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プラズマ気泡噴出部材、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、並びに治癒装置及び治癒方法

国内特許コード P150012099
整理番号 K035P38-2
掲載日 2015年6月24日
出願番号 特願2013-256308
公開番号 特開2014-147924
登録番号 特許第5585972号
出願日 平成25年12月11日(2013.12.11)
公開日 平成26年8月21日(2014.8.21)
登録日 平成26年8月1日(2014.8.1)
優先権データ
  • 特願2012-047053 (2012.3.2) JP
  • 特願2013-003748 (2013.1.11) JP
発明者
  • 山西 陽子
  • 佐久間 臣耶
  • 栗木 宏樹
  • 新井 史人
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 プラズマ気泡噴出部材、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、並びに治癒装置及び治癒方法
発明の概要 【課題】細胞の膜及び壁に孔を開け、細胞内物質の除去又は、細胞内への物質を導入する局所加工技術(局所アブレーション法)であって、プラズマを含む気泡を溶液中に長時間維持しながら移動させるプラズマ気泡噴出部材、並びにプラズマ気泡噴出部材を用いた局所アブレーション装置及び治癒装置の提供。
【解決手段】導電材料で形成され、不活性ガス205にプラズマを発生させるための一対の電極200と、液体を流すための液体流路220と、不活性ガス、プラズマ含有不活性ガス及びプラズマ含有不活性ガスの気泡を含む液体を流すための微細流路210とを含み、微細流路は高周波電圧の印加により発光するプラズマを含むマイクロナノバブル(気泡)を放出するプラズマ発生部分より下流側で液体流路と接続される、プラズマ気泡噴出部材、並びにこのプラズマ気泡噴出部材を用いた局所アブレーション装置及び治癒装置。
【選択図】図11
従来技術、競合技術の概要



近年のバイオテクノロジーの発展に伴い、細胞の膜や壁に孔をあけ、細胞から核を除去又はDNA等の核酸物質の細胞への導入等、細胞等の局所加工の要求が高まっている。局所加工技術(以下、「局所アブレーション法」と記載することもある。)としては、電気メス等のプローブを用いた接触加工技術や、レーザー等を用いた非接触アブレーション技術などを用いた方法が広く知られている。特に、電気メスの接触加工技術は最近数マイクロメートルオーダーの焼結面に抑えることによって、熱侵襲領域を抑えて分解能を向上させた技術が考案されている(非特許文献1参照)。





また、レーザー加工においてはフェムト秒レーザーの躍進が目覚ましく、最近では細胞加工を行う技術(非特許文献2参照)や液相中で気泡発生を抑えたレーザー加工技術が考案されている。





しかしながら、従来の電気メス等のプローブを用いた接触加工技術においては、連続高周波によって発生させたジュール熱により対象物を焼き切る性質があるため、切断面の粗さと熱による周辺組織への熱侵襲の影響が大きく、特に液相中の生体材料加工においては熱による切断面のダメージが大きく(問題点1)、タンパク質の変性やアミド結合の寸断により、再結合や再生が困難であった(問題点2)。また持続的な加工においてはプローブへの切開されたタンパク質の吸着や熱により発生する気泡の吸着によって、切開面の観察環境は著しく悪化し、高分解性加工は困難であるという問題があった(問題点3)。





また、フェムト秒レーザー等のレーザーによる非接触加工技術においても、高密度エネルギーが局所的に当たることで切断面周囲組織の熱の影響が存在し、特に液相中の対象物の加工においては加工時に発生する熱による気泡等の発生により持続的加工が困難であった(問題点4)。またフェムト秒レーザー等のレーザーを用いて液相中の対象物を加工する際には加工対象物へのアクセスがしにくいという問題があった(問題点5)。





一方、細胞等への核酸物質等を導入するための局所的な物理的インジェクション技術(インジェクション方法)としては、電気穿孔法、超音波を用いたソノポレーション技術及びパーティクルガン法等が広く知られている。電気穿孔法は細胞等に電気パルスを与え細胞膜透過性を上げることでインジェクションを行う技術であり、脂質2重膜などの柔軟な薄い細胞膜へのインジェクション技術として考案されている(非特許文献3参照)。また、超音波を用いたソノポレーション技術は、気泡に超音波を当て広い範囲の気泡にキャビテーションを発生させインジェクションを行うものとして考案されている(非特許文献4参照)。その他パーティクルガン法は、粒子に導入したい物質を付着させて対象物に物理的に打ち込む技術である。





