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2型糖尿病の治療及び/又は予防薬 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150012120
整理番号 DP1652
掲載日 2015年7月2日
出願番号 特願2014-165695
公開番号 特開2015-063513
出願日 平成26年8月18日(2014.8.18)
公開日 平成27年4月9日(2015.4.9)
優先権データ
  • 特願2013-175612 (2013.8.27) JP
発明者
  • 斎藤 芳郎
  • 野口 範子
  • 三田 雄一郎
  • 中山 華穂
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 2型糖尿病の治療及び/又は予防薬 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】セレン含有蛋白質に関連する糖尿病、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防剤の有効成分の提供。
【解決手段】主に肝臓で生合成される69kDa(362アミノ酸)の糖タンパク質であるセレノプロテインPの特定の領域(204~261番目のアミノ配列内、好ましくは、204~254番目のアミノ配列内、より好ましくは、204~217番目のアミノ配列内)をエピトープする抗体。イムノグロブリン、F(ab’)、Fab、Fv、scFv、テトラボディー及びミニボディーより選択される少なくとも一つの構造を有する前記抗体。
【効果】前記抗体がセレノプロテインPの細胞内への取り込みを阻害し、また、前記抗体が、細胞内におけるグルタチオンペルオキシダーゼの増加を抑制し、糖尿病、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防剤としての有用である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



セレンは、生体にとって重要な役割を果たしている。例えば、中国の克山(ケシャン)地方は土壌中のセレンが少なく、これに起因してこの地区の住民の多くがセレン欠乏状態となり、延いては重篤な心筋症を生じることが知られている。また、土壌中のセレン濃度が低い地域の住民は、それによって血中のセレン濃度が低下し、動脈硬化・ガン等の発症率が増加することも知られている。そして、HIV感染者は血中のセレン濃度が低下する傾向となり、これによってHIV感染者の生存率が低下することが知られている。





また、セレン濃度の異なる餌を用いた動物実験の結果から、免疫機能、精子形成といった雄性生殖機能等に影響を及ぼすことも知られている。更に、セレン含有タンパク質(セレノプロテイン)形成不全トランスジェニックマウスを創出したところ、これが初期胚性致死のフェノタイプを示すことも知られている。





日本人のセレンの平均摂取量は100μg/日と言われ、30μg/日を摂取することが推奨されている。セレンを多く含む食材としては、カツオ、カキ、ホタテ貝、タラ、イワシなどの魚介類及び肉類等が知られている。





ところが、800μg/日以上の摂取量となると、これが過剰摂取の域に達し、結果として下痢、脱毛、末梢神経障害等といった、水銀と同レベルの中毒症状を引き起こすと言われている。すなわち、セレンの適正摂取量の範囲は非常に狭いことが知られている。





このようなセレンのサプリメント効果に関して、1312人が参加する大規模な臨床試験(the Nutritional Prevention Cancer Trial:NPC試験)が行われ、1日のセレン摂取量を200μgとした場合に、糖尿病を発症するリスクが高まるとの報告がされている(非特許文献1)。このような報告に関し、今もなお、セレン及び抗酸化物質であるビタミンEのサプリメントとしての有用性評価(3万5千人が参加する、Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial:SELECT試験)が検証されている。





セレノプロテインは、システイン残基の硫黄がセレンに置き換わったセレノシステイン残基を含むタンパク質の総称である。哺乳類のセレノプロテインとして、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)、チオレドキシンレダクターゼ(TR)、ヨードチロニン脱ヨード酵素、セレノホスフェートシンセターゼ、セレノプロテインP(SeP)、セレノプロテインW、15kDaセレノプロテイン等が知られ、これらは細胞内の酸化還元に関与するタンパク質であることも知られている。





中でも、主に肝臓で生合成されるセレノプロテインPは、血漿中の主要なセレノプロテインで(血漿中の濃度は5.3μg/ml)、69kDa(362アミノ酸)の糖タンパク質であることが知られている。セレノプロテインPのアミノ酸一次構造と機能との関係が詳細に研究されており、N末端側に酵素活性部位を有し、セレノシステイン残基に富むC末端側が細胞へセレンを供給する機能を発揮していると考えられている。また、N末端でもC末端でもない領域にヒスチジンリッチドメインを有していることも知られている(非特許文献2~5)。





