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ポリシロキサン多孔体とその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P150012119
掲載日 2015年7月2日
出願番号 特願2013-181138
公開番号 特開2015-048417
出願日 平成25年9月2日(2013.9.2)
公開日 平成27年3月16日(2015.3.16)
発明者
  • 中西 和樹
  • 早瀬 元
  • 金森 主祥
  • 長谷川 丈二
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 ポリシロキサン多孔体とその製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】ポリシロキサンから構成される骨格を有しながらも柔軟であり、物体の接触等によっても撥液性が失われ難く、超撥液性の実現も可能なポリシロキサン多孔体の提供。
【解決手段】2官能性ケイ素化合物と多官能性ケイ素化合物とを含み、これらの少なくとも1つが反応性基を有する溶液系にて、ゾル-ゲル法によるケイ素化合物の加水分解及び重合ならびに前記系の相分離を進行させることにより、ケイ素化合物の重合体であって反応性基を有するポリシロキサンに富む骨格相と、溶液相とから構成され、骨格相および溶液相の共連続構造を有するゲルを得る工程と;ゲルを乾燥させて、骨格相を骨格とし、溶液相をマクロ孔として、骨格およびマクロ孔の共連続構造を有するポリシロキサン多孔体を得る工程と;ポリシロキサンが有する反応性基と、撥液性基を有する化合物とを化学反応させて、ポリシロキサンに撥液性基を結合させる工程と;を含む製造方法とする。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要



撥水性および撥油性の双方の特性を示す(撥液性を示す)表面に対する研究、開発が進んでいる。このような表面は、例えば、電子デバイスの筐体表面あるいはタッチパネル面の防汚性、耐指紋性の実現につながるなど、様々な応用が期待される。また、このような表面は自己洗浄機能(self-cleaning effect)を有しており、例えば、塵や油性の汚れによる太陽電池パネルの出力低下が抑制できるといった効果も期待される。





自然界には、水の接触角が150°以上となる強い撥水性(超撥水性)を示す表面が存在する。例えば、蚊の目あるいは蓮の葉の表面がこれに相当し、当該表面の微細構造が超撥水性の発現に寄与していることがわかっている。ただし、残念ながらこれらの表面は、水より表面張力が低い有機物質を弾く特性(撥油性)は示さず、油性の汚れの付着による微細構造の乱れにより、その撥水性も低下する。このため、これら表面の人工的な模倣による撥液性の実現は困難である。一方、非特許文献1には、パーフルオロアルキル基の利用によって、フィルムの表面に撥液性を付与する技術が開示されている。





表面の撥水性および撥油性とは関係ないが、特許文献1に、ポリシロキサンから構成される骨格とマクロ孔との共連続構造を有するモノリス多孔体が開示されている。

産業上の利用分野



本発明は、ポリシロキサン多孔体とその製造方法に関する。より具体的に本発明は、撥液性、すなわち撥水および撥油の双方の特性、ならびに柔軟性を有するポリシロキサン多孔体と、その製造方法とに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリシロキサンから構成された骨格と、マクロ孔との共連続構造を有するポリシロキサン多孔体であって、
前記ポリシロキサンに撥液性基が結合しており、
前記多孔体の表面におけるn-ヘキサデカンの接触角が150°以上である、ポリシロキサン多孔体。

【請求項2】
ポリシロキサンから構成された骨格と、マクロ孔との共連続構造を有し、
前記ポリシロキサンに撥液性基としてフルオロアルキル基が結合しており、
前記骨格の表面において、当該表面を構成する原子のうち40原子%以上がフッ素原子である、ポリシロキサン多孔体。

【請求項3】
前記フルオロアルキル基が、1H,1H,2H,2H-パーフルオロデカン基、および1H,1H,2H,2H-パーフルオロオクチル基から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載のポリシロキサン多孔体。

【請求項4】
加水分解性の官能基を分子内に2つ有する2官能性ケイ素化合物と、前記官能基を分子内に3以上有する多官能性ケイ素化合物とを含み、前記2官能性ケイ素化合物および前記多官能性ケイ素化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物が、撥液性基を有する化合物が結合しうる反応性基を有する溶液系において、
ゾル-ゲル法による前記ケイ素化合物の加水分解および重合ならびに前記系の相分離を進行させることにより、
前記ケイ素化合物の重合体であって、前記反応性基を有するポリシロキサンに富む骨格相と、前記系の溶媒に富む溶液相とから構成されるとともに、前記骨格相および溶液相の共連続構造を有するゲルを形成するゲル化工程と;
前記ゲルを乾燥させて、前記骨格相を骨格とし、前記溶液相をマクロ孔として、前記骨格およびマクロ孔の共連続構造を有するポリシロキサン多孔体とする乾燥工程と;
前記ポリシロキサンが有する前記反応性基と、撥液性基を有する化合物とを化学反応させて、前記ポリシロキサンに前記撥液性基を結合させる反応工程と;
を含む、ポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項5】
前記2官能性ケイ素化合物が、炭素数1~4のアルコキシ基を前記加水分解性の官能基として有するジアルコキシシランである、請求項4に記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項6】
前記多官能性ケイ素化合物が、前記加水分解性の官能基を分子内に3つ有する3官能性ケイ素化合物である、請求項4または5に記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項7】
前記3官能性ケイ素化合物が、炭素数1~4のアルコキシ基を前記加水分解性の官能基として有するトリアルコキシシランである、請求項6に記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項8】
前記反応性基が、ビニル基、メルカプト基、アミン基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アジド基、およびグリシドキシ基から選ばれる少なくとも1種である、請求項4~7のいずれかに記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項9】
前記撥液性基がフルオロアルキル基である、請求項4~8のいずれかに記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項10】
前記溶液系が酸性であり、かつ塩基性物質をさらに含む、請求項4~9のいずれかに記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項11】
前記溶液系が界面活性剤をさらに含む、請求項4~10のいずれかに記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。

【請求項12】
前記反応性基がビニル基であり、
前記撥液性基を有する化合物がチオール基を有し、
前記反応工程において、前記反応性基と前記化合物との化学反応をチオール-エンクリック反応により進行させる、請求項4~11のいずれかに記載のポリシロキサン多孔体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013181138thum.jpg
出願権利状態 公開
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