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RAGEポリペプチドの新規用途

国内特許コード P150012247
整理番号 2005-017
掲載日 2015年9月1日
出願番号 特願2006-069908
公開番号 特開2007-244253
登録番号 特許第4951755号
出願日 平成18年3月14日(2006.3.14)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 山本 博
  • 米倉 秀人
  • 渡邉 琢夫
  • 山本 靖彦
  • 原島 愛
  • 唐澤 忠宏
  • 志村 敏史
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 RAGEポリペプチドの新規用途
発明の概要 【課題】本発明は、鞭毛を有する細菌に関連する疾患の治療薬のスクリーニング方法、鞭毛を有する細菌の検出方法、鞭毛を有する細菌の収集方法、および、鞭毛を有する細菌に関連する疾患の治療剤を提供する。
【解決手段】本発明は、RAGEポリペプチドと鞭毛との結合に対する被検物質の作用に基づいて、該被検物質の鞭毛を有する細菌に関連する疾患の治療薬としての効果を評価する方法; RAGE ポリペプチドと被検試料とを接触させ、RAGE ポリペプチドと結合した細菌を鞭毛を有する細菌として検出する方法;RAGE ポリペプチドと試料とを接触させ、該試料中の、鞭毛を有する細菌をRAGE ポリペプチドと結合させることにより試料中の、鞭毛を有する細菌を収集する方法;ならびにRAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌に関連する疾患の治療剤に関する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


膜結合型RAGE (Receptor for advanced gylcation endproducts)は、Sternらのグループにより,AGE (advanced gylcation endproducts, 後期糖化反応生成物)の細胞表面特異受容体として分離されその一次構造が決定された(非特許文献1)。膜結合型RAGEは,イムノグロブリンスーパーファミリーに属する1回膜貫通型の受容体で、V,C1,C2の3つのイムノグロブリンドメインからなる細胞外領域と短い細胞内領域とを有する。AGEとはグルコースなどの還元糖とタンパク質のアミノ基との非酵素的な反応、グリケーションによって生ずる構造体の総称であり、糖尿病合併症、動脈硬化、神経変性疾患さらには老化にも関与すると注目されているものである。膜結合型RAGEにAGEが結合すると、活性酸素種の産生を経て転写因子NFκBの活性化を引き起こし、血管障害性の遺伝子群の活性化をおこすと考えられている。



RAGEの分子量は当初35 kDaとされたが、これは精製途中で分解されたものと考えられ、現在では糖鎖修飾を受けたヒトRAGEの完全長は55 kDaであることが分かっている。RAGEは免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、細胞外領域に3つの免疫グロブリン様ドメインを持つ。そして最もN末端にある免疫グロブリン可変領域様ドメイン部分の内部にAGEリガンド結合部位がある。近年、RAGEはマルチリガンドレセプターとして認識されるに至り、AGE以外のリガンドとして、アルツハイマー病の脳に蓄積するアルツハイマー・アミロイドタンパク、癌転移との関連および炎症との関連が指摘されているhigh mobility group box 1 (HMGB-1)、免疫系細胞から分泌される炎症メディエーターS100/calgranulinなどが報告され、RAGEが様々な病態に関与している可能性が考えられている。



本発明者らは、RAGEには一つの遺伝子から選択的スプライシングによって作り出される新しい分子種が存在することを見出した。以前から知られている完全長膜結合型RAGEに比べ、新たに見出されたアイソフォームの一つはC端側の膜貫通領域を欠き分泌型となるRAGEである。この分泌型RAGEタンパクは血管内皮培養細胞から実際に分泌され、ヒトの血中や様々な組織にも存在することより、内在性分泌型RAGE(endogenous secretory RAGE, esRAGE)と命名した(特許文献1)。esRAGEはリガンド結合部位を持つため、細胞外でリガンドを捕捉することによりリガンドと細胞表面の膜型RAGEとの結合を阻害する働きを持つと考えられる。



これまでにRAGEポリペプチドの機能に関しては種々の報告がある(非特許文献2および3)。しかしながら、RAGEポリペプチドと細菌の鞭毛との結合に関する報告はなされていない。



【特許文献1】
特開2003-12586号公報
【非特許文献1】
J. Biol. Chem. 267: 14998-15004 (1992)
【非特許文献2】
J. Clin. Invest. 113: 1641-1650 (2004)
【非特許文献3】
J. Clin. Invest. 115: 1267-1274 (2005)

産業上の利用分野


本発明は、鞭毛を有する細菌に関連する疾患に対する治療薬のスクリーニング方法、鞭毛を有する細菌の検出方法、鞭毛を有する細菌の収集方法、および鞭毛を有する細菌に関連する疾患に対する治療剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Receptor for advanced gylcation endproducts (RAGE) ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌との結合に対する被検物質の作用に基づいて、該被検物質の、鞭毛を有する細菌に関連する疾患に対する治療薬としての効果を評価する方法。

【請求項2】
RAGE ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌との結合に対する増強的効果に基づいて該被検物質を評価することを特徴とする、請求項1記載の方法。

【請求項3】
下記の工程を含む請求項1または2記載の方法:
1) RAGE ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌と、被検物質とを混合し、該混合物中における、RAGE ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌との結合量(A)を測定する、
2) RAGE ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌とを混合し、該混合物中における、RAGE ポリペプチドと、フラジェリン、細菌由来の鞭毛、または鞭毛を有する細菌との結合量(B)を測定する、
3) 結合量(A)と結合量(B)との相違に基づき、該被検物質の、鞭毛を有する細菌に関連する疾患に対する治療薬としての効果を評価する。

【請求項4】
被検試料中の、鞭毛を有する細菌を検出する方法であって、
RAGE ポリペプチドと被検試料とを接触させ、RAGE ポリペプチドと結合した細菌を鞭毛を有する細菌として検出する方法。

【請求項5】
RAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌の検出用試薬。

【請求項6】
RAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌の検出用キット。

【請求項7】
試料中の、鞭毛を有する細菌を収集する方法であって、
RAGE ポリペプチドと試料とを接触させ、該試料中の、鞭毛を有する細菌をRAGE ポリペプチドと結合させる工程を含む方法。

【請求項8】
RAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌の収集用試薬。

【請求項9】
RAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌の収集用キット。

【請求項10】
RAGE ポリペプチドを含有する、鞭毛を有する細菌に関連する疾患の治療剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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