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高分子化ニトロキシド化合物と無機粒子の有機-無機ハイブリッド複合体 コモンズ

国内特許コード P150012074
掲載日 2015年6月19日
出願番号 特願2013-557553
出願日 平成25年2月6日(2013.2.6)
国際出願番号 JP2013052769
国際公開番号 WO2013118783
国際出願日 平成25年2月6日(2013.2.6)
国際公開日 平成25年8月15日(2013.8.15)
優先権データ
  • 特願2012-024460 (2012.2.7) JP
発明者
  • 長崎 幸夫
  • 池田 豊
  • 吉冨 徹
  • 矢口 達也
  • 山下 真代
  • ホサイン モハメド アムラン
  • 吉成 友貴
  • 植田 敦志
  • 平山 暁
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
  • 国立大学法人筑波技術大学
発明の名称 高分子化ニトロキシド化合物と無機粒子の有機-無機ハイブリッド複合体 コモンズ
発明の概要 高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物と無機ナノ粒子の有機-無機ハイブリッド複合体が提供される。かような複合体は、例えば、胃液中で安定なナノ粒子の形態を保持でき、それ自体または他の薬剤を腸にデリバリーする担体として使用できる。
従来技術、競合技術の概要



近年、不規則な生活習慣・老化・社会的ストレスなどによっても生体内で過剰に活性酸素種(ROS)が産生し、さまざまな慢性疾病(動脈硬化症や糖尿病など)や難治性疾患(アルツハイマーやパーキンソン病など)をもたらすことが明らかとなっている。また、ROSは、通常、生体内では酸化-抗酸化(レドックス)のバランスを厳密に調節しているが、このROSが過剰に生成されると、酸化-抗酸化因子のバランスが酸化の方向に傾く。これまでに各種抗酸化剤を用いた慢性疾患の予防について検討がなされてきたものの、低分子抗酸化剤の例では、それらの高濃度の投与は、ミトコンドリアの電子伝達系などの生体に必須な反応をも阻害するほか、腎排出や代謝のため有効濃度が低く、また全身へ拡散し、全身副反応を惹起するなど、問題があった。また、低分子抗酸化剤を用いた酸化ストレス疾患治療・予防が行われてきたものの著しい効果が見られなかった。





そこで、本発明者等は触媒的に機能するROS消去剤であるニトロキシドラジカルをポリマー鎖で封入した自己組織化ナノ粒子(Nitroxide radical-containing nanoparticle:RNP)を用い、必要なところでROSを消去する新しいナノ治療法を開発してきた(特許文献1)。その後、本発明者等は、このようなRNPが静脈投与後、ナノ粒子を形成したまま、血管を長期間滞留し、酸化ストレスの生じている組織で崩壊することで、脳梗塞、心筋梗塞・急性腎不全に対して高い治療効果を示すことを確認し、現時点では未公開であるが特許出願明細書に開示している。





このような事情を考慮し、本発明者等は触媒的に機能するROS消去剤ニトロキシドラジカルを封入した自己組織化ナノ粒子(Nitroxide radical-containing nanoparticle:RNP)を用い、必要なところでROSを消去する新しいナノ治療法を開発してきた(特許文献1)。また、このようなRNPと低分子抗酸化剤をはじめとする他の薬剤を含む組成物も提供した(特許文献2)。この文献には、当該組成物が経口投与用の医薬製剤として利用できることも記載されているが、実際に経口投与した結果は何ら開示されていない。さらに、カチオン荷電性のRNPそれ自体またはカチオン荷電性を利用してアニオン性の薬剤を当該RNPに内包させたコンジュゲート(水性媒体中では高分子ミセルを形成している)は、静脈投与後、ナノ粒子を形成したまま、血管内に長期間滞留するが、酸化ストレスの生じている組織でミセルまたは粒子が崩壊することで、脳梗塞、心筋梗塞・急性腎不全、その他の疾患に対して高い治療効果を示すことも本発明者等は確認した(一部については特許文献1参照。また、一部については現時点で未公開状態にある特許出願中である)。





一方で、このようなRNPが酸化ストレスの生じている組織で崩壊するとの性質や、その後判明した胃液のような酸性環境下で速やかに崩壊するとの性質は、当該RNPの使用様式を限定する場合がある。

産業上の利用分野



本発明は、高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物とシリカまたは磁性粒子の有機-無機ハイブリッド複合体およびその使用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
無機粒子とポリマーを含む有機-無機ハイブリッド複合体であって、
無機粒子がシリカ粒子及び磁性粒子からなる群より選ばれ、
ポリマーが一般式(I)で表されるブロックコポリマーである、複合体。
PEG-CNR (I)
式中、PEGはポリ(エチレングリコール)を含むセグメントであり、
CNRは、連結基を介してポリマー主鎖に結合した環状ニトロキシドラジカルをペンダント基の一部として含む反復単位を含むポリマーセグメントである。

