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二光子吸収材料に使用することができる化合物及びそれを用いた蛍光色素及び二光子吸収材料 コモンズ

国内特許コード P150012138
掲載日 2015年7月3日
出願番号 特願2015-032323
公開番号 特開2016-153385
出願日 平成27年2月20日(2015.2.20)
公開日 平成28年8月25日(2016.8.25)
発明者
  • 山口 茂弘
  • 深澤 愛子
  • 多喜 正泰
  • 鈴木 直弥
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 二光子吸収材料に使用することができる化合物及びそれを用いた蛍光色素及び二光子吸収材料 コモンズ
発明の概要 【課題】蛍光量子収率や蛍光寿命を維持しつつ蛍光極大波長をより長波長シフトした二光子吸収可能な化合物を提供する。
【解決手段】一般式:



[式中、R及びRは同じか又は異なり、それぞれ電子受容性基;R及びRは同じか又は異なり、それぞれ単結合又は2価の連結基;Rは有機基;L及びLは同じか又は異なり、それぞれπ共役基;Z及びZは同じか又は異なり、それぞれ複素環式基;窒素原子と水素原子を結ぶ点線は分子内水素結合である。]
で示される化合物。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


二光子励起レーザー顕微鏡は、二光子励起可能な分子(二光子吸収特性を有する分子)を蛍光色素として用いて、近赤外領域の光により蛍光色素を励起するため、生体組織の深部を非侵襲のまま観察することができる。これに適応するものとして、life technologies社からは、様々な励起波長に対応した蛍光色素が販売されている。



二光子吸収(TPA)は2個の光子を同時に吸収する励起過程であり、一光子吸収(OPA)とは異なり、その遷移確率は励起光強度の二乗に比例する。そのため、集光レーザーを励起光として用いると光強度の高い焦点付近の領域を空間選択的に励起することができる。加えて、二光子吸収過程で吸収される光子のエネルギーは、遷移エネルギーの半分の値であるため、通常紫外光又は可視光でないと励起できない分子を近赤外光で励起させることも可能となる。



この特徴を利用し、二光子励起可能な分子は三次元微細光造形、光線力学療法によるガン治療、三次元蛍光イメージング等多岐にわたる分野への応用が期待されている。特に蛍光イメージングの分野では、生体組織内での透過率が高い近赤外領域(650~1300 nm)、いわゆる「生体の窓」領域での分子励起が可能であることから、二光子励起可能な蛍光分子が生体内の可視化に有力な材料とされ、大きな二光子吸収断面積(Two-photon absorption cross section, TPACS)を有するプローブ分子の開発が望まれている。



二光子吸収の存在自体は1929年にMayerによって提唱されていたが、二光子励起分子の開発は近年のレーザーや顕微鏡の発展に端を発する。測定技術の発展に伴い、二光子吸収分子の応用が活発に行われるなかで、大きな二光子吸収断面積を示す分子設計指針が確立されてきた。そのなかで最も幅広く受け入れられているのが、π電子系末端部位への電子供与性基(D)、電子受容性基(A)の導入である。Albotaらは、E-スチルベンの両末端に電子供与性基であるアミノ基を導入することで、二光子吸収断面積が無置換体と比べて10倍以上の値を示すことを見出した(例えば、非特許文献1)。



また、Zhangらはカルバゾール骨格の両末端に強い電子受容性基であるピリジニウム基を導入することで、大きな二光子吸収断面積をもつ蛍光プローブ分子を合成した(例えば、非特許文献2)。この分子はDNAを選択的に染色し、生きた植物細胞内の核のイメージングに成功している。

産業上の利用分野


本発明は、二光子吸収材料に使用することができる化合物及びそれを用いた蛍光色素及び二光子吸収材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1):
【化1】


[式中、R及びRは同じか又は異なり、それぞれ電子受容性基;R及びRは同じか又は異なり、それぞれ単結合又は2価の連結基;Rは有機基;L及びLは同じか又は異なり、それぞれπ共役基;Z及びZは同じか又は異なり、それぞれ複素環式基;窒素原子と水素原子を結ぶ点線は分子内水素結合である。]
で示される化合物。

【請求項2】
一般式(1A):
【化2】


[式中、R~R、L~Lは前記に同じ;窒素原子と水素原子を結ぶ点線は分子内水素結合である。]
で示される化合物である、請求項1に記載の化合物。

【請求項3】
前記一般式(1)において、L及びLが、一般式(2A)~(2G):
【化3】


で示される基の1個以上を組合せた基である、請求項1又は2に記載の化合物。

【請求項4】
前記一般式(1)において、R及びRが、ボリル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルスルホニル基、アルコキシスルホニル基、リン酸基、ホルミル基、カルボキシ基、又はピリジニウム基である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物。

【請求項5】
前記一般式(1)において、Rが置換基を有していてもよいアルキル基である、請求項1~4のいずれかに記載の化合物。

【請求項6】
前記一般式(1)において、R及びRが直鎖又は分岐鎖アルキレン基である、請求項1~5のいずれかに記載の化合物。

【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の化合物からなる蛍光色素。

【請求項8】
請求項7に記載の蛍光色素を含有する二光子吸収材料。

【請求項9】
さらに、極性溶媒を含有する、請求項8に記載の二光子吸収材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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