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固体状態で不斉選択性の切り替えが可能な光学異性体分離剤

国内特許コード P150012211
整理番号 2014-048
掲載日 2015年8月20日
出願番号 特願2015-020345
公開番号 特開2016-140845
出願日 平成27年2月4日(2015.2.4)
公開日 平成28年8月8日(2016.8.8)
発明者
  • 井改 知幸
  • 前田 勝浩
  • 加納 重義
  • 佐藤 公
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 固体状態で不斉選択性の切り替えが可能な光学異性体分離剤
発明の概要 【課題】耐溶剤性に優れ、不斉選択性の切り替えが可能な実用的な光学異性体分離剤の提供。
【解決手段】担体上に、一方向巻きらせん構造を有する下記式(I)で表されるポリアセチレン化合物を架橋させて固定化してなる固定化担体を用いる光学異性体分離剤。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


有機化合物には物理的、化学的性質、例えば沸点、融点、溶解度といった物性が全く同一であるが、生理活性に差がみられる光学異性体が多く存在する。しかし、光学異性体の物理的、化学的性質は全く同一であるが故に、通常の分離手段では分析が行えないため、広範な種類の有機化合物の光学異性体を簡便、且つ精度良く分析する技術の研究が精力的に行われてきた。それらの中でも、特に高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと称することもある。)による光学分割法は、光学異性体分離機能を有する物質、すなわち、光学異性体分離剤そのもの、或いは光学異性体分離剤を適当な担体上にコーティングすることにより担持させたキラル固定相を使用して光学異性体を分離するものである。例えば、低分子化合物である光学活性なクラウンエーテル化合物を担体にコーティングした充填剤(特許文献1)、合成高分子である光学活性メタクリル酸トリフェニルメチルポリマーを担体にコーティングした充填剤(特許文献2)、多糖の誘導体である三酢酸セルロースを担体にコーティングした充填剤(特許文献3)、安息香酸セルロースを担体にコーティングした充填剤(特許文献4)、セルロースフェニルカルバメートを担体にコーティングした充填剤(特許文献5)、セルロースあるいはアミロース誘導体(非特許文献1)、タンパクであるオボムコイド(特許文献6)等が開発され、その高い光学分割能から商品化され、広く使用されている。



また、本発明者らは、最近、一方向巻きのらせん構造を有するポリアセチレン化合物が、優れた光学分割能を有し、且つ光学活性な低分子化合物の存在下、固体状態でらせんの向きを自在に反転させることができること、及び該ポリアセチレン化合物を担体にコーティングにより担持してなる充填剤が、カラム充填後であっても充填剤中の該ポリアセチレン化合物のらせんの巻き方向を自在に反転させることができることを報告した(特許文献7)。

産業上の利用分野


本発明は、クロマトグラフィー法、特に液体クロマトグラフィーに用いられる光学異性体分離剤及びその製造方法に関し、特に固体状態で不斉選択性を自在に切り替え可能ならせん状高分子化合物を担体に固定化してなる担体、及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
担体上に、式(I):
【化1】


[式中、
及びR’は、独立してそれぞれ、置換されていてもよいC1-6アルキル基、ホルミル基、置換されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、又は-R-O-R(ここで、は、酸素原子との結合位置を示し、Rは、C1-4アルキレン基又は-R-(O-Rn1-(ここで、Rは、C1-4アルキレン基を示し、Rは、C1-4アルキレン基を示し、n1は、1乃至3の整数を示す。)を示し、Rは、置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。)を示し;
は、OR、SR、NHCOR、CONHR、OCOR、OCON(R9’)(R9’’)、又はCO(ここで、Rは、置換されていてもよいC1-30アルキル基を示し、R9’は、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、R9’’は、置換されていてもよいC1-30アルキル基を示す。)を示し;
2’は、OH、SH又はNHを示し;
、R’、R及びR’は、独立してそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、又は置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
rは、0.05未満を示し;且つ
nは、100以上の整数を示す。]
で表されるポリアセチレン化合物を、前記基R2’にて、架橋させて固定化してなることを特徴とする、固定化担体。

【請求項2】
rが0.002より大きく、0.02未満の範囲である、請求項1記載の固定化担体。

【請求項3】
ポリアセチレン化合物が一方向巻きのらせん構造を有する、請求項1又は2に記載の固定化担体。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の固定化担体からなる、クロマトグラフィー用充填剤。

【請求項5】
請求項1~3のいずれか一項に記載の固定化担体からなる、光学異性体分離剤。

【請求項6】
担体上に、一方向巻きらせん構造を有する式(I):
【化2】


[式中、
及びR’は、独立してそれぞれ、置換されていてもよいC1-6アルキル基、ホルミル基、置換されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、又は-R-O-R(ここで、は、酸素原子との結合位置を示し、Rは、C1-4アルキレン基又は-R-(O-Rn1-(ここで、Rは、C1-4アルキレン基を示し、Rは、C1-4アルキレン基を示し、n1は、1乃至3の整数を示す。)を示し、Rは、置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。)を示し;
は、OR、SR、NHCOR、CONHR、OCOR、OCON(R9’)(R9’’)、又はCO(ここで、Rは、置換されていてもよいC1-30アルキル基を示し、R9’は、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、R9’’は、置換されていてもよいC1-30アルキル基を示す。)を示し;
2’は、OH、SH又はNHを示し;
、R’、R及びR’は、独立してそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、又は置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
rは、0.05未満を示し;且つ
nは、100以上の整数を示す。]
で表されるポリアセチレン化合物を、架橋させて固定化してなる固定化担体の製造方法であって、一方向巻きらせん構造を有さない前記式(I)で表されるポリアセチレン化合物が固定化された固定化担体を、光学活性な低分子化合物又はそれを含む溶液に固体状態で含浸させた後、該低分子化合物を溶媒洗浄により除去する工程を含むことを特徴とする、方法。

【請求項7】
請求項6記載の製造方法により得られる一方向巻きのらせん構造を有するポリアセチレン化合物固定化担体を、請求項6で使用する低分子化合物の鏡像異性体若しくは異なる種類の光学活性低分子化合物又はそれを含む溶液に固体状態で含浸させた後、該鏡像異性体若しくは異なる種類の光学活性低分子化合物を溶媒洗浄により除去することにより、らせんの巻き方向を反転させる工程を更に含む、請求項6に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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