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歯髄幹細胞を用いた膵島移植 UPDATE コモンズ

国内特許コード P150012167
掲載日 2015年7月31日
出願番号 特願2015-087289
公開番号 特開2016-204302
出願日 平成27年4月22日(2015.4.22)
公開日 平成28年12月8日(2016.12.8)
発明者
  • 恒川 新
  • 山本 朗仁
  • 丹羽 靖浩
  • 泉本 貴子
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 歯髄幹細胞を用いた膵島移植 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】膵島移植の有用性を高めるべく、膵島移植の治療成績の向上に有効な手段を提供することを課題とする。
【解決手段】歯髄幹細胞を含有する、膵島移植用細胞製剤が提供される。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


糖尿病は多くの国において増え続けている重大な疾患である。糖尿病では各種の重篤な合併症も発症するため、有効な予防・治療方法の確立が期待されている。糖尿病は1型と2型に大別され、1型糖尿病は自己免疫による膵β細胞の死滅を伴い、2型糖尿病は一定の膵β細胞の死滅と共にインスリン分泌低下と感受性の低下を伴う。1型糖尿病は自己抗体を基礎とした膵β細胞の破壊により発症すると考えられている。他方、2型糖尿病は、インスリン分泌の低下/抵抗性に運動不足などの環境因子が組み合わさることが成因とされている。



1型糖尿病の治療ではインスリンの投与が基本となる。しかしながら、現在の治療法はあくまでも対症療法であり、根本的な治療には至らないのが現状である。また、インスリンの投与のみでは、安定した血糖値の管理が困難な場合もある。さらに、インスリン投与には自己注射ゆえのリスクや重篤な低血糖状態に陥るリスクもあり、患者への負担は大きい。



近年、1型糖尿病に対する治療法として膵島移植が注目されている。膵島移植は2000年にアルバータ大学(カナダ エドモントン)によって確立された。複数の脳死ドナー(組織提供者)から分離した膵島組織を比較的短期間に1人の1型糖尿病患者に移植するという膵島移植を7人の1型糖尿病患者に対して行い、その7人全員がインスリン離脱(正常血糖値を維持するのにインスリン注射が不要である状態)になったとの報告がある(非特許文献1)。しかしながら膵島移植には、移植された膵島の生着率が低いために1人のドナーから得られた膵島の移植だけでは不十分であること(1人の患者に対し、複数のドナーが必要)、移植5年後のインスリン離脱率が低く、複数回の膵島移植が必要であること等の問題がある。



膵島移植は有望な治療法であるものの、臓器移植である高侵襲な膵臓移植に比べて長期成績が悪い。このような現状を打開すべく、移植した膵島をより長期にわたり生着させ、正常血糖値を長期間維持する目的で、糖尿病モデル動物に対し幹細胞と膵島を同時移植する研究が行われている。その一つとして、ストレプトゾトシン投与による膵β細胞の破壊を誘発する1型糖尿病モデルマウスに、膵島と間葉系幹細胞を同時に移植することで、移植した膵島の生着率が向上し、耐糖能障害改善効果を認めたことが報告された(非特許文献2、3)。その他、膵島移植の治療成績を向上させるため、脂肪組織由来幹細胞(ASC)や骨髄由来間葉系幹細胞(BMMSC)等の同時移植が試みられている(特許文献1、非特許文献4~11)。尚、本発明者らの研究グループは、膵島移植に代わる有望な糖尿病治療法として、歯髄幹細胞の培養上清の投与が有効であることを報告している(特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明は糖尿病の治療に用いられる細胞製剤に関する。詳しくは、膵島移植用の細胞製剤及びその用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
歯髄幹細胞を含有する、膵島移植用細胞製剤。

【請求項2】
その投与時に、生体から分離した膵島が併用投与されることを特徴とする、請求項1に記載の膵島移植用細胞製剤。

【請求項3】
膵島を更に含有する、請求項1に記載の膵島移植用細胞製剤。

【請求項4】
歯髄幹細胞を含有する第1構成要素と、膵島を含有する第2構成要素からなるキットであることを特徴とする、請求項3に記載の膵島移植用細胞製剤。

【請求項5】
膵島が単独のドナー由来である、請求項2~4のいずれか一項に記載の膵島移植用細胞製剤。

【請求項6】
歯髄幹細胞が乳歯歯髄幹細胞である、請求項1~5のいずれか一項に記載の膵島移植用細胞製剤。

【請求項7】
膵島移植用細胞製剤を製造するための、歯髄幹細胞の使用。

【請求項8】
膵島移植用細胞製剤を製造するための、歯髄幹細胞及び膵島の使用。

【請求項9】
糖尿病の患者に対して、歯髄幹細胞と膵島を投与することを含む、糖尿病の治療法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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