TOP > 国内特許検索 > グラフェン/SiC複合材料の製造方法

グラフェン/SiC複合材料の製造方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P150012134
掲載日 2015年7月3日
出願番号 特願2015-035117
公開番号 特開2016-155712
出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
発明者
  • 楠 美智子
  • 乗松 航
  • 包 建峰
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 グラフェン/SiC複合材料の製造方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】
1層又は2層以上のグラフェンとSiC基板との間にバッファ層が存在しないグラフェン/SiC複合材料を、有利に製造することが出来る方法を提供すること。
【解決手段】
SiC単結晶基板上に、炭素原子のみから構成され、それら炭素原子のうちの一部がSiC単結晶基板のSi原子との間で共有結合を形成している、グラフェンと同一構造を呈するバッファ層が形成されてなる複合体を、真空下、加熱し、その後に急冷することにより、SiC単結晶基板上に一層又は二層以上のグラフェンが積層形成されてなるグラフェン/SiC複合材料を製造した。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


炭素原子が最密充填された六員環構造を呈する、炭素の単一原子層であるグラフェン(グラファイトシート)は、その内部において、電子が質量ゼロの相対論的粒子として振る舞い、極めて高い電子移動度を示すことが知られている。また、グラフェンは、既知の物質の中で最高の融点を有し、熱伝導度においても優れているところから、最初の報告(非特許文献1参照)以来、研究者達の間で盛んに研究が進められている。このような状況の下、近年、グラフェンに関して種々の報告が為されている。



例えば、非特許文献2においては、最大で200000cm2 /Vsecを超える電子移動度がグラフェンにて測定された旨を報告している。なお、そのような高い電子移動度は、Si(シリコン)の約100倍、カーボンナノチューブの5倍以上に相当するものである。また、非特許文献3においては、2層のグラフェンとSiC基板との間に0.26eVのバンドギャップが存在することが報告されており、トランジスタやその他の電子機器への応用が提案されている。



ところで、上述の如き優れた特性を有するグラフェンを基板上に形成せしめる手法の一つとして、SiC基板を(超)高真空下において加熱し、Si原子を昇華させて、残存するC(炭素)原子の自己組織化によってSiC基板上にグラフェンを形成する手法(以下、SiC熱分解法という)が、従来より広く知られている。



また、上述の如き従来のSiC熱分解法に従って、SiC基板上にグラフェンを形成すると、SiC基板と、C(炭素)原子の自己組織化によって生じた1層又は2層以上のグラフェンとの間に、グラフェンと同様に炭素原子のみから構成され、それら炭素原子のうちの一部がSiC基板のSi(ケイ素)原子との間で共有結合を形成している、グラフェンと同一構造を呈する層、所謂、バッファ層が形成されることが知られている。かかるバッファ層は、電気的に中性であるものの、SiC基板上にバッファ層を介して1層又は2層以上のグラフェンが積層形成されてなるグラフェン/SiC複合材料にあっては、バッファ層におけるフォノン(格子振動)の影響により、材料全体としてのキャリア移動度が大きく低下することが知られている。



ここで、SiC基板とバッファ層との間に形成されている共有結合を切断する手法としては、従来より、SiC基板とバッファ層との間に水素原子、酸素原子や金属原子等を挿入する手法が知られており、それらの中でも、水素原子を挿入する手法(水素インターカレーション)が広く知られている(非特許文献4及び非特許文献5参照)。



しかしながら、SiC基板とバッファ層との間の共有結合を水素インターカレーションによって切断して得られるグラフェン/SiC複合材料にあっては、挿入された水素原子が、時間の経過と共に、或いは加熱によって、脱離してしまい、安定性に欠けるという問題がある。また、現状においては、水素原子を始めとする何れの原子についても、SiC基板とバッファ層との間に形成されている全ての共有結合を切断するのに十分なインターカレーションを実施することは、非常に困難である。

産業上の利用分野


本発明は、グラフェン/SiC複合材料の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
SiC単結晶基板上に、炭素原子のみから構成され、該炭素原子のうちの一部が該SiC単結晶基板のSi原子との間で共有結合を形成している、グラフェンと同一構造を呈するバッファ層が形成されてなる複合体を、真空下、加熱し、その後に急冷することを特徴とするグラフェン/SiC複合材料の製造方法。

【請求項2】
SiC単結晶基板上に、炭素原子のみから構成され、該炭素原子のうちの一部が該SiC単結晶基板のSi原子との間で共有結合を形成している、グラフェンと同一構造を呈するバッファ層を介して、一層又は二層以上のグラフェンが積層形成されてなる複合体を、真空下、加熱し、その後に急冷することを特徴とするグラフェン/SiC複合材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015035117thum.jpg
出願権利状態 公開
名古屋大学の公開特許情報を掲載しています。ご関心のある案件がございましたら、下記まで電子メールでご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close