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核酸検出法

国内特許コード P150012254
掲載日 2015年9月4日
出願番号 特願2014-183933
公開番号 特開2015-109826
出願日 平成26年9月10日(2014.9.10)
公開日 平成27年6月18日(2015.6.18)
優先権データ
  • 特願2013-223424 (2013.10.28) JP
発明者
  • 中野 道彦
  • 末廣 純也
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 核酸検出法
発明の概要 【課題】核酸の検出方法及び回収方法の提供。
【解決手段】 核酸と誘電体微粒子との複合体を誘電泳動により微細電極に捕集し、捕集後の複合体を電気的又は光学的に検出することを特徴とする核酸の検出方法、並びに増幅された核酸と誘電体微粒子との複合体を微細電極に捕集し、捕集後の複合体を電気的又は光学的に検出する装置であって、核酸増幅ユニット及びインピーダンス計測ユニットを備える前記装置を提供する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


核酸増幅法、例えばPCR(polymerase chain reaction)は、対象とするDNAから任意の領域のDNAを増幅する技術であり、特異性が高くまた感度が高いため、ウイルス検査のみならず、分子生物学的に非常に有効な技術として広く用いられている。PCRは、逆転写反応と組み合わせることで、RNAからDNAを増幅することができる。
PCR後に増幅したDNAは、通常、何らかの方法で検出しなければならない。
PCR後のDNA検出には、一般に次の二つの方法がある。ゲル電気泳動による方法と固相DNAプローブによる方法である。



ゲル電気泳動による方法は、アガロースなどのゲルを用いてDNAを電気泳動して、そのサイズごとに分離する。そして、電気泳動後に蛍光色素により染色し、目的DNAが存在するか調べる。この方法では、ゲルの作製、電気泳動、染色などの作業に1~2時間程度必要である。さらに、ノーザンハイブリダイゼーションを行うことで、電気泳動分離されたDNAが特定の塩基配列を含んでいるかどうかを調べることができる。通常、この作業は3時間以上必要である。
固相プローブによる方法は、対象DNAと相補的な一本鎖DNA(プローブDNA)を反応容器底面に固定して、そのプローブDNAと対象DNAとのハイブリダイゼーションを呈色反応で検出する。この方法では、多数のサンプルを同時に試験できるものの、工程が多く、時間がかかるため、通常、この作業は3時間程度必要である。



これら従来の方法では、反応後のDNA検出に時間がかかり、操作が複雑で専門的な技術が必要であった。これは、PCRに限らず他の核酸増幅法でも同様である。
また、PCR中にそのDNA増幅反応を光学的にモニタリングするリアルタイムPCRがある。リアルタイムPCRであれば、PCR後のDNA検出反応が不要であり、PCR後直ちに目的DNAが増幅されたかどうかを知ることができる。しかし、リアルタイムPCRには、非常に高価な装置が必要であり、試薬も高価であることから、一反応当たりのコストが高いという問題があった。



一方、誘電泳動インピーダンス計測法(DEPIM,dielectrophoretic impedance measurement)は、正の誘電泳動を利用して対象を微細電極へと捕集して、その捕集に伴う微細電極のインピーダンス変化を計測して、リアルタイムに対象を検出する(非特許文献1)。元々、DEPIMは水溶液中の細菌を検出するために開発された。誘電泳動によるDNA検出に関して、次のような知見が既に得られている。DNAの誘電泳動は広く研究されており、様々な条件でDNAを微細電極に誘電泳動捕集できることが示されている(非特許文献2)。また、DNAを誘電泳動し、微細電極への集積によるインピーダンスの変化を計測可能であることも既に示されている(非特許文献3、4)。しかし、非常に小さなDNA、例えば通常のPCR検査で増幅対象とされる100~1000 bpのDNAを誘電泳動捕集することは難しい。その理由は、後述のように誘電泳動力が対象物体の大きさに依存するためである。
また、DNAやタンパク質をサブミクロン微粒子に結合して、誘電泳動捕集することも研究されている(非特許文献5、6)。



