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泥水処理システムおよび泥水処理方法

国内特許コード P150012202
整理番号 2014-031
掲載日 2015年8月20日
出願番号 特願2014-192934
公開番号 特開2016-064323
出願日 平成26年9月22日(2014.9.22)
公開日 平成28年4月28日(2016.4.28)
発明者
  • 石渡 寛之
  • 浅井 靖史
  • 山崎 将義
  • 佐藤 靖彦
  • 小林 正典
  • 長谷川 浩
出願人
  • 西松建設株式会社
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 泥水処理システムおよび泥水処理方法
発明の概要 【課題】 重金属により汚染された土砂を含む泥水を特殊な装置を使用することなく浄化することができるシステムや方法を提供する。
【解決手段】 このシステムは、重金属により汚染された土砂を含む泥水を処理する泥水処理システムであり、泥水に含まれる所定以上の粒径を有する土砂の粒子を分離する分離手段と、分離された粒子を水洗するための水洗手段と、その粒子が分離された後の所定未満の粒径を有する粒子を含む泥水に薬剤を添加し、該所定未満の粒径を有する粒子に付着した重金属を泥水の液中に抽出する抽出手段と、泥水を脱水する脱水手段とを含む。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


トンネルを構築する技術として、シールドマシンを使用し、地盤の崩壊を防ぎながら掘削、覆工を行うシールド工法が知られ、実際に数多く採用されている。このシールド工法では、泥水を使用して掘削を行う泥水式シールド工法が主流になりつつある。



泥水式シールド工法は、掘削前面の切羽と、シールドマシンのカッターヘッドの後方に設けた隔壁との間に加圧した泥水を充填し、切羽の安定を図りながら掘削を行う工法である。この工法では、掘削された土砂を供給した泥水の一部とともに排泥として排出し、泥水処理プラントでその排泥の処理を行う。



ここで、従来の泥水処理プラントの構成を、図1を参照して簡単に説明する。シールドマシン10から排出された排泥は、排泥ポンプ11により一次処理設備に送られる。排泥は、一次処理設備の前処理機12へ送られ、排泥中の大きい礫や固結土等を分離して除去する。残りの排泥は、泥水受槽13に回収され、サイクロン14および一次分級機15で、例えば75μm以上の粒径を有する砂や礫等の粗粒分を分離除去する。



前処理機12および一次分級機15で分離された粗粒分は、ベルトコンベア16に乗せられ、土砂ピットへ運ばれる。75μm未満の粒径を有する細粒分を含む泥水は、調整槽17へ送られ、適宜、水、泥水、粘性調整剤等が添加され、泥水の濃度、比重、粘度が調整される。この調整された泥水は、供給ポンプにより加圧され、再びシールドマシン10へ送られ、再利用される。



調整槽17内の泥水の一部は、余剰泥水として二次処理設備へ送られる。余剰泥水は、二次処理設備の余剰泥水槽18へ送られ、無機凝集剤槽19から無機凝集剤が添加された後、スラリー槽20において細粒分を凝集させる。凝集した細粒分を含む泥水(スラリー)は、フィルタープレス21で加圧濾過することにより脱水され、脱水ケーキとして脱水ケーキピットへ排出される。



フィルタープレス21から排出される排水は、適宜、清水槽22から清水が加えられて希釈される希釈水槽23へ送られる。希釈水は、調整槽17に添加する水、増粘剤溶解槽24で増粘剤を溶解するための水、粘土溶解槽25で粘土を溶解するための水として使用される。増粘剤溶解槽24および粘土溶解槽25で作成された溶液は、貯泥槽26に集められ、余剰泥水槽18からの泥水とともに、調整槽17で濃度、比重、粘度を調整するために使用される。



希釈水は、水質調整処理設備へも送られる。水質調整処理設備の原水槽28は、その希釈水を受け入れ、図示しない水中ポンプにより濁水処理設備27へ送る。その途中、CO2気化装置29により発生した炭酸ガスによりpHが調整され、無機凝集剤槽19および高分子凝集剤槽30から無機凝集剤および高分子凝集剤が添加される。濁水処理設備27では、これらの凝集剤により希釈水中に残った細粒分の粒子を凝集沈殿させ、上澄み液とスラッジとに分離する。上澄み液は、放流水槽31へ送られ、下水道等に放流され、スラッジは、脱水ケーキとして排出するためにスラリー槽20へ送られる。