【請求項2】
無機粒子が、平均粒径3nm~1000nmのシリカ粒子を含む、請求項1に記載の複合体。

【請求項3】
無機粒子が、平均粒径3nm~1mmのFe、γ-Fe、FePtからなる群より選ばれる1種以上の磁性粒子を含む請求項1に記載の複合体。

【請求項4】
ブロックコポリマーの連結基が、少なくとも1つのイミノ(-NH-)またはオキシ(-O-)を含む、請求項2または3に記載の複合体。

【請求項5】
ブロックポリマーの連結基がo-もしくはp-フェニレン-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)-またはo-もしくはp-フェニレン-C1-6アルキレン-O-(C1-6アルキレン)-(ここで、qは0または1である)であり、当該連結基を介してポリマー主鎖に結合した環状ニトロキシドラジカルが、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル-4-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシル-3-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリン-1-オキシル-3-イル及び2,4,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-オキシル-2-イル、2,4,4-トリメチル-1,3-チアゾリジン-3-オキシル-2-イル及び2,4,4-トリメチル-イミダゾリンジン-3-オキシル-2-イルからなる群より選ばれ、
ここで、ポリマー主鎖が重合性不飽和二重結合に由来し、当該主鎖に前記フェニレンの未結合末端が結合しており、かつ、
シリカ粒子が平均粒径3nm~500nmであり、磁性粒子の平均粒径が3nm~1000nmである、請求項1に記載の複合体。

【請求項6】
無機粒子とポリマーを含む有機-無機ハイブリッド複合体であって、
無機粒子が、平均粒径3nm~1000nmのシリカ粒子、または平均粒径3nm~1mmのFe、γ-Fe及びFePtからなる群より選ばれる1種以上を含む磁性粒子であり、
ポリマーが、一般式(II)で表される、複合体。
【化1】


式中、
Aは、非置換または置換C-C12アルコキシを表し、置換されている場合の置換基は、ホルミル基、式RCH-(ここで、R及びRは独立して、C-CアルコキシまたはRとRは一緒になって-OCHCHO-、-O(CHO-もしくは-O(CHO-を表す。)の基を表し、
は、単結合、-(CHS-、-CO(CHS-、からなる群より選ばれ、ここでcは1ないし5の整数であり、
は、-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)-または-C1-6アルキレン-O-(C1-6アルキレン)-であり、ここでqは0または1であり、そして
Rは、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル-4-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシル-3-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリン-1-オキシル-3-イル及び2,4,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-オキシル-2-イル、2,4,4-トリメチル-1,3-チアゾリジン-3-オキシル-2-イル及び2,4,4-トリメチル-イミダゾリンジン-3-オキシル-2-イルからなる群より選ばれ、
-Rは、nの総数の少なくとも50%が存在し、存在しない場合、残りのL-R部は、メチル、ハロメチルまたはヒドロキシメチル基であることができ、
mは、20~5,000の整数であり、そして
nは、独立して、3~1,000の整数である。

【請求項7】
Rが、次式
【化2】


式中、R’はメチル基である、
で表される基から選ばれ、L-Rが、nの総数の少なくとも80%存在する、請求項6記載の複合体。

【請求項8】
が、-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)-である、請求項6または7に記載の複合体。

【請求項9】
が、-C1-6アルキレン-O-(C1-6アルキレン)-である、請求項6または7に記載の複合体。

【請求項10】
無機粒子が、シリカ粒子である、請求項6または7に記載の複合体。

【請求項11】
無機粒子が、磁性粒子である、請求項6または7に記載の複合体。

【請求項12】
請求項6または7のいずれかに記載の複合体であって、無機粒子がシリカ粒子である複合体と製薬学的に許容され得る希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。

【請求項13】
請求項6または7のいずれかに記載の複合体であって、無機粒子がシリカ粒子である複合体と製薬学的に許容され得る希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物であって、腹膜透析液の形態にある、組成物。

【請求項14】
請求項6または7のいずれかに記載の複合体であって、無機粒子がシリカ粒子である複合体と経口投与により腸にデリバリーされる薬物を含む医薬組成物。

【請求項15】
請求項6または7のいずれかに記載の複合体であって、無機粒子がシリカ粒子である複合体の腹膜透析液を調製するための、使用。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013557553thum.jpg
出願権利状態 公開
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