しかしながら、従来の電気穿孔法技術においては、電界強度により細胞膜の透過性を向上させるのに限界があり、柔軟な脂質2重膜ではなくて硬い細胞膜や細胞壁を有する対象物へインジェクションが困難であり(問題点6)、電極の配置などの制限により局所的な狙った場所へのインジェクションが困難であった。また、超音波を利用したソノポレーション技術においては超音波の集束が困難であり、局所的な気泡のキャビテーションを発生させ解像度を上げることが困難であった(問題点7)。





一方、パーティクルガン法によるインジェクション方法においても、粒子表面に付着させた物質が粒子を打ち込む際に表面から離脱してしまい導入効率が低いという問題があった(問題点8)。また、電気穿孔法、ソノポレーション法及びパーティクルガン法においては、インジェクションする物質の消費量が多く、貴重な物質をインジェクションすることが困難であるという問題もあった(問題点9)。





また、プラズマは、悪性細胞の死滅や生体組織の治療に貢献できることが知られている。しかしながら、従来のプラズマ技術においては、プラズマが発生している状態を溶液中に存在させることが難しく、一度電極付近の気体にプラズマを発生させ、発生したプラズマを用いて溶液中にプラズマを含む気泡を発生させる手法が取られてきたが、長い時間プラズマ状態を保持できず、またその気泡をプラズマ状態を維持しながら移動することも困難であった(問題点10、非特許文献5,6参照)。

産業上の利用分野



本発明は、ラズマ気泡噴出部材、局所アブレーション装置及び局所アブレーション方法、並びに治癒装置及び治癒方法に関するもので、特に、局所アブレーション装置及びインジェクション装置を溶液に浸漬し、前記局所アブレーション装置及びインジェクション装置に高周波電圧を印加することで発生するマイクロナノバブル(以下、「気泡」と記載することもある)を気泡噴出部材又は気液噴出部材の先端から放出し、放出した気泡で生体細胞等の加工対象物を加工する局所アブレーション方法、並びに局所アブレーション方法で生体細胞等の加工対象物を加工すると同時に、気泡の界面に吸着した溶液に含まれるインジェクション物質を加工対象物に導入するインジェクション方法に関するものである。また、本発明は、治癒装置に高周波電圧を印加することで発生するプラズマを含む気泡を用いて細胞等の生体組織を治癒する治癒方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
導電材料で形成され、不活性ガスにプラズマを発生させるための一対の電極、
液体を流すための液体流路、
不活性ガス、プラズマを含む不活性ガス、及びプラズマを含む不活性ガスの気泡を含む液体を流すための微細流路、
を含み、
前記液体流路及び前記微細流路は、前記微細流路のプラズマが発生する部分より下流側で接続することを特徴とするプラズマ気泡噴出部材。

【請求項2】
前記微細流路が、前記プラズマが発生する部分を他の微細流路より大きくしたプラズマリザーバーを含むことを特徴とする請求項に記載のプラズマ気泡噴出部材。

【請求項3】
前記電極が、少なくともプラズマリザーバーをカバーする大きさであることを特徴とする請求項に記載のプラズマ気泡噴出部材。

【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載されたプラズマ気泡噴出部材を用いた局所アブレーション装置。

【請求項5】
請求項1~3の何れか一項に記載されたプラズマ気泡噴出部材を用いた治癒装置。

【請求項6】
請求項に記載された局所アブレーション装置の微細流路に不活性ガスを流入させ、一対の電極に高周波電気パルスを印加することで前記流入した不活性ガスにプラズマを発生させ、前記プラズマを含む不活性ガスを前記微細流路に接続する液体流路の液体に流し込むことでプラズマを含む気泡を形成し、前記気泡で加工対象物(但し、人体を除く)を加工することを特徴とする局所アブレーション方法。

【請求項7】
請求項に記載された治癒装置の微細流路に不活性ガスを流入させ、一対の電極に高周波電気パルスを印加することで前記流入した不活性ガスにプラズマを発生させ、前記プラズマを含む不活性ガスを前記微細流路に接続する液体流路の液体に流し込むことでプラズマを含む気泡を形成し、前記気泡で生体組織(但し、人体を除く)を治癒することを特徴とする治癒方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 処理操作
  • その他無機化学
  • 原子力
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013256308thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノシステムと機能創発 領域
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