入して得られる連立方程式を解くことで、前記解析対象の解uを計算する演算部を備える、情報処理装置。
下記式において、Lijは、前記原初微分作用素を表す。

【数1】



【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の情報処理装置で計算された前記解が複数存在する場合、下記式の汎関数Πにおいて、変分がゼロとなるように、同次解に対するモード係数を決定し、決定したモード係数を用いて解を求める、情報処理装置。
下記式において、Sは系の内部領域、Lijは前記系が満たすべき微分方程式の微分作用素、f、ujは、物理量を表す変数を表す。

【数753】



【請求項5】
前記決定したモード係数近傍の値の入力をユーザから受け付け、入力された値のモード係数を用いて解を計算し、前記解または前記解から得られる情報を出力する、請求項4に記載の情報処理装置。

【請求項6】
処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す微分方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含む微分方程式を初期方程式として決定する初期方程式決定部と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定部と、
前記初期方程式から定まる主連立微分式の主変数と同じ数の双対変数と、双対連立微分方程式を定義した場合に、前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との積分和すなわち内積を部分積分して得られる境界項を計算し、前記境界条件の下で、当該境界項をゼロにする双対変数の条件を、随伴境界条件として決定する随伴境界条件決定部と、
前記随伴境界条件と前記境界条件とを比較した結果を出力する判定部とを備え、
前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との内積は、前記変数と前記双対連立微分方程式の微分作用素を前記双対変数へ作用させたものとの内積に等しい関係にあり、
前記判定部は、前記随伴境界条件と前記境界条件とが一致しないと判断した場合、解析対象が非自己随伴である旨のメッセージを出力するか、又は、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置の演算部に、前記初期方程式に基づく演算を実行させる、情報処理装置。

【請求項7】
前記境界条件と前記随伴境界条件とが一致するか否かは、下記式を用いて、節点力Fおよび節点変位Uそれぞれの既知部Fb、Ubの組と、双対節点力Fおよび節点変位Uそれぞれの既知部Fb、Ubの組が一致するか否かによって判定する、請求項6に記載の情報処理装置。
下記式において、Rは、前記境界項を、Gは剛性率を表す。

【数754】



【請求項8】
処理対象となる系の複数の要素における物理量を表す2つのn次元の変数と、n行の行列で表されるn個の初期方程式を決定する設定部と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定部と、
前記2つのn次元の変数のうち、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部と、未知の変数を含む未知部を決定し、1つの変数の未知部の自由度が、他の変数の既知部の自由度と等しくない場合に、前記境界条件が非自己随伴であると判断する判定部を備え
前記判定部は、前記境界条件が非自己随伴であると判断した場合、解析対象が非自己随伴である旨のメッセージを出力するか、又は、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置の演算部に、前記初期方程式に基づく演算を実行させる、情報処理装置。

【請求項9】
解析対象の原初微分作用素及び変数の境界条件を設定する設定部と、
前記境界条件から定まる随伴境界条件を得る随伴境界条件演算部と、
原初微分作用素から定まる主微分作用素及び双対微分作用素を得て、主連立微分方程式及び双対連立微分方程式、並びに、前記境界条件及び前記随伴境界条件を用いて、主固有関数及び双対固有関数を求めることにより、連立微分方程式の解を計算する演算部と、を備える請求項に記載の情報処理装置。

【請求項10】
前記境界条件と前記随伴境界条件が一致するか否かを判定する自己随伴判定部を備え、
前記演算部は、
前記境界条件と前記随伴境界条件が一致すると判定された場合、原初微分作用素から自己随伴問題の自己随伴固有関数を求めることにより、前記自己随伴問題の解を計算する自己随伴演算部と、
前記境界条件と前記随伴境界条件が一致しないと判定された場合、
前記主連立微分方程式及び前記双対連立微分方程式、並びに、前記境界条件及び前記随伴境界条件を用いて、主固有関数及び双対固有関数を求めることにより、連立微分方程式の解を計算する非自己随伴演算部とを含む、請求項9に記載の情報処理装置。

【請求項11】
下記式(23)で表される主問題の連立微分方程式の解uは、非同次境界条件を満たす項uBjと同次境界条件を満たす項uHjとの和(uBj+uHj)で表し、
下記式(65)で表される双対問題の連立微分方程式の解uは、非同次随伴境界条件を満たす項uBjと同次随伴境界条件を満たす項uHjとの和(uBj+uHj)で表し、
Hjを、下記式(69)に示すように主固有関数φの和で表し、uHjを、下記式(70)に示すように双対固有関数φの和で表した場合に、
前記演算部は、下記式(105)で表される前記主連立微分方程式、及び下記式(106)で表される前記双対連立微分方程式を満たす主固有関数φ及び双対固有関数φを求める、請求項9又は10に記載の情報処理装置。
下記式において、c、cは、k次の係数、λは固有値となる定数、wは、重みを示す定数である。

【数4】



【請求項12】
前記境界条件決定部又は前記設定部は、ユーザから前記物理量を表す変数で値が未知の部分を示す情報の入力を受け付け、当該情報を用いて前記境界条件を決定する、請求項1~3、6~11のいずれか1項に記載の情報処理装置。

