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有機光電変換素子及びそれを用いた有機薄膜太陽電池 コモンズ

国内特許コード P150012137
掲載日 2015年7月3日
出願番号 特願2015-042988
公開番号 特開2016-162982
出願日 平成27年3月4日(2015.3.4)
公開日 平成28年9月5日(2016.9.5)
発明者
  • 若宮 淳志
  • 伊丹 健一郎
  • 瀬川 泰知
  • 西村 秀隆
  • 藤川 鷹王
  • 丸山 直輝
  • 村田 靖次郎
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 有機光電変換素子及びそれを用いた有機薄膜太陽電池 コモンズ
発明の概要 【課題】ペロブスカイト型太陽電池において、優れた光電変換特性を示すことができ且つ安価に得られる、p型バッファ層用有機半導体材料および光電変換素子を提供する。
【解決手段】準平面化合物を含有するp型バッファ層を備える光電変換素子。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


CHNHPbX(X=I、Br、Cl)等のペロブスカイト材料を光吸収材料として用いたペロブスカイト型太陽電池は、低コストで製造できる次世代型の太陽電池として急速に注目を集めている。ペロブスカイト型太陽電池は、色素増感型太陽電池や有機薄膜太陽電池等と同様に、塗布法による作製が可能である。ペロブスカイト型太陽電池の基本構造としては、メソポーラスチタニア層を用いるか否かの違いはあるが、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等の透明電極上に、ペロブスカイト層(光吸収層)をn型及びp型のバッファ層で挟んだ構造である。n型バッファ層としては、コンパクトチタニアと呼ばれる酸化チタンからなる緻密なチタニア層をFTO基板等の上に形成した膜が多く用いられる。メソポーラスチタニアを用いる場合は、このコンパクトチタニア層の上にさらに平均粒子径20 nm程度の酸化チタンからなる多孔質のチタニア層を100 nm~250 nm程度形成したものを用いる。一万、p型のバッファ層としては、有機半導体の正孔輸送性材料が一般的には用いられている。



しかしながら、従来のペロブスカイト型太陽電池は、その光電変換効率が十分とは言えず、現在、ペロブスカイト型太陽電池の光電変換効率の熾烈な高効率化競争が国内外で展開されている状況にある。光電変換効率の高効率化のためには、まず光吸収性材料であるペロブスカイト層をいかに作製できるかが重要である。その作製方法としては、一段階溶液法、二段階溶液法等の他、真空蒸着法や蒸気暴露法等が知られている。本発明者らは、これまでに二段階溶液法に着目し、検討を進めてきた。その結果、用いる材料と溶媒の脱水及び精製が高効率太陽電池の作製に重要であることを見出し、特にPbIの脱水及び精製を行うことにより、10%をこえる光電変換効率を示す太陽電池セルが再現性よく作製できる事を見出している。



一方、ペロブスカイト型太陽電池の高効率化のために、ペロブスカイト層(光吸収層)の他に重要となるのがバッファ層であり、特にp型バッファ層として用いられる優れた有機半導体材料の開発がさらなる高効率化の鍵を握るといっても過言ではない。これまでに、いくつかの正孔輸送性材料の開発が報告されているが、ペロブスカイト型太陽電池として有用と言えるほどの光電変換効率を発揮することができる化合物は報告されておらず、固体型の色素増感型太陽電池用の正孔輸送性材料として開発されたSpiro-OMeTADと呼ばれるスピロ型の有機半導体材料(例えば、非特許文献1~2等)が、依然として標準材料として用いられている状況である。なお、Spiro-OMeTADの構造は以下のとおりである。



【化1】


産業上の利用分野


本発明は、有機光電変換素子及びそれを用いた有機薄膜太陽電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
準平面化合物を含有するp型バッファ層を備える光電変換素子であって、
前記準平面化合物は、一般式(1):
【化1】


[式中、Arはn価の芳香族炭化水素基;Y1aは同一であり、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、又はケイ素原子を介して連結する連結基;Y2aは窒素原子又はリン原子を介して連結する連結基;R~Rは同じか又は異なり、それぞれ置換基;m1は0~4の整数;m2は0~3の整数;m3は0~3の整数;nは2以上の整数である。]
で示される化合物、一般式(2A):
【化2】


