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最大電力追従制御装置及び最大電力追従制御方法 新技術説明会

国内特許コード P150012236
整理番号 2013-022
掲載日 2015年9月1日
出願番号 特願2013-240472
公開番号 特開2015-102876
出願日 平成25年11月20日(2013.11.20)
公開日 平成27年6月4日(2015.6.4)
発明者
  • 山本 茂
  • 浦 大輔
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 最大電力追従制御装置及び最大電力追従制御方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】パラメータ計測及び演算を簡素化しつつ高精度な極値探索が可能な最大電力追従制御装置を提供する。
【解決手段】評価関数y=f(u)の制御対象2に対して出力電力yが最大となるよう変数uを追従制御させる最大電力追従制御装置1は、出力電力yの直流成分を除去した第1信号を出力するHPF部11と、第1信号に第1の摂動信号が乗算された第2信号の低域成分を抽出した第3信号を出力するLPF部12と、第3信号を積分した第4信号を出力する積分部13と、第3信号のみに基づいて設定された判別関数h(ξ)が閾値hthよりも大きい場合、振幅一定の第1の摂動信号を出力し、判別関数h(ξ)が閾値hth以下である場合、振幅が減衰する第2の摂動信号を出力する摂動信号切替部15とを備え、第4信号に第1の摂動信号または第2の摂動信号を加算した信号を制御対象2に入力する。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


近年、メガソーラーや住宅用太陽光パネルが普及し、太陽光発電が推進されるようになった。太陽光発電の分野では、気象条件に伴って変化する出力電力を最適動作点で動作させるため、最大電力追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)する制御装置の研究が進められている。



上記太陽光発電に代表される発電装置を最大電力で動作させるためのMPPTの一つとして、極値探索制御が挙げられる。



極値探索制御は、発電装置の出力電力特性を表す評価関数y=f(u)(uは物理変数)の最大値yと、当該最大値yが得られる最適値uを探す手法の一つである。発電装置は、例えば、太陽電池であり、出力yは太陽電池の出力電力Pであり、物理変数uは電圧Vである。つまり、太陽電池の出力電力は電圧により変化し、この場合の評価関数はP=f(V)となる。



極値探索制御を実行する制御装置は、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、積分部と、摂動信号付加部とを有する(非特許文献1)。高域通過フィルタは、出力yの直流成分を除去し、低域通過フィルタは、直流成分が除去された出力yに摂動信号ε(t)が乗算された信号の低域成分を抽出する。積分部は、上記低域成分を積分した結果に基づいて物理変数uを増減させる。そして、上記制御装置は、積分部により調整された物理変数uに摂動信号ε(t)が加算された信号(u+ε(t))を評価関数y=f(u)に入力し、出力yを摂動させながら最大出力点に近づけていく。このようにして、上記制御装置は、高域通過フィルタリング、摂動信号乗算、低域通過フィルタリング、積分、及び摂動信号加算を繰り返す。つまり、物理変数uへの摂動信号の付加により、当該摂動信号による出力yの変化を観測し、当該変化に基づいて出力yが大きくなる方向へと物理変数uを増減させる。結果的に、最適値u及び最大値yの組み合わせが得られる。これにより、発電装置の静特性を事前に測定することなく、評価関数y=f(u)が変化しても、常に、最適値uと最大値yとを抽出することが可能となる。

産業上の利用分野


本発明は、発電装置を最大出力で動作させる最大電力追従制御装置及び最大電力追従制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
出力電力が物理変数の関数として表される発電装置に対して前記出力電力が最大となるよう、前記物理変数を追従制御させる最大電力追従制御装置であって、
前記出力電力の直流成分を除去した信号である第1信号を出力する高域通過部と、
前記第1信号に、第1の摂動信号を乗算する摂動信号乗算部と、
前記第1信号に前記第1の摂動信号が乗算された第2信号の低域成分を抽出した信号であって、前記関数の傾きを反映した信号である第3信号を出力する低域通過部と、
前記第3信号を積分した信号であって、前記関数の傾きに対応した第4信号を出力する積分部と、
前記第1信号~前記第4信号のうち、前記第3信号または前記第4信号である傾き抽出信号のみに基づいて設定された判別関数が所定の閾値よりも大きい場合、振幅が一定である前記第1の摂動信号を出力し、前記判別関数が前記所定の閾値以下である場合、振幅が時間経過とともに減衰する第2の摂動信号を出力する摂動信号切替部とを備え、
前記第4信号に、前記摂動信号切替部から出力された前記第1の摂動信号または前記第2の摂動信号を加算した信号を、前記物理変数として前記発電装置に入力する
最大電力追従制御装置。

