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生物試料をそのままの姿で観察するための電子顕微鏡による観察方法とそれに用いられる真空下での蒸発抑制用組成物、走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P150012083
掲載日 2015年6月22日
出願番号 特願2013-532684
登録番号 特許第6055766号
出願日 平成24年9月7日(2012.9.7)
登録日 平成28年12月9日(2016.12.9)
国際出願番号 JP2012072982
国際公開番号 WO2013035866
国際出願日 平成24年9月7日(2012.9.7)
国際公開日 平成25年3月14日(2013.3.14)
優先権データ
  • 特願2011-197685 (2011.9.9) JP
  • 特願2012-044383 (2012.2.29) JP
発明者
  • 針山 孝彦
  • 高久 康春
  • 鈴木 浩司
  • 村中 祥悟
  • 太田 勲
  • 下村 政嗣
  • 石井 大佑
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 生物試料をそのままの姿で観察するための電子顕微鏡による観察方法とそれに用いられる真空下での蒸発抑制用組成物、走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 電子顕微鏡を用いて生物試料を生きたままで観察することができ、動いている様子を観察することができる、電子顕微鏡による観察方法とそれに用いられる真空下での蒸発抑制用組成物、走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡を提供する。
本発明の電子顕微鏡による試料の観察方法は、両親媒性化合物、油脂類、およびイオン液体から選ばれる少なくとも1種を含有する蒸発抑制用組成物を試料の表面に適用して薄膜を形成し、この試料を薄膜で覆う工程と、真空下の試料室に収容されたこの薄膜で覆った試料の電子顕微鏡像を表示装置に表示する工程とを含むことを特徴としている。
従来技術、競合技術の概要



走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡で試料の観察を行うためには、試料を真空下におくことから、試料の耐真空性と、像を得るために必要な導電性の付与が必要である。





走査型電子顕微鏡の試料の調製は、試料を予め真空乾燥することによって水分を除去した後に、導電性を付与し2次電子の発生効率を上げるために導電材料(白金、炭素、金、パラジウム、オスミニウムなど)を蒸着、スパッタなどの手段で試料の表面にコートして行われる。





金属や半導体などのように、導電性を有し、耐真空性があるものは、このような前処理は必要としないが、導電性が無いものは導電性材料に導電膜コートが必要である。また、耐真空性などに劣るもの、すなわち、真空乾燥や、電子顕微鏡観察時の真空中で電子ビーム照射によって変形するものである場合も、導電性材料による導電膜コートが必要である。





生物/生体試料は、大量の水分を含むため、予め真空乾燥を要する場合が多い。このため、表面の形状が著しく変形してしまうこともあり、生きた状態をそのままの状態で電子顕微鏡観察することは困難であった。





ゲル状物質、食品などの湿潤試料の含水状態は、低真空SEMやクライオSEM、環境制御型SEM(ESEM)などを用いて、常温での観察が可能である。これらの方法によれば、湿潤試料に限らず、試料を未処理のままで観察可能である。しかし、高倍率での観察を行うためには、高真空にする必要があり、試料の耐真空性、あるいは導電性が必要となる。そのため、生物/生体試料の観察においても、生きた状態のままの高倍率での像を得ることは困難であった。





近年は、イオン液体を用いた電子顕微鏡観察方法が提案されている。特許文献1および非特許文献2には、イオン液体を用いて濡れた試料をSEM観察したことが記載されている。細胞への応用についても非特許文献2に記載されている。また、特許文献2にはイオン液体の技術を透過型電子顕微鏡観察に用いる方法が開示されている。

産業上の利用分野



本発明は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などにおいて、生物試料をそのままの姿で観察するための電子顕微鏡による観察方法とそれに用いられる真空下での蒸発抑制用組成物、走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
両親媒性化合物、油脂類、およびイオン液体から選ばれる少なくとも1種を含有する蒸発抑制用組成物を試料の表面に適用する工程と、蒸発抑制用組成物を適用した試料に電子線またはプラズマを照射して試料の表面に薄膜として重合膜を形成し、この重合膜で試料を覆う工程と、真空下の試料室に収容されたこの重合膜で覆った試料の電子顕微鏡像を表示装置に表示する工程とを含むことを特徴とする電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項2】
前記重合膜で試料を覆う工程は、電子顕微鏡の試料室内において試料観察用の電子線を試料に照射することによって重合反応させ、試料の表面に薄膜として重合膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項3】
前記重合膜で試料を覆う工程は、電子顕微鏡による試料観察前に予め、電子顕微鏡の試料観察用の電子線とは別途の電子線またはプラズマを試料に照射することによって重合反応させ、試料の表面に薄膜として重合膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項4】
前記蒸発抑制用組成物は、両親媒性化合物と、金属化合物および糖から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項5】
前記試料は、含水試料であって、前記含水試料の濡れたままの状態の電子顕微鏡像を、前記含水試料の破壊を伴わずに前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項6】
前記試料は、生存している生物試料であって、前記蒸発抑制用組成物を前記生物試料の体表に適用し、前記重合膜で前記生物試料を覆い、真空下の試料室に置かれた前記重合膜で覆った生物試料の生きたままの運動の電子顕微鏡像を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項7】
前記重合膜によって、前記生物試料の体内からの蒸発に伴う温度低下を抑制して前記生物試料に運動能を与え、かつ前記生物試料そのものの形態を維持することを特徴とする請求項6に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項8】
前記重合膜によって、前記生物試料が活動できるための体内温度を真空下においても維持することを特徴とする請求項6または7に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項9】
前記電子顕微鏡は、走査型電子顕微鏡であって、前記重合膜によって、前記試料のチャージアップを起こさずに前記試料の電子顕微鏡像を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電子顕微鏡による試料の観察方法。

【請求項10】
両親媒性化合物と、金属化合物および糖から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする真空下での蒸発抑制用組成物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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