しかし、従来の微粒子を用いた方法では、微粒子そのものの誘電泳動特性、つまり、ごく小さい微粒子であれば、それ自体で正の誘電泳動を示す(そのままでも粒子が集まる)という特性を利用して目的物質を捕集するものであるため、DNA結合の有無にかかわらず微粒子が捕集される。
さらに、微粒子の誘電泳動を用いて、それによるインピーダンス変化を計測する方法も開示されている(特許文献1)。
しかし、凝集体の形成による誘電泳動の大きさの変化(力が大きくなる)、誘電泳動速度の差(速度が速まる)を利用するものであるため、この方法では、微粒子の初期位置によって、凝集体と凝集体を形成していない微粒子を区別することができない場合が想定され、また、最終的に全ての粒子が捕集(あるいは電極から反発)するため、光学的な検出は難しい。

産業上の利用分野



本発明は、核酸の検出方法及び回収方法に関する。詳しくは、本発明は、核酸増幅後のDNA検出を迅速、簡便、かつ安価に行うための方法である。

特許請求の範囲 【請求項1】
核酸と誘電体微粒子との複合体を誘電泳動により微細電極に捕集し、捕集後の複合体を電気的又は光学的に検出することを特徴とする核酸の検出方法。

【請求項2】
複合体の微細電極への捕集が誘電泳動特性の変化を利用するものである請求項1に記載の方法。

【請求項3】
誘電泳動特性の変化は、誘電泳動の向きが正負逆転することによるものである請求項2に記載の方法。

【請求項4】
電気的検出が、複合体の誘電泳動に伴う電極間のインピーダンス変化を計測するものである請求項1に記載の方法。

【請求項5】
光学的検出が蛍光によるものである請求項1に記載の方法。

【請求項6】
微粒子の大きさが0.1μm~10μmである請求項1に記載の方法。

【請求項7】
微粒子の材料が、高分子、シリカ、ガラス、セラミックス及び酸化アルミニウムからなる群から選択されるいずれかの誘電体材料である請求項1に記載の方法。

【請求項8】
誘電泳動のための印加電圧の周波数が10kHz~10MHzである請求項1に記載の方法。

【請求項9】
誘電泳動のための印加電圧は、微細電極の電極間距離1μm当たり0.1Vpp~50Vppである請求項1に記載の方法。

【請求項10】
回収の対象となる核酸に対するプローブと誘電体微粒子との複合体1と、被検サンプルとを混合して、被検サンプル中の回収対象核酸とプローブとをハイブリダイズさせた複合体2を作製し、この複合体2を誘電泳動により微細電極に捕集し、捕集後の複合体から目的核酸を回収することを特徴とする核酸の回収方法。

【請求項11】
誘電体微粒子と核酸との複合体の誘電泳動の周波数特性を計測することを特徴とする、当該核酸の塩基長を推定する方法。

【請求項12】
誘電体微粒子と核酸との複合体の誘電泳動の周波数特性を計測することを特徴とする、当該核酸の数を推定する方法。

【請求項13】
誘電体微粒子と核酸との複合体のインピーダンスの周波数特性を計測することを特徴とする、当該核酸の塩基長を推定する方法。

【請求項14】
誘電体微粒子と核酸との複合体の誘電泳動の周波数特性を利用して、当該複合体に結合している核酸を、塩基長によって選択的に検出する方法。

【請求項15】
検出の対象となる核酸と誘電体微粒子との複合体の作製は、核酸増幅法による対象核酸の増幅反応中又は増幅反応後に連続して行うものである、請求項1に記載の方法。

【請求項16】
増幅された核酸と誘電体微粒子との複合体を微細電極に捕集し、捕集後の複合体を電気的又は光学的に検出する装置であって、核酸増幅ユニット及びインピーダンス計測ユニットを備える前記装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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