【請求項2】
前記判別関数は、前記傾き抽出信号の時間変化を表す関数である
請求項1に記載の最大電力追従制御装置。

【請求項3】
時刻tにおける前記判別関数は、前記第1の摂動信号及び前記第2の摂動信号の周期をTとした場合、前記傾き抽出信号を時刻(t-T)から時刻tまで時間積分した値である第1積分値と、前記傾き抽出信号を時刻(t―nT)から時刻(t-(n-1)T)(nは2以上の整数)まで時間積分した値である第2積分値との差分の絶対値である
請求項1または2に記載の最大電力追従制御装置。

【請求項4】
さらに、
前記関数を変化させる前記発電装置の状態量を検出する状態量検出部と、
前記状態量検出部から取得した前記状態量に応じて、制御対象となる評価関数を、前記発電装置の前記関数から前記状態量に対応した疑似評価関数に置き換える評価関数置換部とを備える
請求項1~3のいずれか1項に記載の最大電力追従制御装置。

【請求項5】
前記評価関数置換部は、前記制御対象となる評価関数を前記発電装置の前記関数から前記疑似評価関数に置き換え、所定の期間が経過した後、前記制御対象となる評価関数を前記疑似評価関数から前記発電装置の前記関数に戻す
請求項4に記載の最大電力追従制御装置。

【請求項6】
前記発電装置は、複数の太陽電池セルが直列接続された太陽電池パネルを含み、
前記関数は、前記物理変数を電圧とする関数であり、
前記状態量検出部は、前記複数の太陽電池セルのそれぞれの日射量を前記状態量として計測し、
前記最大電力追従制御装置は、さらに、
複数の太陽電池セルのそれぞれの日射量と、前記関数における複数の極大値のうち前記関数の最大値が得られる電圧領域との関係を示すテーブルデータを予め格納し、
前記評価関数置換部は、前記状態量検出部から取得した前記日射量に応じて前記関数が複数の極大値を有するか否かを判定し、前記関数が複数の極大値を有すると判定した場合、前記テーブルデータを参照することにより、前記最大値でない極大点が存在する電圧領域から前記最大値である極大点が存在する電圧領域へ向かって単調増加する関数を、前記疑似評価関数として設定する
請求項4または5に記載の最大電力追従制御装置。

【請求項7】
出力電力が物理変数の関数として表される発電装置に対して前記出力電力が最大となるよう前記物理変数を追従制御させる最大電力追従制御方法であって、
前記出力電力の直流成分を除去した信号である第1信号を出力する高域通過ステップと、
前記第1信号に、第1の摂動信号を乗算する摂動信号乗算ステップと、
前記第1信号に前記第1の摂動信号が乗算された第2信号の低域成分を抽出した信号であって、前記関数の傾きを反映した信号である第3信号を出力する低域通過ステップと、
前記第3信号を積分した信号であって、前記関数の傾きに対応した第4信号を出力する積分ステップ部と、
前記第1信号~前記第4信号のうち、前記第3信号または前記第4信号である傾き抽出信号のみに基づいて設定された判別関数が所定の閾値よりも大きい場合、振幅が一定である前記第1の摂動信号を出力し、前記判別関数が前記所定の閾値以下である場合、振幅が時間経過とともに減衰する第2の摂動信号を出力する摂動信号切替ステップと、
前記第4信号に、前記摂動信号切替ステップで出力された前記第1の摂動信号または前記第2の摂動信号を加算した信号を、前記物理変数として前記発電装置に入力する摂動信号加算ステップとを含む
最大電力追従制御方法。

【請求項8】
さらに、
前記関数を変化させる前記発電装置の状態量を検出する状態量検出ステップと、
前記状態量検出ステップで検出した前記状態量に応じて、制御対象となる評価関数を、所定の期間、前記発電装置の前記関数から前記状態量に対応した疑似評価関数に置き換える評価関数置換ステップと、
評価関数置換ステップの後、制御対象となる評価関数を前記疑似評価関数から前記発電装置の前記関数に戻す評価関数復元ステップとを備える
請求項7に記載の最大電力追従制御方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013240472thum.jpg
出願権利状態 公開
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なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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