[式中、Ar~Arは同じか又は異なり、それぞれ芳香環又は複素芳香環;R~R11は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基;ただし、RとR、RとR、RとR10、及びRとR11の少なくとも1つが結合して置換されていてもよい環を形成してもよい;破線は単結合の存在又は非存在を示す。]
で示される化合物、一般式(2B):
【化3】


[式中、R12~R15は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基;k1~k4は同じか又は異なり、それぞれ0~4の整数である。]
で示される化合物、及び一般式(2C):
【化4】


[式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基である。]
で示される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、光電変換素子。

【請求項2】
前記準平面化合物が、前記一般式(1)で示される化合物である、請求項1に記載の光電変換素子。

【請求項3】
前記一般式(1)で示される化合物が、一般式(1A):
【化5】


[式中、Ar、R~R、m1~m3、及びnは前記に同じである。]
で示される化合物である、請求項1又は2に記載の光電変換素子。

【請求項4】
前記一般式(1)において、Arが多環芳香族炭化水素基又は縮合多環芳香族炭化水素基である、請求項1~3のいずれかに記載の光電変換素子。

【請求項5】
前記一般式(1)において、nが2~10の整数である、請求項1~4のいずれかに記載の光電変換素子。

【請求項6】
前記一般式(1)で示される化合物のコーン・シャム方程式により計算される最高被占有軌道のエネルギー準位(HOMO)が、-5.2~-3.8eVである、請求項1~5のいずれかに記載の光電変換素子。

【請求項7】
前記準平面化合物が、前記一般式(2A)で示される化合物、前記一般式(2B)で示される化合物、及び前記一般式(2C)で示される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の光電変換素子。

【請求項8】
前記一般式(2A)において、Ar~Arは同一であり、いずれもベンゼン環又はチオフェン環である、請求項1又は7に記載の光電変換素子。

【請求項9】
前記一般式(2A)で示される化合物が、一般式(2A1):
【化6】


[式中、R~R11は前記に同じ;ただし、RとR、RとR、RとR10、及びRとR11のが結合して置換されていてもよい環を形成することはない;破線は単結合の存在又は非存在を示す。]
で示される化合物、又は一般式(2A2):
【化7】


[式中、R16~R23は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基;ただし、R16とR17、R18とR19、R20とR21、及びR22とR23の少なくとも1つが結合して置換されていてもよい環を形成してもよい。]
で示される化合物である、請求項1、7又は8に記載の光電変換素子。

【請求項10】
前記一般式(2)で示される化合物のコーン・シャム方程式により計算される最高被占有軌道のエネルギー準位(HOMO)が、-5.2~-3.8eVである、請求項1及び7~9のいずれかに記載の光電変換素子。

【請求項11】
前記p型バッファ層は、さらに、3価コバルト錯体塩を含有する、請求項1~10のいずれかに記載の光電変換素子。

【請求項12】
前記3価コバルト錯体塩が、3価コバルト錯体のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩である、請求項11に記載の光電変換素子。

【請求項13】
前記3価コバルト錯体塩の含有量が、前記一般式(1)で示される骨格を有する化合物1モルに対して、0.02~0.4モルである、請求項11又は12に記載の光電変換素子。

【請求項14】
請求項1~13のいずれかに記載の光電変換素子を備える、ペロブスカイト型太陽電池。

【請求項15】
準平面化合物と、3価コバルト錯体塩とを含有する光電変換素子用p型バッファ層形成用組成物であって、
前記準平面化合物は、
一般式(1):
【化8】


[式中、Arはn価の芳香族炭化水素基;Y1aは同一であり、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、又はケイ素原子を介して連結する連結基;Y2aは窒素原子又はリン原子を介して連結する連結基;R~Rは同じか又は異なり、それぞれ置換基;m1は0~4の整数;m2は0~3の整数;m3は0~3の整数;nは2以上の整数である。]
で示される化合物、一般式(2A):
【化9】


[式中、Ar~Arは同じか又は異なり、それぞれ芳香環又は複素芳香環;R~R11は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基;ただし、RとR、RとR、RとR10、及びRとR11の少なくとも1つが結合して置換されていてもよい環を形成してもよい;破線は単結合の存在又は非存在を示す。]
で示される化合物、一般式(2B):
【化10】


[式中、R12~R15は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基;k1~k4は同じか又は異なり、それぞれ0~4の整数である。]
で示される化合物、及び一般式(2C):
【化11】


[式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ水素原子又は置換基である。]
で示される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、光電変換素子用p型バッファ層形成用組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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