そしてセレノプロテインPは、その肝臓での発現量、血漿中における濃度、並びに糖尿病病態との間で、相関関係が存在する研究結果が報告されている。より詳細には、セレノプロテインPが増加することによって、インスリン抵抗性が増大することが明らかとなっている(非特許文献6)。

産業上の利用分野



本発明は、2型糖尿病の治療及び/又は予防薬に関する

特許請求の範囲 【請求項1】
セレノプロテインPの204~261番目のアミノ酸配列内に存在するエピトープに特異的に結合する抗体。

【請求項2】
エピトープが、セレノプロテインPの204~254番目のアミノ酸配列内に存在する、請求項1に記載の抗体。

【請求項3】
エピトープが、セレノプロテインPの204~217番目のアミノ酸配列内に存在する、請求項1又は2に記載の抗体。

【請求項4】
イムノグロブリン、F(ab’)、Fab、Fv、scFv、scFv-Fc、テトラボディー及びミニボディーからなる群より選択される少なくとも1つの構造を有する、請求項1~3に記載の抗体。

【請求項5】
前記抗体が、
配列番号3又は13に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR1、
配列番号4又は14に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR2、
及び
配列番号5又は15に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR3
を含む重鎖可変領域、
及び/又は
配列番号8又は18に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1、
配列番号9又は19に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR2、
及び
配列番号10又は20に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3
を含む軽鎖可変領域
を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の抗体。

【請求項6】
前記抗体が、
配列番号3に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR1、
配列番号4に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR2、及び
配列番号5に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR3
を含む重鎖可変領域、又は
配列番号13に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR1、
配列番号14に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR2、及び
配列番号15に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR3
を含む重鎖可変領域及び/又は
配列番号8に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1、
配列番号9に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR2、及び
配列番号10に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3
を含む軽鎖可変領域、又は
配列番号18に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1、
配列番号19に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR2、及び
配列番号20に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3
を含む軽鎖可変領域
を有する、請求項1~5の何れか1項に記載の抗体。

【請求項7】
前記抗体が、
配列番号3に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR1、
配列番号4に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR2、及び
配列番号5に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR3
を含む重鎖可変領域、及び
配列番号8に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1、
配列番号9に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR2、及び
配列番号10に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3
を含む軽鎖可変領域;又は
配列番号13に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR1、
配列番号14に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR2、及び
配列番号15に示すアミノ酸配列からなる重鎖CDR3
を含む重鎖可変領域、及び
配列番号18に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1、
配列番号19に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR2、及び
配列番号20に示すアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3
を含む軽鎖可変領域
を有する、請求項1~6の何れか1項に記載の抗体。

【請求項8】
前記抗体が、
配列番号2又は12に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び/又は
配列番号7又は17に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を有する、請求項1~7の何れか1項に記載の抗体。

【請求項9】
配列番号2に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
配列番号7に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;又は
配列番号12に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
配列番号17に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を有する、請求項1~8の何れか1項に記載の抗体。

【請求項10】
前記抗体が定常領域を含む、請求項1~9の何れか1項に記載の抗体。

【請求項11】
前記抗体がヒト化抗体である、請求項1~10の何れか1項に記載の抗体。

【請求項12】
前記抗体が、
配列番号1又は11に示すアミノ酸配列を含む重鎖、及び/又は
配列番号6又は16に示すアミノ酸配列を含む軽鎖
を有する、請求項1~11の何れか1項に記載の抗体。

【請求項13】
配列番号1に示すアミノ酸配列を含む重鎖、及び
配列番号6に示すアミノ酸配列を含む軽鎖、又は
配列番号11に示すアミノ酸配列を含む重鎖、及び
配列番号16に示すアミノ酸配列を含む軽鎖
を有する、請求項1~12の何れか1項に記載の抗体。

【請求項14】
請求項1~13の何れか1項に記載の抗体を含む、セレノプロテインPの細胞内取り込み阻害剤。

【請求項15】
項1~13の何れか1項に記載の抗体を含む、細胞内のグルタチオンペルオキシダーゼの誘導抑制剤。

【請求項16】
請求項1~13の何れか1項に記載の抗体を含む、2型糖尿病の治療薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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