【請求項13】
コンピュータが、処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の初期方程式を決定する初期方程式決定工程と、
コンピュータが、境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定工程と、
コンピュータが、前記n個の方程式を、2n個の変数の方程式に変形し、前記変形した2n個の変数の方程式において、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部と、未知の変数を含む未知部とを決定し、当該未知部について方程式の解を計算する演算工程とを有し、
前記初期方程式決定工程では、前記系の構成要素の節点における物理量を示すn次元の変数ベクトルを2つと、n行の行列を含むn個の方程式を前記初期方程式として決定し、
前記境界条件決定工程では、前記変数ベクトルにおいて、値が既知となる変数の自由度の数と、値が未知となる変数の自由度の数が異なる境界条件も決定可能とし、
前記演算工程では、前記2つの変数ベクトルに基づいて2n次元のベクトルを生成し、当該2n次元のベクトルの変数に基づいて前記n行の行列を2n列の行列に変形した上で、当該2n次元のベクトルの変数のうち、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部分と、未知の変数を含む未知部分であって、必ずしも自由度が同じでない既知部分と未知部分を決定し、前記未知部分の変数を、前記既知部分の変数で表す形式になるよう前記2n列の行列及び前記2n次元のベクトルを変形して、変形した行列を用いて、前記未知部分の変数を計算する、情報処理方法。

【請求項14】
処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の初期方程式を決定する初期方程式決定処理と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定処理と、
前記n個の方程式を、2n個の変数の方程式を含む方程式に変形し、前記変形した2n個の変数の方程式を含む方程式において、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部と、未知の変数を含む未知部とを決定し、当該未知部について方程式の解を計算する演算処理とをコ ンピュータに実行させ
前記初期方程式決定処理は、前記系の構成要素の節点における物理量を示すn次元の変数ベクトルを2つと、n行の行列を含むn個の方程式を前記初期方程式として決定する処理を含み、
前記境界条件決定処理では、前記変数ベクトルにおいて、値が既知となる変数の自由度の数と、値が未知となる変数の自由度の数が異なる境界条件も決定可能とし、
前記演算処理は、前記2つの変数ベクトルに基づいて2n次元のベクトルを生成し、当該2n次元のベクトルの変数に基づいて前記n行の行列を2n列の行列に変形した上で、当該2n次元のベクトルの変数のうち、前記境界条件によって既知となる変数を含む既知部分と、未知の変数を含む未知部分であって、必ずしも自由度が同じでない既知部分と未知部分を決定し、前記未知部分の変数を、前記既知部分の変数で表す形式になるよう前記2n列の行列及び前記2n次元のベクトルを変形して、変形した行列を用いて、前記未知部分の変数を計算する処理を含む、情報処理プログラム。

【請求項15】
コンピュータが、処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す微分方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の微分方程式を初期方程式として決定する初期方程式決定工程と、
コンピュータが、境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定工程と、
コンピュータが、前記初期方程式から定まる主連立微分式の主変数と同じ数の双対変数と、双対連立微分方程式を定義した場合に、前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との積分和すなわち内積を部分積分して得られる境界項を計算し、前記境界条件の下で、当該境界項をゼロにする双対変数の条件を、随伴境界条件として決定する随伴境界条件決定工程と、
コンピュータが、前記随伴境界条件と前記境界条件とを比較した結果を出力する出力工程を有し、
前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との内積は、前記変数と前記双対連立微分方程式の微分作用素を前記双対変数へ作用させたものとの内積に等しい関係にあり、
前記出力工程では、コンピュータが、前記随伴境界条件と前記境界条件とが一致しないと判断した場合、解析対象が非自己随伴である旨のメッセージを出力するか、又は、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置の演算部に、前記初期方程式に基づく演算を実行させる、情報処理方法。

【請求項16】
処理対象となる系の構造及び系の構成要素の性質を示すデータを読み込んで、読み込んだデータに基づいて、前記系を表す微分方程式であって、求めるべき物理量を表す変数を含むn個の微分方程式を初期方程式として決定する初期方程式決定処理と、
境界条件を示すデータとして、前記物理量を表す値を読み込んで、境界条件を決定する境界条件決定処理と、
前記初期方程式から定まる主連立微分式の主変数と同じ数の双対変数と、双対連立微分方程式を定義した場合に、前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との積分和すなわち内積を部分積分して得られる境界項を計算し、前記境界条件の下で、当該境界項をゼロにする双対変数の条件を、随伴境界条件として決定する随伴境界条件決定処理と、
前記随伴境界条件と前記境界条件とを比較した結果を出力する出力処理をコンピュータに実行させ、
前記主連立微分方程式の微分作用素を前記変数へ作用させたものと前記双対変数との内積は、前記変数と前記双対連立微分方程式の微分作用素を前記双対変数へ作用させたものとの内積に等しい関係にあり、
前記出力処理は、前記随伴境界条件と前記境界条件とが一致しないと判断した場合、解析対象が非自己随伴である旨のメッセージを出力するか、又は、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置の演算部に、前記初期方程式に基づく演算を実行させる、情報処理プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013541831thum.jpg
出願権利状態 登録
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