TOP > 国内特許検索 > 多糖誘導体、及びその蛍光性キラルセンサーとしての用途

多糖誘導体、及びその蛍光性キラルセンサーとしての用途 UPDATE

国内特許コード P150012210
整理番号 2014-046
掲載日 2015年8月20日
出願番号 特願2015-081156
公開番号 特開2016-199692
出願日 平成27年4月10日(2015.4.10)
公開日 平成28年12月1日(2016.12.1)
発明者
  • 井改 知幸
  • 前田 勝浩
  • 加納 重義
  • 小島 豊
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 多糖誘導体、及びその蛍光性キラルセンサーとしての用途 UPDATE
発明の概要 【課題】蛍光強度の変化により光学活性キラル化合物のキラリティーの識別が可能な、多糖誘導体からなるキラルセンサーを提供する。
【解決手段】本発明は、下記式(I):



[式中の各記号は、明細書に記載のとおりである。]で表される多糖誘導体に関する。本発明によれば、前記多糖誘導体からなるキラルセンサーと光学活性キラル化合物との混合溶液の蛍光強度の変化を観測することにより、光学活性キラル化合物のキラリティーを感度良く識別することができる実用的なキラリティーセンシング手法を提供することができる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


有機化合物には物理的、化学的性質、例えば沸点、融点、溶解度といった物性が全く同一であるが、生理活性に差がみられる光学異性体が多く存在する。医薬の技術分野では、生体内の特定の受容体との結合のし易さによる薬理活性の違いがよく研究されており、光学異性体の間で薬効、毒性の点で顕著な差が見られる場合が多いことが広く知られている。このような事情から、光学異性体の選択的な合成技術やラセミ体からの光学異性体の分離技術等と並び、光学異性体のセンシング技術(光学異性体のキラリティーを判定する技術)も注目されている。すなわち、光学異性体が存在する化合物が合成され又は提供された場合において、その化合物がいずれのキラリティーを有するのか、又はラセミ体であるのか、等を微量で判定できる、簡便かつ正確なキラリティーの識別方法の開発は極めて重要な課題となっている。



分子の不斉を直接反映したスペクトルを与える円二色性(CD)スペクトルを利用したキラリティー識別、NMRシフト試薬、キラルHPLC等を利用したキラリティー識別等に関する多くの研究がこれまでに報告されているが、キラリティーの検出装置としては非常に高価であるため、簡便なセンシング手法であるとは言い切れない。最も簡便にキラリティーを識別する手法の一つとして、蛍光スペクトルの変化を利用したキラリティーセンシングの手法が挙げられる。



かかる手法として、光学活性クラウンエーテル構造を有する蛍光性ホスト化合物(又はポリマー)によるホスト-ゲスト錯形成平衡反応の特徴を利用した、蛍光性キラルセンサーが報告されている(特許文献1、2)。これらは、ホスト化合物である光学活性クラウンエーテル構造とゲスト化合物(識別対象)であるキラル第一級アミンとの錯形成による分子認識に基づくキラリティーセンシングの手法であるが、ホスト化合物のゲスト認識部位に高価な光学活性官能基を導入しておく必要があるなどの課題が残されていた。また、ビナフトール構造を有する低分子型蛍光キラリティーセンサーの報告例もある(非特許文献1)が、センサー化合物の構造上、識別可能な光学活性キラル化合物の種類が限定されるという課題が残されていた。



一方、多糖誘導体等の天然の光学活性化合物の特性を利用した光学異性体分離剤は、多数実用化されているが(例えば、株式会社ダイセル製のChiralcel(登録商標)シリーズ、Chiralpak(登録商標)シリーズ等)、光学活性キラル化合物のキラリティーの識別化剤(キラルセンサー)、特に、蛍光性キラルセンサー、としての報告例は、これまでのところ本発明者らが知る限りでは皆無である。

産業上の利用分野


本発明は、蛍光発光性を有する新規多糖誘導体(例、セルロース誘導体、アミロース誘導体等)に関する。また、本発明は、光学活性キラル化合物のキラリティーを蛍光強度の変化により識別可能な、該多糖誘導体からなる蛍光性キラルセンサーに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、
Lは、単結合又はNHを示し;
Rは、独立してそれぞれ、蛍光発光性基を示し;
n個のアノマー位炭素原子は、全て同一の立体配置を示し;及び
nは、10以上の整数を示す。]
で表される化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項2】
Rが、下記式:
【化2】


[式中、
は、フェニル基との結合位置を示し;
は、独立してそれぞれ、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基又は置換されていてもよいアシル基を示し;
mは、1~9の整数を示し;
pは、1~3の整数を示し;
qは、1~7の整数を示す。]
から成る群より選択される蛍光発光性基である、
請求項1記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物からなる、蛍光性キラルセンサー。

【請求項4】
請求項3記載のキラルセンサーの溶液に、識別対象である光学活性キラル化合物を添加し、混合溶液を調製する工程、
前記混合溶液の蛍光スペクトル測定を行う工程、及び
蛍光強度の変化から当該光学活性キラル化合物のキラリティーを決定する工程を含むことを特徴とする、光学活性キラル化合物のキラリティーの識別方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close