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脳機能改善剤

国内特許コード P150012070
掲載日 2015年6月19日
出願番号 特願2013-555296
登録番号 特許第6095122号
出願日 平成25年1月24日(2013.1.24)
登録日 平成29年2月24日(2017.2.24)
国際出願番号 JP2013051388
国際公開番号 WO2013111799
国際出願日 平成25年1月24日(2013.1.24)
国際公開日 平成25年8月1日(2013.8.1)
優先権データ
  • 特願2012-012897 (2012.1.25) JP
発明者
  • 福永 浩司
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 脳機能改善剤
発明の概要 本発明により、式(I)で表される化合物を含む、脳機能改善に使用される医薬組成物が提供される。
従来技術、競合技術の概要



アルツハイマー病などの脳機能に関わる疾患は世界的な問題となっており、高齢化社会を迎える日本ではその克服は早急な解決が求められる課題である。世界のアルツハイマー型認知症の患者数は約2000万人といわれており、日本では約150万人の認知症患者のうちの4割以上がアルツハイマー型認知症と推定されている。





アルツハイマー病の治療の有力な手段として、コリンエステラーゼ阻害剤であるドネペジル塩酸塩(アリセプト(登録商標))が広く使用されており、新たなアセチルコリンエステラーゼ阻害剤についても製造承認がされている。しかし、ドネペジル塩酸塩の臨床成績の有効率は50%程度であり、更に強力かつ安全な薬剤が必要とされている。





新規な作用機作による脳機能改善を目標として新規薬剤の探索研究も行われている。例えば、アセチルコリン遊離促進作用を有するZSET1446や、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体活性化作用を有するネフィラセタムなどについて報告がされており、臨床試験も行われている(特許文献1および2、非特許文献1~4)。しかしながら現時点においてはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤以外の薬剤についての新たな製造承認はなく、特に既存の薬剤と異なる作用機作を有する新規薬剤の開発が強く望まれている。





さらに、精神疾患(統合失調症、双極性障害、うつ病、恐怖症、睡眠障害、薬物依存症など)、広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群、精神遅滞、多動性障害、チック障害など)などの高次脳機能障害には認知機能障害が主な随伴症状である。療育による認知機能改善療法は疾患の予後を改善することが知られているが、有効な認知機能改善薬の開発が強く望まれている。

産業上の利用分野



本発明は、脳機能の改善に有用な薬剤、およびそれを用いた脳機能の改善方法、特に認知機能障害の治療方法または予防方法に関する。また本発明は、脳機能改善に有用な薬剤のスクリーニング方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、Rは、水素原子、C1-6アルキル、シアノ、-C(=O)NR1112、または-C(=O)OR13を表し;
は、水素原子、C1-6アルキル、ヒドロキシ、-X-R14、または-NR1516を表し;
、R、R、およびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、シアノ、ニトロ、-C(=O)NR1718、および-C(=O)OR19から選択され;
11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され;または
11およびR12はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、含窒素ヘテロ環を形成し、該含窒素ヘテロ環は、C1-6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、アミノC1-6アルキル、(C1-6アルキルアミノ)C1-6アルキル、[ジ(C1-6アルキル)アミノ]C1-6アルキル、-C(=O)NR2223、-C(=O)OR24、-(C1-6アルキル)C(=O)NR2223、および-(C1-6アルキル)C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13は、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され、ここで該アルキル基は、C6-10アリール、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、-C(=O)NR2223、および-C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、-O-、-S-、-SO-、または-SO-を表し;
14は、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され;
15は、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、または-C(=O)-R21を表し、ここで該アルキル基は、C6-10アリール、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、-C(=O)NR2223、および-C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
16は、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、または5~10員ヘテロアリールを表し、ここで該アルキル基は、C6-10アリール、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、-C(=O)NR2223、および-C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;または
15およびR16はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、含窒素ヘテロ環を形成し、該含窒素ヘテロ環基は、C1-6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、アミノC1-6アルキル、(C1-6アルキルアミノ)C1-6アルキル、[ジ(C1-6アルキル)アミノ]C1-6アルキル、-C(=O)NR2223、-C(=O)OR24、-(C1-6アルキル)C(=O)NR2223、および-(C1-6アルキル)C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
17およびR18は、それぞれ独立に、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され;またはR17およびR18はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、含窒素ヘテロ環基を形成し;
19は、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され;
21は、水素原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され、ここで該アルキル基およびアルコキシ基は、C6-10アリール、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、-C(=O)NR2223、および-C(=O)OR24から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
22およびR23は、それぞれ独立に、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択され、またはR22およびR23はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、含窒素ヘテロ環基を形成し;
24は、それぞれ独立に、水素原子、C1-6アルキル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールから選択される]
で表される化合物または医薬として許容なその塩を含有する、認知機能障害の治療または予防に使用される医薬組成物。