従来のこのような泥水処理プラントでは、排泥が重金属類で汚染されたものである場合、一次処理設備で回収された砂、礫、固結土等の一次処理土は重金属類の環境基準に不適合になることが想定され、健全土としてリサイクルすることができない場合がある。重金属類が濃縮される脱水ケーキは、環境基準を超過することが確実で、重金属類を含む脱水ケーキとして適切に処理、処分する必要がある。その結果、大規模なシールド工事では、これらの処理費用が膨大なものとなる。



そこで、鉄粉を混合し、鉄粉に重金属類を吸着させた後、その鉄粉を回収する技術(例えば、特許文献1、2参照)や、特殊薬剤と高性能分級装置とを利用する技術(例えば、非特許文献1参照)等が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は、重金属により汚染された土砂を含む泥水を処理するシステムおよび方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
重金属により汚染された土砂を含む泥水を処理する泥水処理システムであって、
前記泥水に含まれる所定以上の粒径を有する前記土砂の粒子を分離する分離手段と、
分離された前記粒子を水洗するための水洗手段と、
前記粒子が分離された後の所定未満の粒径を有する粒子を含む泥水に薬剤を添加し、該所定未満の粒径を有する粒子に付着した重金属を泥水の液中に抽出する抽出手段と、
前記泥水を脱水する脱水手段とを含む、泥水処理システム。

【請求項2】
脱水により得られた固形分を水洗するための第2の水洗手段と、水洗により形成される前記固形分を含むスラリーを脱水する第2の脱水手段とをさらに含む、請求項1に記載の泥水処理システム。

【請求項3】
前記脱水手段および前記第2の脱水手段から排出された排水に含まれる前記重金属を吸着剤に吸着させ、該排水から該重金属を除去する重金属除去手段をさらに含む、請求項2に記載の泥水処理システム。

【請求項4】
前記分離手段は、振動ふるい機であり、前記水洗手段は、前記振動ふるい機が備えるふるい上に分離された前記所定以上の粒径を有する粒子に水を噴射して該粒子を水洗する、請求項1~3のいずれか1項に記載の泥水処理システム。

【請求項5】
前記抽出手段の後流側に、前記所定未満の粒径を有する粒子を含む泥水に凝集剤を添加し、該粒子を凝集させる凝集手段と、前記脱水手段および前記第2の脱水手段から排出された排水に酸性またはアルカリ性を有するガスまたは液を添加し、該排水のpHを調整するpH調整手段と、前記排水に凝集剤を添加し、該排水に含まれる粒子を凝集させる第2の凝集手段とをさらに含む、請求項2または3に記載の泥水処理システム。

【請求項6】
重金属により汚染された土砂を含む泥水を処理する泥水処理方法であって、
前記泥水に含まれる所定以上の粒径を有する前記土砂の粒子を分離する工程と、
分離された前記粒子を水洗する工程と、
前記粒子が分離された後の所定未満の粒径を有する粒子を含む泥水に薬剤を添加し、該所定未満の粒径を有する粒子に付着した重金属を泥水の液中に抽出する工程と、
前記泥水を脱水する工程とを含む、泥水処理方法。

【請求項7】
脱水により得られた固形分を水洗する工程と、水洗により形成される前記固形分を含むスラリーを脱水する工程とをさらに含む、請求項6に記載の泥水処理方法。

【請求項8】
前記泥水を脱水する工程および前記スラリーを脱水する工程で排出される排水に含まれる前記重金属を吸着剤に吸着させ、該排水から該重金属を除去する工程をさらに含む、請求項7に記載の泥水処理方法。

【請求項9】
前記分離する工程では、ふるいを使用し、前記水洗する工程では、前記ふるい上に分離された前記所定以上の粒径を有する粒子に水を噴射して該粒子を水洗する、請求項6~8のいずれか1項に記載の泥水処理方法。

【請求項10】
前記抽出するステップ後に前記所定未満の粒径を有する粒子を含む泥水に凝集剤を添加し、該粒子を凝集させる工程と、前記泥水を脱水する工程および前記スラリーを脱水する工程で排出される排水に酸性またはアルカリ性を有するガスまたは液を添加し、該排水のpHを調整する工程と、前記排水に凝集剤を添加し、該排水に含まれる粒子を凝集させる工程とをさらに含む、請求項7または8に記載の泥水処理方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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