【請求項2】
が、-C(=O)OR13であり、R13は、請求項1に定義された1以上の置換基により置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
が、C1-6アルキルチオまたは-NR1516を表し、R15およびR16が請求項1に定義されたとおりである、請求項1または2に記載の組成物。

【請求項4】
基-NR1516が、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、[(C1-6アルコキシカルボニル)C1-6アルキル]アミノ、もしくは[(C6-10アリール)C1-6アルキル]アミノを表し、または基-NR1516が、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、4-モルホリニル、もしくは1-ホモピペリジニルから選択される含窒素ヘテロ環基を表し、ここで該含窒素へテロ環基は請求項1に定義された1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項3に記載の組成物。

【請求項5】
、R、R、およびRが、それぞれ独立に、水素原子、およびC1-6アルキルから選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項6】
式(I)で表される化合物または医薬として許容なその塩が
2’,3’-ジヒドロ-2-メチルチオ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-8-メチル-2-メチルチオ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-6,8-ジメチル-2-メチルチオ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-メチルアミノ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-8-メチル-2-メチルアミノ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-6,8-ジメチル-2-メチルアミノ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2’,4-ジオキソ-2-(フェネチルアミノ)スピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-8-メチル-2’,4-ジオキソ-2-(フェネチルアミノ)スピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-6,8-ジメチル-2’,4-ジオキソ-2-(フェネチルアミノ)スピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-(エトキシカルボニルメチル)アミノ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-(エトキシカルボニルメチル)アミノ-8-メチル-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-(エトキシカルボニルメチル)アミノ-6,8-ジメチル-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-ジメチルアミノ-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-ジメチルアミノ-8-メチル-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2-ジメチルアミノ-6,8-ジメチル-2’,4-ジオキソスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-2’,4-ジオキソ-2-ピペリジノスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-8-メチル-2’,4-ジオキソ-2-ピペリジノスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
2’,3’-ジヒドロ-6,8-ジメチル-2’,4-ジオキソ-2-ピペリジノスピロ[2-シクロペンテン-1,3’-イミダゾ[1,2-a]ピリジン]-3-カルボン酸エチルエステル;
および医薬として許容なそれらの塩;
から選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項7】
認知機能障害が、神経変性疾患、精神疾患、および広汎性発達障害から選択される疾患である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項8】
認知機能障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、およびハンチントン病、統合失調症、双極性障害、うつ病、恐怖症、睡眠障害、薬物依存症、自閉症、アスペルガー症候群、精神遅滞、多動性障害、およびチック障害から選択される疾患である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項9】
有効量の式(I):
【化2】


[式中、R、R、R、R、R、およびRは、請求項1に定義されたとおりである]で表される化合物を含む、電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。

【請求項10】
が、-C(=O)OR13であり、R13は、請求項1に定義した1以上の置換基により置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項9に記載の電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。

【請求項11】
が、C1-6アルキルチオまたは-NR1516を表し、R15およびR16が請求項1に定義されたとおりである、請求項9または10に記載の電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。

【請求項12】
基-NR1516が、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、[(C1-6アルコキシカルボニル)C1-6アルキル]アミノ、もしくは[(C6-10アリール)C1-6アルキル]アミノを表し、または基-NR1516が、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、4-モルホリニル、もしくは1-ホモピペリジニルから選択される含窒素ヘテロ環基を表し、ここで該含窒素へテロ環基は請求項1に定義された1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項11に記載の電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。

【請求項13】
、R、R、およびRが、それぞれ独立に、水素原子、およびC1-6アルキルから選択される、請求項9~12のいずれか1項に記載の電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。

【請求項14】
式(I)で表される化合物または医薬として許容なその塩が、請求項6に記載の化合物および医薬として許容なそれらの塩から選択される、請求項9~13のいずれか1項に記載の電位依存性T型カルシウムチャネル活性化剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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